presented by10+11錦秋号New Car Impression

新境地へ挑むEクラス

プロフィール

さらなる安全性

 初代モデルにあたるミディアムクラスの登場は1984年。以来、1993年の名称変更後を経て、メルセデス・ベンツの中核をがっちりと担いつつ、世界のEセグメントを強力に牽引してきたEクラスが、新たな領域に足を踏み入れるべくフルモデルチェンジを果した。

 走行性のさらなる進化を実現させたことは言うに及ばず、そこにメルセデス独自の安全性能を惜しみなく注ぎ込んだことも今回の大きな注目点である。今や、安全運転支援システムの導入は時代の潮流となっているが、それらのニーズに対するメルセデスの現在形の答えが、この5代目Eクラスなのである。

 その意気込みは、グレード構成を見ても明らかだ。これまで日本国内においては、E250からE550までのラインナップを基本としていたが、今回はE200とメルセデス初導入の直列4気筒ディーゼルエンジンを備えたE220dを中心にすえており、E200は3グレード、E220dには2グレードを配備している。そのほか、E250及びE400を今のところはそれぞれ1グレードのみ設定するラインナップ。そこには、今までにない新たなユーザーを掘り起こそうという狙いを読み取ることができよう。

 それでは、そんなニューEクラスの実力のほどをレポートしていこう。

優美なデザイン

 先代モデルから約55㎜拡張されたフロントセクションは、先鋭的な形状のボンネットからLEDヘッドライトへ至るダイナミックなラインが目を引き、曲線美を描くバンパーが動物的な躍動感を演出。より立体感に富んだ造形に仕上がっており、同時にEクラスならではのインテリジェントな個性を打ち出している。エンブレムにはメルセデスとしては初めてヒーター機能が内蔵され、北海道の厳寒期もステイタスをしっかり保ってくれる。

 サイドラインへ目を移すと、全長を約60㎜、ホイールベースを約65㎜拡張したことで、一層の伸びやかさを感じる流麗なプロポーションとなった。

 リアデザインは、最新のメルセデスサルーンに共通する特徴を取り入れつつ、コンビネーションランプに星屑を散りばめたような独特の反射光を発するスターダストエフェクトを初採用。SクラスやCクラスとは異なる存在感を主張している。

 インテリアは、Sクラスにも匹敵する上質感に満ちており、優美な曲線を描くダッシュボードが作り出す造形美はまさにプレミアム。12・3インチ×2の大型コクピットディスプレイや、タッチコントロールボタンを備えたマルチファンクションステアリング、センターコンソールのタッチパッドなどの最新装備が、新型Eクラスが持つ先端性を体現している。

 また、ダッシュボード下部、ドアパネル、センターコンソールなどの輪郭をLEDによる間接光で浮かび上がらせるアンビエントライトが、64色から任意で選択可能となっており、雰囲気や気分に合わせたカラーリングを楽しむことができる。

多数の新開発機能

 新型Eクラスに搭載された安全運転システムは、メルセデス・ベンツ初導入となるものが多数ある。新開発の機能だけでも、側面衝突の危険を検知するとバックレストに内蔵されたエアチェンバーが瞬時に拡張し乗員を車両中央に移動させて横からの衝撃を軽減するPRE-SAFEインパルサイドや、全方向で衝突の危険を検知した際にオーディオシステムから鼓膜の振動を抑制する音を発生させることで事故の衝撃音から鼓膜や内耳を保護するPRE-SAFEサウンドをはじめ、高速道路での車線変更の際にドライバーがウインカーを2秒以上作動させるとレーダーやカメラで車両周辺の状況を検知しステアリング動作をアシストして自動的に車線変更を行うアクティブチェンジングアシスト、ドライバーがステアリングから手を離していることを検知すると車線を維持しながら緩やかな減速を自動で行い最終的に停車させるアクティブエマージェンシーストップアシスト、歩行者を避けるなどの緊急回避時のステアリング操作に対して回避・復帰の両面で正確なステアリングアシストを行う緊急回避補助システムなど計7機能にも及ぶ。また、駐車時にステアリング操作をサポートするパーキングパイロットなど、かねてから評価の高いシステム計5機能をさらに強化して採用するなど、ライバル他車や現行Sクラスをも凌ぐ高い安全性を実現させている。

