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安全・環境重視のコンパクトHB

Mercedes-Benz B180

プロフィール

安全・環境重視のコンパクトHB

メルセデス・ベンツの小型FFハッチバックモデル、Bクラスがフルモデルチェンジし、日本の路上でも走り始めた。環境対応を意味する「ブルーエフィシェンシー」をネーミングに掲げ、パワープラントのダウンサイジングを図る一方で、エクステリア、インテリアともに余裕を加えて新世代プレミアムのキャラクターを強めたところが注目点。新開発1.6ℓターボ+7速デュアルクラッチ、歩行者に優しいソフトノーズ、レーダー型衝突警告システムなどの最新システムも多く、新たに“モダン・ヤング”のコピーの下で高い商品性とリーズナブルな価格をアピールする。

プレミアム5ドア継承

Bクラスの日本デビューは06年。メルセデスがセダン中心の高級車の品ぞろえから、フルラインアップの広範なモデル展開への取り組みを強めてAクラスを手がけたのに続いて、ひと回り大きいBクラスを誕生させた。メルセデスは“コンパクト・ツアラー”と呼び、203人の子供がいるスポーツ好きのファミリーをターゲットユーザーにした。Aクラスに比べて200o長いホイールベースと長めのオーバーハングで、スペースアレンジの自由度と積載性を売りものにし、FRのCクラスに比べて手ごろな価格と高いコストパフォーマンスで、世界的に支持される成功作となった。
 初の本格的なモデルチェンジとなった新型Bクラスは、コンパクト、プレミアム、スポーツなどのキャラクターを先代から引き継ぐが、環境対策と安全性重視の時代背景を最重点に全面的な刷新を図り、エコ中心の環境対応を表現した“ブルーエフィシェンシー”と呼称。低くてダイナミックなシルエットと良好な燃費を誇る1.6ℓターボ過給エンジン、多様な安全策、ファミリーユースへの対応を見直して拡大したキャビンなどで全面的な進化を果たした。

スポーティーフォルム

その実像を具体的に見ると、ボディーサイズは全長4365×全幅1785×全高1540oで、旧型比で90o長く、5o広く、65o低い。ホイールベースの2700oは80oの短縮。全身像を大きくしながら低く構えたフォルムは、誰の目にもダイナミックで、リアのホイールハウス上方へキックアップするサイドプレスラインの効果もあって、旧型より圧倒的にスポーティーな印象をアピールする。
 外観からは判別し難いが、旧型がAクラスと同様に、前方衝突時にサンドイッチ構造のボディーフロア下にエンジンを滑り込ませるために60度に近い傾斜で搭載していたものを、新型は廃止して、ごく一般的な位置にユニットを置いた。これが効を奏して、新型はフロア面を180o、サイドシル部でも80o低くなって、スカートを着用した女性や高齢者でも乗り降りが楽になった。全高引き下げももちろん、プラスして働く。同様にボディーシェル関係では、フロント回りをアルミで軽量化して衝突吸収性を高め、フロントのエンブレム周辺を柔軟にしたソフトノーズの導入で歩行者保護に配慮したこともニュース。ちなみに世界一厳しい条件下のユーロNCAP衝突テストで最高の5つ星を獲得している。
 衝突と言えば、新型Bクラスは障害物や前方車両と衝突する危険性がある場合に光と音でドライバーに知らせるコンパクトクラスで世界初のレーダー型警告システムを装備。必要に応じて制動力を自動的に増強し、なお減速が規定レベルを超えると対衝撃システムが作動する。

1.6ℓターボ統一搭載

エンジンは先代の1.7ℓからのダウンサイジングを果たした1.6ℓ直噴ターボで、日本仕様はブルーエフィシェンシー2車種に統一搭載される。最高出力122㎰/最大トルク20.4s・mは旧型BクラスB170に対して6㎰と4.6s・mの増強。最大トルク値発生バンドもターボの恩恵で1250〜4000rpmと、旧型の3500〜4000rpmとは比べものにならないほど幅広く、かつ低い。言うまでもなくこれらのパワー関連数値は、先代Bクラスの自然吸気2ℓにも匹敵する。
 パワートレーン系のトピックスは旧来のCVTに代って採用された新開発の7速デュアルクラッチ式トランスミッション。7G‐DCTと略称される、メルセデスの量産車で初の湿式多板クラッチで、キメ細かな変速による燃費向上、デュアルクラッチによる駆動力に途切れの無いシフトのアップダウンが期待できる。その燃費は、アイドリングストップの支援もあってJC08モード16q/ℓ(10・15モードは16.4q/ℓ)。
 インテリアは何よりも、先代より大幅に低くなったフロア高が印象的。時として、よいしょとばかりに腰を引き上げなければならなかつた旧モデルに比べ、乗り降りの動作ははるかに容易になり、ドライバーズシートもその他の座席でも、足をゆったりと斜め前方へ下ろしたごく自然な姿勢がとれる。リアは足回り空間が前後方向に拡大され、旧型で感じられたやや窮屈感は解消された。前述のサンドイッチ構造の撤廃に伴うフロア各部設計の自由度拡大の一環で、リア席後ろの荷室スペースの床が、簡単な操作で10pほども深くなる仕組みになったことなど、人とラゲッジの両方に、新型は多くのメリットをもたらして魅力度を増した。

