presented by4+5陽春号New Car Impression

進化するハイブリッドのフラッグシップ

LEXUS  HS250h

プロフィール

待ちに待ったスピンドリル

 レクサスHSが、ハイブリッド専用車種の国内における最上級モデルであることは、最早説明するまでもあるまい。アクア、プリウス、姉妹車の位置づけとなるトヨタSAIからHSへと、ハイブリッド愛好家が辿るべきステップアップロードが構築されており、その道のりを楽しみながら歩んでいるユーザーも多いことであろう。 さて、今回登場した新型HSは、プラットフォームや動力系など、抜本的な部分には手を加えず、主にデザインを一新し、また基本構造に磨きをかけたマイナーチェンジモデルとなる。しかしながら、モデルチェンジにも匹敵する意欲的かつ非常に優れた仕上がりとなっており、その高いポテンシャルが今後高く評価されていくであろう。 まず大きく変わったのが、写真でご覧の通りフロントマスクだ。レクサスを象徴する“スピンドリル”を採用し、アッパーグリルからロアーへ至るラインにクールネスと精悍さが加わった。その両端で、LEDフロントライトが前方を鋭く見据え、下部に目を落とすと鎌を思わせる形状のフォグランプがシェイプを際立たせている。流麗なるサイドラインでは、モールエンドに配した「HYBRID」の文字がアイデンティティを主張。 リアに目を向けると、気流の乱れを整えるエアロスタビライジングフィンを配したコンビネーションランプがすっきりと納まり、ブレーキを踏み込んだ際にはストップランプが尻上がりに屈曲する2本のレッドラインを鮮やかに浮かび上がらせる。

調和する上質空間

 インテリアには10種ものカラーが用意されており、ユーザーには空間をデザインする特権が与えられる。どの色調も落ち着きと品があり、ハズレはない。その効果もあって、キャビン内にはモダンで居心地の良いリビングルームのような趣きが漂う。ゆえに、ドライバーは着座した瞬間からリラックスした心持ちで、ステアリングを握ることができるワケだ。ちなみに、試乗車は温かみを感じるキャメルイエローを色調としたもので、2009年モデルから非常に人気の高いカラーリングである。 シートやメーターフードなどの本革カバーの継ぎ目には美しいステッチが施され、機能美の中にも職人の丁寧な手仕事を想起させる。車体塗装の面でも、水をかけながら下地塗装を手作業で磨き上げる工程が組まれており、先進的メカニックの結晶でありながらも、匠の技を随所に生かすクルマ造りに共感を覚える。このあたりは、ハーモニアスセダン(Harmonious Sedan=調和の取れたセダン)をその名のコンセプトとするHSらしさと言えよう。 さらに、コクピットにHSならではの特色を与えているのは、センターコンソールに配されたアームレストである。これも、ユーザーの好評に応えて旧モデルから踏襲したもので、ドライバーの左手が自然に置かれるように設計されている。その手の中には、カーナビのリモートタッチがすっぽりと納まり、操作の際にドライバーが前方から視線をそらすことを軽減してくれる。

確実な進化

 搭載するハイブリッドパワーユニットは、最大出力150ps/6000rpm、最大トルク19・1kg・m/4400rpmを発生する2・4l直列4気筒DOHCエンジンに、高性能モーターを組み合わせたもの。これにより、最大190ps相当の推進力を備えている。EVモード、ECOモード、SPORTSモードと、3つのドライブモードが設定されており、シーンに応じて切り替え可能だ。気になる燃費は、JC08モード20・6km/l(ムーンルーフを装着の場合20・0km/l)と、実に魅力的な数値をクリアしている。もちろん、レギュラーガソリンに対応している。 今回の新型HSで特に着目すべき点は、車体前後にパフォーマンスダンパーを装着したことである。走行中に生じるボディのたわみや振動を吸収し、ステアリングワークをシャープにしつつ、静粛性を向上させることにも大きく貢献している。同時に、車高を約10mm引き下げたことで、車体バランスが確実に良くなっている。それらの効果は、実際に試乗した際にもリアルに感じられた。 グレード構成は、車体価格410万円のベーシックタイプから、設定オプションと装備に応じて、C、I、Lと3バージョンが用意されている。

