presented by8+9盛夏号New Car Impression

先進システムを搭載しグレードアップ ハイブリッドセダンの代名詞

プロフィール

最新のアコード

 2013年に投入された9代目モデルからハイブリッド専用車種となったアコードは、国内のみならず海外での評価を高め、特に北米市場において揺るぎない地位を獲得している。その存在価値を一層高めそうなのが、先き頃登場したマイナーチェンジバージョンである。

 ハイブリッドシステム自体の再構築に加え、安全運転支援システムの装備、操作性の改良を施した今回、ご覧の通り外観からも変貌ぶりが明らかである。内実ともに、フルモデルチェンジに匹敵する進化と言えよう。ホンダファンならずとも、魅力を増してきたアコードがすでに「気になって仕方がない」というユーザー、とりわけセダン好きが多いようで、実際にこれまで同カテゴリーの輸入車を乗り継いで来た国内アッパーミドル層がショールームを訪れる姿もチラホラ見受けられていると聞く。

 そんな中で機会を得た今回の試乗レポート、まずはエクステリア面の更新ポイントから目を向けていこう。

独特のフロントランプ

 キモは主に、フロントマスクとリアの仕上がり具合にある。どちらも9代目モデルのデザインを踏襲している点に変わりはないが、グリル形状に若干の変更が見られ、同時にメッキパーツの多様などにより精悍さを増した。特に目を引くのは、フロントコンビネーションランプとフォグランプがフルLEDとなったことをきっかけに、ライトを横並びに配置するインライン方式を採用したこと。反射面などに施した細かい縦スレッドにより光を屈曲をさせつつ、フロントランプ全体で前方を照射する仕組みとなっており、常にギラギラと眼差しが揺らいでいるかのような、独特な風貌に生まれ変わっている。

 また、テールランプには9代目モデルにはない3段の横スリットが入り、直線的な鋭さを演出。ランプの上部とバンパー部に備わったメッキパーツも9代目のそれに比べて横長形状になったことも相まって、全体としてテールラインが一段と引き締まった印象を与える。

モーターの構造を一新

 次に、ハイブリッドシステムに加えられた改良点に触れていこう。最重要ポイントに位置づけられているのは、走行用と発電用に搭載されているふたつのモーターの構造を一新したこと。従来の丸型銅線から角型銅線に替え、コイル巻線の高密度化を図ったという。その結果として、出力・トルクともに向上させることに成功し、なおかつ小型化も実現させた。併せて、リチウムイオンバッテリーも小型・軽量化が図られている。これらはすなわち、システムのさらなる効率化が達成されたことを意味し、30・0㎞/ℓから31・6㎞/ℓ(グレードによって異なる)へ引き上げられた燃費性能にもデータとしてしっかりと現れている。また後に触れるが、走行性を一段と押し上げることにも繋げている。

 安全運転支援システム「Honda SENSING」が標準搭載されたことも、今回のマイナーチェンジの重要項目。カメラとミリ波レーダーの併用による精度の高いCMBS(衝突軽減ブレーキ)や歩行者事故低減ステアリング、誤発進抑制などの衝突回避・被害軽減システムをはじめ、車線維持支援システム、渋滞追従機能付きアダブティブ・クルーズ・コントロールなどがドライバーと同乗者を不測の事態から守る。左ウインカーと連動して助手席側ドアミラーに装備したカメラが作動し、車内のセンターディスプレーに左後方を広く映し出すLane Watchやパーキングセンサーシステムも備え、死角を限りなくゼロに近づけてくれる。

 このほか、センターディスプレーから随時交通情報などが提供され、加えて視認性の高いスピードメーター内部にも、様々な情報が映し出される。その中には信号情報を活用した運転支援システムも。これは、都道府県警察が整備している信号情報活用運転支援システムに対応したもので、自車の位置や速度に基づく信号通過予測や赤信号予測を提供。交差点のスムーズな通過や事前の減速を支援する。現在、全国約5700カ所以上の交差点が対象となっており、その数は順次拡大しているとか。こと北海道においては、真冬の都市部で発生する渋滞の際にも、その有効性を発揮しそうだ。