メルセデス・ベンツ E200 Avantgarde Sports詳細写真

インプレッション

走りはエレガント

 試乗車は、E200アバンギャルド・スポーツ。排気量1991㏄のターボチャージー付き直列4気筒DOHCエンジンを搭載するE200アバンギャルドをベースに、前後バンパーや19インチアルミホイール、スポーツステアリングなどにAMGデザインによるものを採用し、ステンレス製ペダルも備えるなど、スポーティーにドレスアップしている。ちなみに、E200にはこのほか4MATICアバンギャルドが配備されている。

 エンジンを始動すると、ディスプレイにデジタルメーターが立ち上がる。実はこれ、スピードメーターとタコメーターの2連表示(クラシックとスポーツの2パターンがある)と、データを1点に集約させた単眼メーター方式のいずれかに設定可能。これによって、ドライバー好みのコクピットが実現できるというわけである。

 走行モードは標準のComfort、燃費を向上させるECO、スポーティなSport、よりダイナミックな走行が可能なSport+のほか、ドライバーの好みで自由に設定できるIndividualが用意され、それぞれの設定に応じてエンジン、トランスミッションなどのパラメーターが変化していく。高速道路やワインディングロードでクイックなレスポンスとスピード感を楽しむなら、Sport、Sport+。冬道や市街地ではComfortやECOに設定し、賢く使い分けたいところである。

 アバンギャルド・スポーツの実力を味わうにはやはり、高速道路がうってつけであろう。アクセルペダルを踏み込めば、瞬時にタコメーターが4000回転以上の領域まで跳ね上がり、電子制御9速オートマチックが極めてロスの少ない運動性を引き出す。スリリングな加速を体感させながらも、高速であればあるほど車体もステアリングもどっしりと安定し、ドライバーに与えるストレスは極めて少ない。風切り音が気になるようなシーンも非常に少なく、エアロダイナミクスの向上ぶりを実感する。そして、Eクラスらしいエレガント乗り心地にも、ひたすら脱帽である。

 試走してすぐに気付くのは、メルセデス初導入のトラフィックサインアシスト機能。制限速度などの道路標識を読み取り、ディスプレイに表示して交通法規の尊守と安全運転を促すもので、うっかり制限速度を超えた場合は軽い警告音で知らせてくれる。とかく視野が狭くなりがちな高齢者や女性ドライバーにとっても、360度を映し出すカメラシステムやパーキングアシストシステムと同様に、極めて実用性の高い機能だと感じた。

価格は意欲的

 新型Eクラスは、コストパフォーマンスという点においても極めて優秀だ。車両本体価格は、エントリーモデルのE200アバンギャルドで675万円。Eクラスのステータスに鑑みても、かなりのお買い得感と言えるのではないだろうか。

ディーラーメッセージ

メルセデス・ベンツ 札幌中央
営業部
江田 涼太郎さん

 安全運転支援システムだけでなく、例えばエンジンのスタートボタンなどのデザインや64色の中から設定できるアンビエントライトも今回初めて採用されたものです。このように、新型Eクラスをご購入された方だけが味わえるものがたくさんあります。ぜひ、幅広いお客様にその魅力に触れていただきたいと思います。

主要諸元:

全長×全幅×全高/4,950×1,850×1,455mm
ホイールベース/2,940mm
トレッド/前:1,600mm 後:1,590mm
車両重量/1,700kg
最小回転半径/5.4m
エンジン/1991cc直列4気筒DOHC
最高出力/184ps/5500rpm
最大トルク/30.6kgm/1200〜4000rpm
ミッション/9速AT
ブレーキ/前/ベンチレーテッドディスク 後/ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ/245/40R19
駆動方式/FR
乗車定員/5名
車両本体価格(札幌地区)/7,270,000円(税込)

テキスト:青柳 健司 (フォトライター)、Photo:川村 勲 (川村写真事務所)、取材協力:メルセデス・ベンツ 札幌中央  ℡(011)210-0777

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