presented by10+11錦秋号New Car Impression

プロフィール

ブランド初のターボも

 新型レクサスのクロスオーバー・モデルに付与されたNXの2文字は"ニンブル・クロスオーバー"つまり軽快で俊敏なSUVを意味する。形だけ見れば、このカテゴリーの先駆けでもあるレクサスRXの弟分と受け取られがちだが、NXは特に全高を落としたことによって、SUVらしさを際立たせながらもスポーティーな走りの印象を強化し、RXとは別の意図を持つモデルであることを強調する。まずフォルムは全長4630?、全幅1845?、全高1645?。このうち全高がRXより45?低い絶妙なバランスのスタイリングが、開発コンセプトの"プレミアム・アーバンスポーツギア"を明確にイメージさせ、アグレッシブさとスポーティーさをダイレクトにアピールする。もちろん、新世代レクサス車群のアイデンティティーとなったフロントのスピンドルグリル、三眼フルLED構成のヘッドランプ、力強く張り出したホイールアーチなども、存在感十分のプレミアムコンパクトSUVを謳い上げる。

RXよりコンパクトに

 新世代、存在感、スポーティー、おもてなし、そしてプレミアムの具現化はインテリアにも事欠かないどころか、すべてがレクサス基準の上限にあって、期待を裏切らない。ただし、スポーティーを主軸とするキャラクターの表現は、従来のSUVとは少し異なって、とりわけ新世代クロスオーバー的デザインの導入が新鮮。まずターボとHVで使い分け、前者に挑戦的で本格派のタコメーターを配置したメーターパネル。メタル調加飾でまとめたセンターフレーム。グランドピアノからヒントを得たという縞杢オーナメントパネル。その他、ステアリング、シフトノブ、スカッフプレート、シート…と随所におごった本革など。それらすべてが高級感、独創性、先進性に裏打ちされ、ブランドの名にそむくものは一切見当たらない。

 確かにRXよりコンパクトなNXだが、カップルディスタンスはRXとほとんど変わらないし、リアシート回りと足元のスペースは数多い国産SUVでもトップクラス。ラゲッジルームも同様で、非使用時は床下に収納できる脱着可能のトノボード、リクライニングも反対側のフォールディングもともに電動パワー式の6対4分割可倒シートなど、とにかくオーナーのプライドをくすぐるアイテムは目白押しだ。

HV車にE-Four

 搭載されるワパーユニットは2Lターボと2.5Lハイブリッドの2タイプ。このうちニュースは、水冷式エキゾーストマニホールド一体シリンダーヘッドとツインスクロール・ターボチャージャーを組み合わせた新開発2lユニット。吸排気のバルブ・タイミングを最適制御するWT-iwやアイドリングストップ機能も備え、238ps/35.7kg・mの最高出力/最大トルクを生む。改めて説明を要しないほど周知のハイブリッド版はアトキンソンサイクルと高トルクモーター内蔵HVトランスミッションの組み合わせでエンジン152ps/21kg・m、モーター143ps/27.5kg・m、システム総合出力は197ps。前者ターボはNX200t、ハイブリッドはNX300hと呼称され、ともにFFとAWD、E-Four(電気式4駆)が設定される。JC08モード燃費はターボが12.4-12.8km/L、ハイブリッドは19.8〜21.0km/L。

 なお出力特性やシステムの違いに応じて、稼動特性にかなりの違いがある。極めて複雑な相違だが、最大限簡素に示すとー。ターボ車は車速やステアリング角、ヨーレートによって前後トルク配分を100対0〜50対50まで自動的にコントロールし、ダイナミックなコーナリングに資する「ダイナミックトルクコントロールAWD」を使う。対してハイブリッドは、独立したリアモーターで後輪を限定的に駆動するE-Fourを採用。コーナーでのスリップ率をフィードバックして制御する「低ミュー旋回時制御」などを行う。

2車で走りも性格分け

 エンジンのダウンサイジングを目指しながら、ダイナミックかつスポーツ性の高い走りをターボで実現するNXの意図はこの辺りにも明らか。あえて両仕様のそれぞれのターゲットを示すと、ターボはダイナミックでシャープで思うがままの楽しい走り。ハイブリッドは当然エコを意識しながら、ジェントルで安定感とプレミアム感を損なわず、しかしやはりスポーティーな走り…といったところ。それぞれにモデル独自のカラーが鮮明で、単純にRXの弟分とは言わないブランドの、新車種にかける意地がよく表れている。

 トヨタ・ブランドを含めても初の形容詞が付くアイテムなどは、例によって目白押し。シフトノブ手前のインターフェースの振動フィードバック付きタッチパッド式ナビ遠隔操作デバイスは世界初。タッチスイッチ式オーバーヘッドランプ。車速やドライブモードをウインドガラスの視野内に投影するカラーヘッドアップディスプレイ。置くだけでスマートフォンなどに充電するワイヤレス充電。上から車両を見下ろしたような影像をナビ画面に表示するパノラミックビューモニター。さらにタイヤの空気圧低下検出システム。ほかにもカタログに載る新機軸は十指に余る。