ホンダ ACCORD詳細写真

インプレッション

スイッチ方式シフトの先進性

 新アコードのグレード構成は、燃費性能に秀でた標準モデルの「LX」と、上級モデルにあたる「EX」の2種。このうち試乗に提供されたのは「EX」である。

 運転席に収まった瞬間、恐らく誰もがハッとするであろう。何しろ、シフトレバーがなくなっている。センターコンソールに縦並びで収まったスイッチを操作し、指1本でレンジを切り替える方式(カタログでは「エレクトリックギアセレクター」と表示)になった。今回が初見でマニュアル車しかなかった時代を知る筆者とって、最初はもちろん多いに戸惑いがあった。しかし、配置と個々のボタンの操作上の違いを感覚的に掴むことさえできてしまえば、後はむしろ楽。しかも、前部座席にこれまでになかった空間が生まれており、開放感を感じるに至った。スイッチのサイズやデザイン、カラーリングなど欲を言えばキリがないが、高齢者や女性ドライバーにとっては間違いなく扱いやすい設計である。そういった意味でも、今後はこれがスタンダードな方式となる可能性は非常に高いと感じた。

 次いで走行性についてだが、まず発進の俊敏さは期待以上であった。ハイブリッドの特性がいかんなく発揮され、アクセルの踏み込みに対しジャストな挙動をひたすらクイックに繰り出す。むろん、加速時の動きも申し分なく、連続コーナーも実に軽快に駆け抜ける。このあたりは、システムの効率を一段とアップし、軽量化をも実現させた技術力の恩恵だ。そして、基本的に走行用モーターで走るというHonda独自のハイブリッド哲学を、高出力(184㎰/5000-6000rpm)かつ高トルク(32・1kgm/0-2000rpm)を発生する新設計モーターが、幅広い領域でしっかりと具現化している。

 さらに、シフトスイッチの「SPORTS」をONにすると。アクセル操作に対する即応性が一層高まり、登坂道もタイトなコーナーも易々とクリアしていく。むろん、高速走行に入れば145㎰/6200rpmを発生する「i-VTEC」エンジンが心地よい吹け上がりを体感させる。しかも、静粛性と操縦安定性にも優れており、ドライバーの身体へかかる負荷は非常に少ない。Hondaのラインナップにおいてはレジェンドに継ぐ上級セダンの位置づけであるアコードに与えられた、高いポテンシャルをまざまざと実感した。

 余談ではあるが、パーキングブレーキとよく似たシステムの「BRAKE HOLD」機能が搭載されており、スイッチを押すだけで停車状態をキープしてくれる(アクセルを踏んで自動解除)。渋滞時や坂道などでもブレーキから足を離すことができるので、停車中にちょっとした物探しをしたい場合などになかなか便利。通常、信号待ちなどではブレーキペダルを踏み続けなければならないことから、実は結構なストレスがドライバーにかかっている。しかし、この機能を賢く使えば、たとえつかの間でも緊張状態からも開放される。その精神的効果は意外に大きいと感じた。

ディーラーメッセージ

ホンダカーズ札幌中央 南郷通店
営業
池澤 秀明さん

 新型NSXで採用されたこともあって、新しいアコードに搭載されたスイッチ式シフトにはたくさんの皆様が興味を持ってくださいます。おかげさまで、「操作が楽で車内もスッキリする」とご好評をいただいております。ご試乗いただければ、静粛性の向上や、標準搭載となったHonda SENSINGによる安全面でのグレードアップを実感いただけるはずです。以前にも増して、幅広いシーンでお使いいただけるクルマになったと思います。

主要諸元:

全長×全幅×全高/4,945×1,850×1,465mm
ホイールベース/2,775mm
トレッド/前:1,585mm 後:1,590mm
車両重量/1,600kg
最小回転半径/5.9m
エンジン/1993cc水冷直列3気筒横置DOHC
エンジン最高出力/145ps/6,200rpm
エンジン最大トルク/17.8kgf・m/4,000rpm
モーター最高出力/184ps/5,000-6,000rpm
モーター最大トルク/32.1kgf・m/0-2,000rpm
JC08モード燃費/30.0㎞/ℓ
ミッション/CVT
ブレーキ/前/油圧式ベンチレーテッドディスク n後/油圧式ディスク
タイヤサイズ/155/65R14
駆動方式/FF
乗車定員/5名
車両本体価格(札幌地区)/4,100,000円(税込)

テキスト:青柳健司 (フォトライター)、Photo:川村 勲 (川村写真事務所)、取材協力:ホンダカーズ札幌中央 南郷通店  ℡(011)862-7111

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