presented by2+3新春号New Car Impression

プレミアムSUVが3代目に

TOYOTA HARRIER

プロフィール

 純エンジン車で6月以降、ハイブリッド仕様モデルなら7月以降。1月末現在の札幌での新型トヨタ・ハリアーの納車予想時期が示す人気は驚異的だ。97年に初代、03年に2代目をリリースしたハリアーは、北米市場をリードするSUVジャンルに生まれただけに、必然的に高級クロスオーバーの先駆けとしての宿命を背負い、海外ではレクサスRXとして展開された。そして昨年暮れ発売の3代目ハリアーは、国内でもレクサス一族として投入か、との大方の予想には沿わずに、新たに国内専用車ハリアーとして、トヨペット店専売モデルで登場した。北海道でのトピックスは、ハイブリッド車にも搭載された本格電動4WDである。

極まる高級感と洗練度

 新型ハリアーのコンセプトは、国内専用車としながらも、本来のDNAを意味する“ハリアーネス”を確実に継承することだったという。その典型がエクステリア。高級SUVとサルーンの資質を合わせ持つ「高級クロスオーバーSUV」という、かつてないジャンルをアピールする前提で、日本の道路にジャストなサイズを設定。これに世界をリードするハイブリッド・システム、近未来形インテリア、高級感と上質感に満ちたパッケージング群、時代をリードする先進装備、そしてもちろん、優れたドライバビリティーを身に付けて、世代交代を果たした3代目をアピールする。 そのスタイリングは、えっ、これがハリアー?と驚かされるほど流麗なラインと、これまでの国産SUVには見られなかったサルーンライクな造形が特徴。サイドウインドウグラフィックや、バンパーをはさんで上が縦桟、下が横バーのフロントグリルで精悍なイメージを極立たせ、初代以来の伝統である強く傾斜したDピラーのデザインも継承。美しい造形のLEDリアコンビランプと、リアオーバーハングを大幅に短縮した後方の眺めは、後席の居住性やラゲッジルームの余裕をうかがわせながらも贅肉をすっきりと削り落として秀逸。

魅力増したインテリア

 インテリアも大きく変わった。ダウンサイジングを実践しながら、プレミアムなデザインと仕上げに注力し、これこそがハリアーの進化のツボとばかりに高級感を演出する。その第一のポイントは本革をあつらえたように見えるインパネ、シート、各部トリムの素材。なかでもディープボルドーと呼ばれるブラウン色のインパネ部は、かつてない上質感と好センス。人によってはこの素材を、本革よりも上級と受け止めるかも知れない。 驚きはこれにとどまらない。先進感を盛り込んだインパネとタブレット感覚のセンタークラスターなど、どれもが手の込んだ工夫が凝らされ、これまでは感圧抵抗式だったSDナビやエアコンなどのタッチパネルが、スマートフォンと同様の静電容量方式にとって代ったのが好例。 これら内外装を包み込むパッケージも当然、大きく変わった。グローバルの流れを受けて、この種のモデルは従来拡大基調が鮮明だったが、新型ハリアーはこれに反旗をひるがえし、全長×全幅×全高を4720×1835×1690mmと先代比で全長15、全幅10mm、ホイールベースは実に55mm短縮しダウンサイジングを図った。これに伴う最小回転半径5・3〜5・7mの数値は、当然先代より小さい。 かと言って、キャビンスペースは少しも犠牲にされていない。それどころか後席ニースペースは先代比47mmのプラス。身長172cmのドライバー基準値でヒザ回り260mm、頭上175mmの余裕が持ち込まれ、リア住人にも16cmを上回る足元空間がプレゼントされた。いずれもシート形状変更、若干低めたサイドシル、フロア段差の縮小…といった細やかな改善の積み重ねによるもので、この延長線上に、先代の439Lに対して456Lと拡大したラゲッジ容量や、床下に143Lのスペアタイヤ室を設けることができたおまけもある。加えて、開口地上高745mmでフロアとの段差が無い荷窒には、そのフロアに4本のレールを備えて大型スーツケースなどのラゲッジの出し入れを容易にする新機構も。

リア電動方式の4WD

 巷間、大変身と騒がれる理由の最たるものは、2・5L直4エンジンに本格ハイブリッドシステムTHS2の組み合わせと、後輪をモーター駆動するE‐FOURを採用したモデルの登場だろう。そのエンジン、従来のV6/3・3Lから直4/2・5Lへダウンサイジング。これに143ps/27.5kgmのフロントモーターを協調させ、後輪駆動には68ps/14.2kgmのリアモーターを当てる。トータルのシステム出力は194ps。先代の簡易型ハイブリッドモデルの272psには及ばないが、JC08モード燃費は21.8km/L(グランド)。同じ3代目の純ガソリン車の16km/L(同)に比べても圧倒的な省エネぶりで、同クラスの国産SUVではもちろんトップである。一方、純ガソリンエンジン2・0L車は151ps・19.7kgm。使いやすさと買いやすさを売り物とし、ハイブリッド車同様アイドリングストップを完備する。 先進性を一方の看板にするハリアーに安全・最先端装備も抜かりはない。インパネの真ん中に位置どる8型ワイドディスプレイは、別に用意される9インチナビともども今後のトヨタブランドに標準化されるもの。パノラマビューモニターの左右確認機能。エンジンが稼動中止しても冷たい風が出る蓄冷エバポレーター。センターコンソールのスペースに置くだけでスマホ充電を行うワイヤレス充電機能。高速道車線をカメラが認知し、レーン逸脱を防ぐレーンディパーチャーアラート。その他枚挙にいとまがないほどの先進機能、アイデアが盛り込まれた。

