presented by12+1冬将軍号New Car Impression

熟成と革新の融合で頂点へ

LEXUS  LS600h

プロフィール

レクサスの旗艦「LS」がビッグマイナーチェンジで、シリーズの頂点にふさわしい新たな性能とプレミアム度を得て、量販モデル世界最強への足がかりを確固たるものにした。“熟成の極みと革新の融合”をキーワードにした大規模な変革は、スピンドルグリルの導入に象徴される外観をはじめ走りの性能、安全装備、インテリアの全てに及び、スポーツグレードの新設定も。レクサス・ブランドの国内デビューから7年。マイナーと呼ぶにはリファインの度合いが大きすぎてフルチェンジと言って過言でない改良内容で、巷間では早くも、世界のトップ・プレミアムたちと互角以上の商品力を身につけたとの評価も出ている。

スピンドルグリル導入

トヨタが創出した高級ブランドのレクサスはアメリカやヨーロッパでの認知度を上げ続け、例えばハリウッドや独3強の地でも、成功とかステータスの証しと見なされるまでになってきた。もちろん日本では右に出るものがない高級車としての地位を不動のものにしている。今回のマイナーチェンジはこうしたイメージを一段と高めて、並み居る世界のプレミアムをも凌駕しようという深謀遠慮を露(あらわ)にしたスーパープレミアムへのチャレンジでもある。
そのポイントの第1は顔つき。ブランドとしてのアイデンティティーはひと目でそれと知れることが肝要で、ニューGSで具現化したスピンドル型のフロントマスクを一層鮮明化して備えた。バンパー開口部までクロームメッキで囲み、内部を黒塗装で統一。ダウンフォースの発生を意識したバンパー下端に加え、エクステリア系のランプをすべてLED化し、これまでの控え目のデザインから変わって迫力満点、力強さと威厳たっぷりの超個性的な顔が与えられた。
ポイントの第2はインテリア。インスツルメントパネルのデザインを品格と斬新さを共存させた水平基調に一新し、中央部に12.3㌅のワイドディスプレイを配置した。運転席周辺のオペレーションゾーンと分離したもので、操作系の機能性向上とともに、リモートタッチなどにより扱い易さに配慮している。縞杢(しまもく)模様のステアリングホイールは、原木を桂剥(かつらむき)にした薄い板を黒く染めたり漂白したりした上で圧縮整形したもので、複雑な造形美と握り感の新鮮な手触りが、最高級車らしい質感をアピールする。見過ごせない新機能の1つに、5種のモードから走行パターンを選択できるドライブモードセレクトがある。

世界トップの安全装備

第3は、というより新LSの最大の注目点と言っていいのが安全性能の拡充。一部グレードに標準あるいはオプションとなるが、新開発の衝突回避支援型プリクラッシュセーフティーシステムを導入した。ミリ波レーダーとステレオカメラを組み合わせ、40㎞/h以内で自動ブレーキにより衝突回避動作を促し、ドライバーが十分に対応しない場合は自動ブレーキを作動させる。夜間に近赤外線方式の投光器で歩行者を検出するナイトビュー。同じく夜間に先行車や対向車に直接ハイビームを当てないよう部分的に遮光するアダプティブハイビームシステム。高速道などで白や黄色の車線内を外れないようにステアリング操作を支援するレーンキーピングアシスト。その他、アドバンスドアクティブセーフティーの項目は、カタログに記載されるものだけで実に16にも及ぶ。
高剛性ボディー&足回りの熟成が第4のポイント。ハンドリングや乗り心地を左右する大きな要素で、フロア両サイドを連結するトンネルプレースの大型化、エンジンサポートマウントの増加、パネルなどを面で大きく接着する新たな溶接技術その他で、ステアリング剛性を20%高め、フロア部変形量を60%低減した。さらにエアサスペンションコントロールを進化させて4輪それぞれの働きを統合制御。これらによりハンドリングやボディーの揺れ、不整路でのピッチやコーナーでのロールなどを正し、静かで快適、シュアな乗車フィールのレベルを大幅に向上させた。

目玉のFスポーツ設定

第5はレクサスがキーワードの1つにしている“おもてなし度”。ドライバーとパッセンジャー、後席ゲストのすべてに安らぎと品格、豊かな雰囲気を伝えるため、前述のワイドディスプレイに始まり、ステッチをあしらったリモートタッチ、ソフトで厚みのあるシートや助手席電動オットマン、4席独立エアコン等々拾い上げるとキリがないほど。
そして第6のポイント、センセーショナルなトピックとしてFスポーツのグレード新設定。ハイブリッド仕様の600hはアクティブスタビライザー、もう一方の460はスポーツトルセンLSDを搭載し、内外装に専用デザインを与えられる。当然サスペンションやブレーキ、タイヤもそれぞれチューンされ、特にブレンボ製大型ディスクブレーキ、ワンサイズ上の19㌅タイヤ&鍛造アルミホイール装着は大きな武器。ノーマル仕様に比べて車高は10㎜ダウンしていて、見た目にも迫力を増している。

