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切磋琢磨の輝かしい変貌!

TOYOTA Vitz

プロフィール

切磋琢磨の輝かしい変貌!

 ヴィッツは、良いクルマだ。さらに、良いクルマになるにはライバルたちの存在が欠かせない。切磋琢磨とはよく言ったものだ。4月にビッグマイナーチェンジをした真の意味は、各車が激戦を展開するコンパクトカー市場を制することにある。ヴィッツは2011年1月に現行の3代目が販売された。ところが、2012年に日産・ノート、2013年にホンダ・フィットがフルモデルチェンジした。今やフィットがリードするコンパクトカー市場において、ヴィッツが甘んじているはずはなかった。もちろん、ヴィッツもこのカテゴリーにおいて代表的な存在である。さらに磨きをかけるべく、スタイリングと燃費向上を武器に進化を身にまとって再登場したのだ。2005年の2代目ヴィッツは、小型車部門の月間販売ランキングで首位に立ったこともあるからだ。

「本気」のビッグマイナーチェンジ

 今回のビッグマイナーチェンジでは、1・3Lの新開発エンジンの燃費向上が目に付く。FF車の場合、JC08モード燃費がリッター25 kmも走る。1・3Lエンジンの1NRーFKEは、トヨタ車のハイブリッド車専用に採用しているアトキンソンサイクルの技術を注入。吸気バルブをエンジン始動直後から最適にコントロールすることによって、燃費に加えてエンジン性能の向上を図った。トヨタのハイブリッド車であるプリウスやアクアの人気車種を超える高圧縮比(13・5)を実現し、現行型比で10%以上の燃費を向上させた。ライバル車のフィット、ノートなどの量産型の同車種よりも燃費が良くなった。 燃費の向上によって気になる動力性能だが、こちらもさらに快適になったといえる。電動可変バルブタイミング機構(VVTーiE)を新採用した。同装置の電動化で細かい制御が可能になり、加速の鋭さや低速、高速など瞬時のバルブコントロールで一層、滑らかになった。ストレスを感じさせない加速や走行フィーリングが格段に良くなった。VVTーiEは最上級ブランドでもあるレクサスLSで初採用された先進技術。それが、トヨタ車のコンパクト車として初めて採用したのがヴィッツなのだ。だからこそ、「本気」のマイナーチェンジぶりが伝わってくる。

精かんになったフェースが新鮮

 エクステリアデザインは、フルモデルチェンジのように、かなり変わった印象だ。「Lively」(英語で生き生きとした、元気な、快活なという意味)をキーワードにしている。グレードによって違うヘッドライトとグリル周囲の加飾している。ロア開口部を囲むように、肉厚のある造形で塊感を演出。力強くタイヤに向かうバンパーコーナー面、外側に配したインテーク風のアクセントがコンパクトカーながらもワイド感を醸し出している。センターマークを中心に、アッパーグリルからヘッドライトまでつながるライン構成など、キーンルックを表現している。 サイドビューはフロントバンパーピークを高く配置した。サイドから突き抜けるようなエッジラインを構成し、躍動感がある。リヤビューはリヤコンビランプとガーニッシュが織りなすワイド感があり、堂々とした後ろ姿だ。パッと見は、フレンチテイストなルノー車のようで、イメージカラーも目がさめるようなルミナスイエロー。全17色からボディーカラーを選べる。外観の個性が埋没しがちなコンパクトカーながらも、今回のヴィッツはしっかり自己主張している。おしゃれ感も高まり、老若男女に支持されクルマづくりをしていると、実感させられた。

室内はインパネを中心に質感 が向上

 はっきり言って、コンパクトカーのインテリアはあまり期待していなかった。悪いと言っているわけではないが、価格帯を考えると、どうしても華美な装備は物理的に無理がある。そうした偏見が変わってきたのは7、8年ほど前からだろうか。各車に言えることだが、エコロジーへの啓もうが高まり、クルマ自体もダウンサイジング化が図られた。高級車やミニバンからの乗り換えるユーザーも増えている。そんなユーザーを満足させなければ意味がないのだ。 インパネを中心に滑らかな曲線で囲まれたコクピット周りが、かなりのデザイン性の高さを感じる。センターレジスターのメッキモール、シルバーに加飾されたスイッチ類が上品な雰囲気を出し、ビッグマイナーチェンジ後はかなり見栄えが良くなった。インパネ周辺だけでも9つの変更箇所がある。収納にも優れ、新設した助手席のアッパーボックスは6・4Lの大容量があり、トレイの位置を3段階に変えられる便利さ。特にこれから日差しが強くなるUVケアを中心とした女性の化粧品など、助手席の膝上に位置するオープントレイと合わせて使えば、利便性がかなり高まってくる。Fタイプのシートは新開発色のアイボリーが追加された。後席も必要十分な広さがあり、不満を感じるレベルではない。リアシートを倒せば、ゴルフバックを2個分収納できるスペースも生まれる。

