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独特の存在感と極上の乗り心地を身にまとい、激戦のCセグメントで異彩を放つ、ルノーの代表モデル「RENAULT MEGANE」

ルノーメガーヌ

プロフィール

強豪ひしめくCセグメントにルノーが投じる一石

 メガーヌは95年にデビューしたCセグメントの小型FF車。ヨーロッパではかねてよりCセグメントが激戦区であり、VW GOLFという大巨人を筆頭に、プジョー308/シトロエンC4/アルファロメオ147/BMW1/アウディA3/メルセデスベンツACLASSなど魅力的なモデルがひしめき合っている。このセグメントで認められることはメーカーにとって極めて重要で、メガーヌもかなりの力作に仕上がっている。
 95年に楕円をモチーフにしたデザインと衝突安全ボディをはじめとする安全装備をまとってデビューした初代。直立したリアウインドウの造形がなんとも個性的な二代目が02年。そして今回の三代目は本国で08年より発売が開始され、今年ようやく日本でもデリバリーが開始されたモデルである。

滑らかに大胆に存在感をアピールするデザイン

 先ずはエクステリアデザイン。先代が超個性的で、好き嫌いがはっきりと分かれるデザインだったのに対し、三代目は見るからにスポーティでファッショナブルな出で立ちである。デザイナーはクーペのスタイルにこだわったそうで、なるほどシルエットだけ見れば5ドアハッチバックとは気づかないようなプロポーションだ。
 そのこだわりは細部に至るまで徹底的に貫かれており、例えばヘッドライト上端から続くプレスラインがサイドのショルダーを形成し、そのままリアコンビネーションランプの造形にも影響を与えているあたりにも見ることができる。特に斜め後方から見ると、リアフェンダーはガラス面からかなり出っ張っており、安定感と迫力を生み出している。しかしそれが決して下品ではなく、滑らかな曲線で構成されているのがフランス車らしいところだ。
 スリーサイズは4,325mm×1,810mm×1,470mm(GTラインは全高1,460mm)。かつてCセグメントは全長4m前後が主流だったが、メガーヌは衝突安全ボディ(万一人を轢いてしまった場合)のクリアランスとして全長を長めにとっている。

明確なバリエーションと徹底した実用性追求

 バリエーションは5ドアのプレミアムライン/GTライン、3ドアのスパルタンなスポールの3種。プレミアムラインとGTラインは明確に差別化されており、GTラインはスポーツ走行向けにチューニングされた足回りで全高が10mm低くなっているほか、スポールに採用されているセミバケットシートをそのまま使用していたり、プレミアムラインの16インチに対し17インチホイールを履く。
 インテリアはシンプルそのものだが、ダークグレーのダッシュボードとベージュのシート/ドア内張りとのコントラストが実にセンス良くまとまっている。あれこれと機能や奇抜なデザインを行うのではなく、あくまでも使いやすさと有効室内空間を求めるフランス人のニーズに応えた結果だ。また後部座席は身長170cmのレポーターが座って、頭上に拳2個分のスペースがある。このデザインにして開放感溢れる室内空間を創出しているのは驚きに値する。ちなみにリアハッチ開口部もラゲッジ幅から極端に狭くならないよう工夫されており、大きい荷物の出し入れがとても便利になっている。加えて書くと、ラゲッジにはスペアタイヤが設置されているが、ホイール外面が下に向いて取り付けられているため、ホイール内のスペースに小物を収納できるようになっている。

ルノー メガーヌ詳細写真

インプレッション

目の肥えたフランス人を唸らせる最新のルノー

 エンジンは1,997ccの直列4気筒DOHC16バルブ。140ps/6,000rpm、19.9kgm/3,750rpmとそれほど驚くべきカタログ値ではない。エンジンルームを見ても、昨今の派手なカバーがあるわけでもなく、ごく普通の横置きエンジンがあるのみである。しかしいざ走り出してみると低域から充分以上のトルクがあり、中域以上では見る間に吹け上がるスポーティなフィールだ。試乗車はもっともベーシックな位置づけのプレミアムラインなのだが、ヨーロッパ車らしい「ドライブしている」感覚がダイレクトに伝わってくる。
 また足回りはさすがというほかない感触。固いと言えば固いのだが、段差を乗り越えた際の突き上げ感はなく、しなやかにこなしてくれる。フランス車特有のこの感触はなかなか言葉で表現するのが難しいのだが、柔くもなく固すぎることも無く、路面をきちんと捉えながらも乗員に不快感を与えない味付けである。

 フランスは狭い道が入り組み、かつ石畳のごつごつした路面の街が多い。そうした場所をストレス無く取り回しできる一方、長期休暇ではありったけの荷物を積んで旅に出かける。そうした地理的条件や国民性、ライフスタイルに応えるのがフランスのメーカーに課せられた宿命である。つまり凸凹の多い道もしなやかにこなし、狭い路地裏などをスイスイ走れること。そしてラゲッジが広く、ロングドライブで疲れないことなどを盛り込んだ一台を造る必要がある。メガーヌはそれらを具現化した上で、ルノーが提唱する最新の安全性を身につけたモデルと言えるだろう。

取材協力:ルノー札幌(011-702-5511)、Photo:川村 勲(川村写真事務所)、テキスト:横山 聡史(Lucky Wagon)

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