信頼の従来型ユニット

パワーユニットは従来モデルと基本的に変わらないので詳細は省くが、5ℓV8(394㎰+モーター224㎰)のハイブリッド用と4.6ℓV8(392㎰)[4WDは370㎰]の2種。前者は11.6㎞/ℓ、後者はグレードにより8.4〜7.7㎞/ℓのJC08モード燃費。ミッションは前者が電気式無段、後者は8速ECT。タイヤ&ホイールは車種別に235/50R18〜245/45R19を履く。
新型レクサスのラインアップは大きく分けて4.6ℓV8のLS460(ロングボディー3車を加えて8グレード)とハイブリッド仕様の5ℓV8(同8グレード)の計16グレード。うちハイブリッドは全車がA(4)WD、460はそれぞれ2WDとAWDを持つ。

レクサス LS600h詳細写真

インプレッション

最高レベルの乗り心地

札幌でレクサスLS600h・Fスポーツに乗った。驚いた、と言うか、感銘を受けたのは乗り心地の良さ。旧モデルでさえ、文句無くすばらしい乗り心地だったが、新型はまるで別の車種のように静かで優しく上品で、正直なところ、筆者が過去に乗ったヨーロッパ車を含め、セダンで最上のレベルと断言できる。
試乗したコースは今夏に部分補修したところが連続し、段差やギャップが多くて、普通ならその乗り越えショックに何となく身構えてしまうような状況。ところが、そんなものは全くないかのように、突き上げ衝撃もハーシュネスも音の侵入もほとんど感じられない。とりわけ、深めのマンホールや2〜3㎝もありそうな舗装の継ぎ目でも、ごくフラットな姿勢に終始するから、平和そのもののキャビンの雰囲気が乱されることはない。
若中年層までの人は知らないと思うが、かつてフランス車のシトロエンに“空気バネ”と呼ばれるエアサスペンションがあった。パリなどの石畳の道でも安楽に走れるよう開発されたそれは、わかり易く言えば、北国の雪のコブのソロバン路をサラッと撫(な)でるように走れるほどの超高級感を示す足回りだった。LSの乗り味はまさに、そんな領域に踏み込んだ初の日本車と言える。
ボディー剛性の引き上げによる骨太な走り味はまた、ハンドリングの洗練によっても支援される。緩(ゆる)くもクイック過ぎもせず、常に適度な重さの操舵感と圧倒的にシュアな躍動感すら感じさせて、特にハイスピード走行時の安心感はまるで最新スポーツカーのそれに近い。

スポーツカー並み加速

スポーツと言えば、LSのパワーパフォーマンスはまさしくスポーツのムードたっぷり。エコ、コンフォート、ノーマル、スポーツ、スポーツS+の5つの走行モードを選べるドライブモードセレクトと、電気式無段ながら8速の走行レンジを選択できるシフトレバーの自在な操作は実に楽しく、エンスーしている気分に満ちる。しかもその速さ。5ℓの強大なパワーにプラスしてモーターも協調するその加速は、純粋なスポーツカーでも太刀打ちは難しいほど。そしてその時のマナーは、スポーツカーのように軽くも荒くもなければ騒々(そうぞう)しくもなく、しかも盛り上がる力感はどこまでも途絶えない。要するにこれもまた骨太なのである。
別の機会に東京で乗ったLS460の2WDは、600hより少しだけハンドリングに軽快感がある一方、息の長い加速の中途あたりからパワーノートの高まりが少しだけ耳に届いた。その他の、あくまで高い静粛性や上質極まる乗り味などは全く同等。
それらの総括として、LSに先立ってテスト走行したドイツ・アウディのフラッグシップA8と、内外の品質感、フラットライド感、スタビリティーなどで全く並び、組み立て質感や先進安全デバイスでむしろLSがアドバンテージを得た―という印象を、誤解を恐れずにお伝えしておこうと思う。

ディーラーメッセージ

レクサス藻岩
セールスコンサルタント
加藤貴人さん

マイナーチェンジしたレクサスLSは走行性能は大きくは変わっていませんが、その他の変更は多岐にわたり、試乗された方々から大変評価されています。なかでも初めてシリーズに加わったスポーツモデルへの関心が高く、12.3㌅のナビやドライブモードセレクトといったアイテムの注目度が高いようです。
新型LSの魅力は未来的なディスプレイゾーン、走行モードの充実、ヘッドランプや方向指示灯などのLED化、強化されたノイズリダクション、そしてレーンキーピングなどの最先端の安全装備…と、簡単には列挙しきれません。ハイブリッド仕様を含めた試乗車も用意して、ご来店をお待ちしています。

主要諸元

(LS600h・F スポーツ)
●全長×全幅×全高:5090×1875×1465mm
●ホイールベース:2970mm
●トレッド:前/1610mm 後/1610mm
●車両重量:2270kg
●最小回転半径:5.8m
●エンジン:4968cc V8 DOHC
●最高出力:394ps/6400rpm
●最大トルク:53.0kgm/4000rpm
●モーター/交流同期電動機
●最高出力/224rpm
●最大トルク/30.6㎏f・m
●JC08モード燃費:11.6km/ℓ
●ミッション: 電気式無段変速機
●ブレーキ:前/Vディスク 後/Vディスク
●タイヤサイズ:245/45R19
●駆動方式:AWD
●乗車定員:5名
●車両本体価格(札幌地区)/12,323,100円(消費税込)

テキスト:仲世古 正之、Photo:川村 勲(川村写真事務所)、取材協力:レクサス藻岩藻(011-520-3000)

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