トヨタ Vitz詳細写真

インプレッション

軽自動車とそん色ない使い勝手の良さた

 コンパクトカーの最大の利点は軽自動車と同様の取り回しの良さである。試乗車のFタイプ1・3L 4WDは、最小回転半径がわずか4・5m。一般的な軽自動車が4・4mほどである。軽自動車よりも全長で約500mmも長いヴィッツだが、最小回転半径は100mmにとどめている。路肩のある片側1車線の道路の大部分は、1回でUターンできる。車両の見切りもつかみやすく、運転の不慣れなユーザーも違和感なくハンドルを握ることができそうだ。全高は1500mm(一部車種は1530mm)で、一般的な立体駐車場の1550mmの全高上限をクリアできる。フロントドアにはストッパーみたいに3段階で開かれ、狭い駐車場でも隣のクルマや障害物を気にすることなく、安全に乗降できる。細かい気配りがヴィッツの随所にちりばめられているのだ。

走りの性能は明らかに向上している

 試乗車はFタイプ1・3L 4WDである。鮮やかなルミナスイエローのボディーカラーが、まぶしいくらい初夏の日差しを浴びて輝いている。新型エンジンのフィーリングは爽快で、思った以上の加速感を味わえる。車内に伝わるエンジン音などのノイズも、かなりの部分で低減されている感じだ。街中走行では車重の軽さもあり、スタートダッシュでは車列をリードする軽快さを見せてくれる。空気圧が前輪250kpa、後輪が240kpaと燃費を良くするために高めに設定されているため、やや硬めの印象を受ける。足元はこの車種では165/70R14の小さめのタイヤとあって、コーナーでのグリップ感を高めるならインチアップもいいだろう。全体的な印象としては、ライバル車のフィットと比べて動力性能は勝るとも劣らないと感じた。 切り返しも楽々こなせる。撮影のため、峠道を何度も往復するのだが、路肩いっぱいに寄せればなんとか1回でUターンができる。普通車やミニバンなどは、峠道でUターンをする気になれないが、こんなところにも取り回しの良さを実感することができた。コンパクトカーの恩恵は、日常ユースで実感できるからこそ、人気にもつながってくる。クルマの場合、「大は小を兼ねる」ということはないのだ。激戦区になっているコンパクトカー市場で、ヴィッツを含めてどんどん切磋琢磨をしてほしい。新車の開発は大変な時間と労力が必要だが、われわれユーザーにとって新車を待ちこがれる楽しみなことでもあるのだから。

ディーラーメッセージ

ネッツトヨタ札幌藻岩店
販売課課長
上村 勝さん

 外観ではヘッドライト、バンパーなどのフロント周りがシャープになりました。以前よりもさらに引き締まったとも言えるでしょうか。1.3Lは新開発エンジンで走りやすさとともに、燃費が向上しました。ハイブリッド車ではないですが、1.3LのFF車は免税になっており、経済的にも大変にお得になっています。ヴィッツはコンパクトカーの原点ともいうべき車で、運転のしやすさ、取り回しの良さなど魅力が詰まった車です。自信を持っておススメできる一台です。

主要諸元(F 1.3 4WD)

●全長×全幅×全高:3885×1695×1530mm
●ホイールベース:2510mm
●トレッド:前/1485mm 後/1470mm
●車両重量:1080kg
●最小回転半径:4.5m
●エンジン:1329cc 直4 DOHC
●最高出力:95ps/6000rpm
●最大トルク:12.1kgm/4000rpm
●JC08モード燃費:18.0km/L
●ミッション: CVT
●ブレーキ:前/Vディスク 後/リーディングトレーリング
●タイヤサイズ:165/70R14
●駆動方式:4WD
●乗車定員:5名
●車両本体価格(札幌地区)/1,579,745円

テキスト:有岡 志信(SAフォトワークス)、Photo:川村 勲(川村写真事務所)、取材協力:ネッツトヨタ札幌 藻岩店(011-583-5550)

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