レクサス HS250h詳細写真

インプレッション

非の打ち所なし

 今回試乗に提供されたのは、バージョンI(470万円)に、寒冷地仕様装備(+3万3600円)、ワイドビューフロントモニター(+8万4000円)、ムーンルーフ(+10万5000円)をオプション装備したもの。 シートに座ってドアを閉じると、騒音から遮断された平穏な空間が形成される。すかさずエンジンに点火すれば、ハイブリッド特有の静かな立ち上がりに、なんとも言えず気分が安らぐ。発進時の、アクセルワークに対するレスポンスの良さはまさに極上の域。ペダルを介した車との意思疎通は、非常に高いレベルの一体感の中で深められていく。そのフィーリングは、加速時も揺るがない。特に、SPORTSモードのクイックな反応は、アクセル踏み込む毎にHSをドライビングする歓びへとつながっていく。 ステアリングの感触は、低速時においては軽く取り回しも容易。でありながら、高速走行時はどっしりと重厚で、これぞまさに理想的だ。 無段階変速のシフトはよどみなく、ギアのつなぎ目を意識することはほとんどないほどナチュラルだ。上り坂で突然強引にアクセルを踏み込んでみても、その自然なフィーリングは損なわれる事がなく、実に心地良かった。 タイトなコーナーも、連続カーブも、とにかく安定した挙動を示すのは、フロントにマクファーソンストラット、リアにダブルウィッシュボーンと、ともにスタビライザーを備えたサスペンションと車体の相性が良好であるからに違いないが、加えてパフォーマンスダンパーの貢献度が高い。新型HSにこれが採用されたことは、大正解だと確信した。 ブレーキは実にシルキーなタッチ。また、急ブレーキの際も車体の踏ん張りが利いており、ドライバーに与えるGが高次元でカットされている。 そして、ボディ剛性の向上が図られていることは、静粛性からも伝わってくる。どんな条件下にあっても、ドライバーに過度の不安を与えないだけの、硬質な車体を獲得している。

フラッグシップの品格

 レクサスのラインナップに相応しいルックスに生まれ変わり、また上質のキャビンを備えた新型HS。運動性能も確実に向上し、これ以上求めるものが見つからないほど申し分のない仕上がりである。加えて、衝突回避システムなどの安全性を高めるオプションも充実しており、オーナズデスクなどのレクサスならではのサポート体制も大きな魅力だ。レクサスISのようなパドルシフトは無理にしても、スポーツシフトを備えて欲しかったというファンもいるようだが、もとよりガツガツと走るために開発された車ではないことを考慮したい。 なにはともあれ、ハイブリッド専用車種のフラッグシップモデルとしてあるべき進化の姿を、HSは見事に辿っている。

ディーラーメッセージ

レクサス宮の森
セールスコンサルタント
立花桃香さん

 この新しいHSのデザインは、幅広い年齢層の皆様に受け入れていただけると思います。「やっとスピンドリルになったんだね」との感想を述べられるお客様も多く、これを待っていらした方々がたくさんいらっしゃったことを実感しています。また、パフォーマンスダンパーの採用で、乗り心地と静粛性が一段と良くなりました。乗っていただければ、その良さが実感できると思います。ご来店の際にはぜひ一度ご試乗ください。

主要諸元

(HS250h version I)
●全長×全幅×全高:4710×1785×1495mm
●ホイールベース:2700mm
●トレッド:前/1535mm 後/1530mm
●車両重量:640kg
●最小回転半径:5.6m
●JC08モード燃費:20.6.km/L
●エンジン:2362cc 直列4気筒DOHC
●最高出力:150ps/000rpm
●最大トルク:19.1kgm/4400rpm
●モーター型式/交流同期電動機
●最高出力(モーター):143ps
●最大トク(モーター):27.5kgf・m
●ミッション: 電気式無段階変速
●ブレーキ:前/Vディスク 後/ディスク
●タイヤサイ:215/55R17
●駆動方式:FF
●乗車定員:5名
●車両本体価格(札幌地区)/4,733,600円(消費税込)

テキスト:青柳 健司(フォトライター)、Photo:川村 勲(川村写真事務所)、取材協力:レクサス宮の森(011-611-5000)

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