北海道のためのモデル

 ガソリン車は2・4Lから2・0Lへ、ハイブリッドは3・3Lから2・5Lへ軽量小型化し、燃費向上とエコカー減税のメリットを得た新型ハリアー。全高以外はワンクラス上のレクサスRXには一歩譲るものの、その仕上がり、走りの全てで、同クラスSUVを確実にリードする。とりわけ北海道の冬道に踏み出せば、今やハリアー・ハイブリッド+E‐FOURに追随できるライバルは見当たらない。開発担当チーフ・エンジニアの有元真人さんは「こんどのハリアーは北海道のために作った」と明言してはばからない。そして真骨頂は機能とファッション性を兼ね備えた“街乗りクロスオーバーSUV”のプロフィール。発売と同時に月販目標を数倍上回るという大人気ぶりに、すべてに一歩先んじる新型ハリアーの“横綱相撲”の様相が見てとれる。 車種構成は大きく2シリーズに分かれ、2L4WDの2Lガソリン車と、カムリと同じ2・5LベースのTHSⅡにE‐FOURを組み合わせたハイブリッド車。それぞれにベースグレードのグランドから装備充実のトップグレード・アドバンスドパッケージまで各レベルがある。最低/最高価格はハイブリッド車が2WD・グランド363万5200円〜プレミアムアドバンスド448万6800円、ガソリン車は2WD・グランド275万5700円〜プレミアムアドバンスド4WD381万6300円。

トヨタ HARRIER詳細写真

インプレッション

全身これスポーティー

 何はともあれ、とばかりに運転席へ。低められたサイドシルで、シートに“よいしょ”と登るような感覚は無く、乗り降りは自然。高級感十分のシートからの視界は高めで広い。メーターはじめ操作系の先進感、付帯機能の目新しさ、インパネやトリムの洗練度、何よりも優れたデザインのシートの居心地がすばらしい。 エンジンを始動し路上へ。Aピラーやミラー類が生む死角はごく小さく、当然視界は広い。試乗車が標準で履く235/55R18スタッドレスタイヤ。北海道では標準的な銘柄、仕様だが、軽快でシュアなハンドリングは、とても全長4・7mオーバー、1・8トンの大柄なSUVとは思えないほどスポーティー。札幌郊外手稲山の上りをかなり追い込んで走っても、回頭の鋭さ、正確なハンドリング、グリップアウトの際の修正つまり安定性のいずれもが、先代とは比較にならないほど好印象。

絶妙な乗り味と静粛性

 たかだか2L・151馬力エンジンだが、効率のいいCVTと進化したE‐FOUR電動4駆の働きで、上り坂の途中であえて停止からの発進、急勾配での加速にトライしても、あっさりと目的を達成してくれる以外のことは起こらない。電子制御カップリング式のこの4駆システムこそ、まさに北海道への贈り物だ。ただし、ステアリング連動S‐VSC(スタビリティコントロール)が介入するタイヤ空転時の制御は、実に小まめに車速を引き下げるから、ワインディングやアップダウンのある冬道にハイスピードでトライするのは無意味。言い方を変えれば、これほど安全に走れるクルマもめったにない。 立場をパッセンジャーに代えてリアシートへ。雪氷路の凹凸はそれなりに存在しても、フラットでやや重厚な乗り心地がキープされ、タイヤの擦過音やロードノイズも圧倒的に低い。キャビンの静かさは特筆ものだから、VIPのもてなしも問題ない。 と、以上は新型ハリアーのガソリン4WD車の最上級車種「アドバンスドパッケージ」で得た印象。本当は、多分人気の中心になるであろうハイブリッドモデルを試したかったのだが、登録が間に合わず、本格チェックは別の機会に。残念!

ディーラーメッセージ

札幌トヨペット クルマックスコトニ店
営業グループ 係長
立花 桂一さん

 新型トヨタ・ハリアーがトヨペット店専売の国内専用モデルとして販売開始になりました。すでにご存知かと思いますが、先代からの進化は質感の高い斬新なデザインに、クラスナンバーワンの低燃費、極めてリーズナブルな価格などに表われています。 少し詳しく言いますと、ボディーは小さくしながら室内の広さは犠牲にせず、ハイブリッド仕様は2・5Lエンジンとモーターで、こちらもクラストップのエコ性能。そして北海道のためとも言えるモーターによるリア駆動の4WDシステムをも設定しました。おかげさまで、輸入車から乗り替えられる方も増えています。ぜひ店頭で実車をお確かめ下さい。

主要諸元(ガソリン車 アドバンスドパッケージ)

●全長×全幅×全高:4720×1835×1690mm
●ホイールベース:2660mm
●トレッド:前/1560mm 後/1560mm
●車両重量:1660kg
●最小回転半径:4.8m
●エンジン:1986cc 直4DOHC 16V
●最高出力:151ps/6100rpm
●最大トルク:19.7kgm/3800rpm
●JC08モード燃費:14.8km/L
●ミッション:CVT
●ブレーキ:前/Vディスク 後/ディスク
●タイヤサイズ:235/55R18
●駆動方式:リア電動4WD
●乗車定員:5名
●札幌地区車両本体価格:3,816,300円(税込)

テキスト:仲世古 正之、Photo:川村 勲(川村写真事務所)、取材協力:札幌トヨペット クルマックスコトニ店(011-631-3131)

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