キャビンの質感アップ

同じくキャビン内では、スポーティー感や上質感、優雅な雰囲気を高めたインパネやトリムの造形、材質の変更が目を引く。モニターやガイド類を含めて、フロントのパネルやセンターコンソール回りの視認系、操作系ともに日本車に比べて数が多く、一瞬で読み取り、タッチするには若干の慣れを要する。が、それらはすべてプレミアムブランドにふさわしいデザインと質感を備え、スポーティーなムードの演出もあって、メルセデス車を操る優越感のようなものをくすぐる。
 車種構成は旧型のラインアップのように多くはなく、B180ブルーエフィシェンシーと同スポーツの2グレードに、183タイヤを履くナイトパッケージを加えた3つだけ。もちろん基本的な機能は燃費を含めて同一。車両本体価格はブルーエフィシェンシー299万円、同スポーツ348万円。メモリ付きフルパワーシート、プライバシーガラスなどを備えたナイトパッケージはプラス15万円。

メルセデスベンツ B180詳細写真

インプレッション

フロア低下の恩恵鮮明

立体駐車場を利用できるように車高をローダウンした日本モデルは、そのこと自体がシルエットのスポーティー化に結びつき、旧型に比べてはるかにカッコ良さとアグレッシブ度を増した。エクステリアだけでなく、インテリアの眺め全体の洗練ぶりもうれしい。旧Bクラスにはある種のベンツに特有の、良く言えば実直さ、悪く言えば泥臭さが少々つきまとった。たとえばコンソール縁のピカピカ加飾など。新型はそれらが姿を消し、3本スポークのステアリングホイール、メーターナセルを中心とするダッシュボード周辺の質感などが段違いに向上した。
 コンパクト・カテゴリーの制約が感じられた旧Bクラスのキャビンに対し、前後席ともにフロア高がはっきりと低められた新Bクラスに、着座姿勢や積載面での不満は無い。いぜんリアシート背もたれの調整角が最小な点など、一層のリファインを期待したい点もあるが、全体としてのスペース性、ユーティリティー性は同クラスのライバルを間違いなくしのぐ。

スポーツツアラーの味

効率を最重視した新型エンジンはたかだか1200ちょっとの回転域から過給を立ち上げ、5000オーバーの最高出力域まで途切れなく力強い加速を演じる。7G‐DCTは極めてスムーズな断続で、全くショックの無い変速が得られるが、一方で、ハンドル奥の右にアップ、左にダウンのパドルシフトを選べば、実に小気味いい、メリハリの効いた加減速を楽しめる。
 乗り心地は、荒れたアスファルト路でのマチ乗り程度の速度ではやや固めの突き上げ感があるが、スピードを上げるとフラットで上々のフィーリングに転じるところは、やはり欧州車。ハンドリングはシャープかつスポーティー。十分なストロークのサスペンションとの協調で、走り全体の印象はドイツ、いやメルセデス的なソリッドなタッチ。これはまさに自らがコピーに謳うスポーツツアラーの味わいである。

ディーラーメッセージ

メルセデス・ベンツ札幌中央
営業部係長
駒崎真古人さん
 メルセデス・ベンツBクラスが安全対策や環境を高めた新型、ブルーエフィシェンシーに移行しました。従来にも増して、若いご夫婦とお子様、とりわけ30代を中心に50才前後のダンサイザーなど広い年齢層の方々に注目していただけるモデルへ、内外観とキャビンの仕上げ、全体の質感など全ての面での改善、向上を果たしました。
 着目していただきたい点は、大幅に低くなったフロア面の恩恵、高度な衝突安全性、優れた対歩行者安全性、世界初のレーダー型衝突警告システム、そして時代の要請に合わせたエンジンのダウンサイジング、ECOスタートストップ機能…と枚挙にいとまがありません。ぜひ店頭でお確かめいただきたく、お待ちしています。

テキスト:仲世古 正之、Photo:川村 勲(川村写真事務所)、取材協力:メルセデス・ベンツ札幌中央(011-210-0777)

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