 レクサスNXの車種構成と価格(札幌地区)は300hの2WDがノーマル492〜バージョンL556万円。同AWDは同518〜582万円。200tの2WDはノーマル428〜バージョンL492万円。同4WDは同454〜518万円。いずれの車種も4グレードで構成され、中核車種のFスポーツはすべてバージョンLと同価格となる。

レクサス NX詳細写真

インプレッション

圧巻のパワーフィール

 試乗は、やはり話題の中心となりそうなターボ版200tのFスポーツAWDで。走り出してまず、2l直噴4気筒ターボのハイパワー、大トルクがプレゼントするフレキシブルな力感と、かつてのターボ車とは全く異質の心地いいサウンドに感動させられた。ジャスト1800?の車重と、前後、上下、左右に広大なキャビンスペースを持つ肢体は、RXよりひと回りニートとは言え、やはり大柄なSUVの一族。なのに、パワー面のフィールは、以前のターボ車のように一定の回転域からドカーンと盛り上がるのではなくて、低回転域からごくスムーズに、しかし十分なトルクを発生して強力に車速を引き上げる。多くのドライバーが乗り慣れてきたハイブリッドなどの力感とはひと味もふた味も違う、アクセルとダイレクトにリンクする加減速感は"目覚ましいくらい"ビビッドだ。

 こんなドライバビリティーの味わいを示す言葉は"楽しい"以外に無い。ずぼらにミッション・シフトをオートにぶち込んだままでも、もちろん十分メリハリの効いた速度のアップダウンは楽しめる。が、ここはやはり、6速オートマチックを、それもステアリング裏に手の平の幅より大き目の長さで設けたパドルシフトを駆使して、絶えず高トルクバンド域の回転をキープするように小まめに使うのが、絶対に楽しい走りを得るためのやり方。

音色はミュージック?

 NXターボの"いいとこ"は数え上げるとキリがないが、ボディ?のしっかり感とAVS(アダプティブ・バリアブル・サスペンション)の完成度の高さは特筆せざるを得ない。荒れた路面、うねり路、タイトコーナー、そしてウエット路の各条件下でそれぞれショック音、ボディー上半身の揺れ、ボディー後部の振り出しと揺り戻り、滑りのどれもが最小限。加えて、特にパワー系とエキゾーストのすべての音質がいい。右足を踏み込めばそれなりにノートは高まるが、グォーッとかいったひと昔も前のターボとは違って、絶対音量は低く、音質もミュージックと呼べるほど心地いい。

 ブランドのねらいどおり、ターボ版NXは絶対に楽しいモデルに仕上がっている。若き日に、主としてターボ車を駆使してラリーの北海道チャンピオンに何度もなった筆者に、あの時代をまざまざと思い出させたその全体像。同じようにかつてターボ車を駆った経験のある現・中高年層がもしこのクルマと日常生活を共に出来たら、間違いなく精神の若返り効果に浴するであろうことを保証してもいい。

ディーラーメッセージ

レクサス 宮の森店
セールスコンサルタント
只野 雅人さん

 ダウンサイジングの手法としても注目されるターボをレクサスに初採用したNX200tは、ハイブリッドの300hともども、SUVとしての居住性、利便性に圧倒的な走る楽しさを併せ持ったプレミアム・クロスオーバーモデルの最新作です。
とりわけターボによってプッシュされる加速のすばらしさは心地いいサウンドと相まって、ハイブリッドとは異質のフィーリングを味わわせてくれます。若い人だけではなく、中高年の方々の来店が多いことが、この車の独特の魅力の一端を示しています。先進のデザイン、内外の質感と装備などをぜひご来店のうえ、お確かめください。

主要諸元:200t Fスポーツ

●全長×全幅×全高/4630×1845×1645mm
●ホイールベース/2660mm
●トレッド/前:1570mm 後:1,570mm●車両重量/1800kg
●最小回転半径/5.6m
●エンジン/2l直4DOHCターボ
●最高出力/238ps/4800〜5600rpm
●最大トルク/35.7kg・m/1650〜4000rpm
●モーター/交流同期電動機
●最高出力/143ps
●最大トルク/27.5kg・m
●10・15モード燃費/12.4km/l
●ミッション/6ECT
●ブレーキ/前:Vディスク 後:ディスク
●タイヤサイズ/235/55R18
●駆動方式/AWD
●乗車定員/5名
●車両本体価格(札幌地区)/5,180,000円

テキスト:仲世古正之、Photo:川村勲(川村写真事務所)、取材協力:レクサス宮の森 TEL(011)-611-5000

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