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車体サイズを一新

プロフィール

車体サイズを一新

 BMWのXシリーズはSUV系のラインナップであり、最上級のX6から入門編とも言えるX1まで6バージョンの個性を有している。便宜上入門編と記したものの、X1のサイズは立体駐車場に収まるものであっただけに、日本市場においてはシリーズの中で最も馴染みやすいクルマであった。今回、モデルチェンジを果したニューX1は、全長を30㎜短縮しながらも、全幅20㎜、全高35㎜拡大。このサイズ変更により、駐車場状況への適合性が犠牲になっている。しかし、そこには敢えて迎合することを避けた、BMWの哲学が現れているようにも感じる。

 こと北海道では、立体駐車場を避けなければならないとしても、ほかにいくらでも駐車可能なスペースが存在する以上、この変更ポイントがデメリットとはなりえない。むしろ、新X1に与えられたポテンシャルから、今まで以上に広がりのあるカーライフを享受できるのは我々道民に違いない。そのあたりにも着目しつつ、試乗レポートを試みた。

FFのメリットが随所に

 今回プラットフォームを変更した大きな理由は、FF化を図った点にある。多くのファンが、BMWである以上FR仕様が当たり前との認識を持っているうえに、中にはFFと聞いただけでダメ出しする向きも少なくない。すなわち、FRの優れた走行性を体現してこそBMWであるということ。それは当然ながら、メーカーのアイデンティティのひとつでもある。つまり、FF化に舵を切った新X1は、従来のユーザーに乗り換えを提案するためのクルマではなく新たなファン、とりわけ女性層の掘り起こしを意図したものと見てさしつかえないだろう。何故なら、SUV系である以上は大半のユーザーが4WD仕様車を選択するであろうが、FFベースの四駆車である利点を使い勝手や居住性の向上に活かした設計となっており、ドライバーに対して今まで以上に優しいクルマとなっているからだ。例えば、車高の拡大により着座位置が高くなっているものの、ステップ高は大きな影響が出ないよう考慮された様子。だから、乗り降りは先代同様に極めて楽である。しかも、ポジションが高くなったゆえに足元にスペースが生まれており、特に後部座席に余裕を実感する。さらに、ラゲッジスペースの積載量も拡大。また、FF化の恩恵のひとつとして小回りが利くようにも。居住性が良く運転が楽で大きな荷物が積めるということは、買い物などの日常生活がより快適になったというワケであり、主婦層なども多いに納得のゆく一台に仕上がっている。

 ドライビングアシスト機能という点でも、抜かりはない。衝突の危険を警告し衝突の回避もしくは被害軽減を促すブレーキ支援機能、車線逸脱を知らせステアリングを適正に制御するレーン・ディパーチャー・ウォーニング、高速コーナリングの際にブレーキを最適に制御するDSC(ダイナミック・スタビリティ・コントロール)とCBC(コーナリング・ブレーキ・コントロール)機能、先進のLED技術を使って右左折やコーナリングなどの際に横方向も照らす機能が備わったヘッドライトを標準搭載。また、リアビューカメラやパーキングアシスト機能、備え付けの通信端末がコールセンターに接続され緊急時には速やかな対応が受けられるシステムも標準で装備するなど、まさに至れり尽くせりである。

 車内の静寂性やインテリアの質感も申し分なく、ロングドライブも疲れ知らず。ルックスは先代ゆずりの精悍さを保ちながら、フロント・リアともにコンビネーションランプの形状がさらに流線型となった。もちろん、BMWの全ラインナップと共通のデザインコンセプトを踏襲している。

 グレード構成は、最高出力136㎰の1・5ℓ直列3気筒BMWツインパワー・ターボ・エンジン搭載のsDrive18iと、同じく192㎰の2・0ℓ4気筒BMWツインパワー・ターボ・エンジン搭載のxDrive20i、これと同型エンジンで231㎰を発生するxDrive25iの3種に大別され、スタンダードタイプのほか装備を充実させたxLineとM Sports仕様がある(25iにはスタンダードタイプは設定されない)。このうちFFバージョンは18iのみで、ほかの2種は自動的に4WDバージョンとなっている。

 なお、18iには6速ATトランスミッションを採用しているのに対し、20iと25iは8速ATを搭載している。よりダイナミックな走りを求めるユーザーも、存分にドライビングが楽しめるラインナップが整った。

BMW X1詳細写真

インプレッション

優れたパフォーマンス

 試乗車は、xDrive20iのxLineで、ガラスサンルーフや19インチホイールなどをオプション追加したもの。ボディーカラーはチェスナット・ブロンズと呼ばれるメタリックカラーとなっている。新X1には今回、メタリック系を中心に気品溢れる9種のカラーが用意されている。もちろん、M Sportsの場合はエストリル・ブルーと呼ばれる、お馴染みのメタリックブルーもセレクト可能である。

 ドアを開くと、その開閉角の広さを実感。低く設定されたステップ高とあいまって、一層の乗り込みやすさを実現している。着座位置は想像した通り、先代モデルよりもわずかに立ったようなポジションだ。その分、若干視野が広くなったようにも感じられる。シリーズでは最小の車内スペースではあるが、3シリーズにも匹敵する空間が確保されており、その点に不満を持つユーザーは極めて少ないだろう。

 発進・加速時に実感する運動性能の高さは、さすがBMV。4000回転オーバーの領域に突入すると、それまでとは次元の違う景色が眼前に広がり、走り屋ならずともワクワク感がこみ上げてくる。スポーツモードに切り替えればさらに強力なパフォーマンスを繰り出し、BMWならではのドライブフィールと独特のエンジンサウンドが織りなす世界に浸ることができる。コーナーでは侵入から立ち上がりまで安定感たっぷり。これは、常時駆動トルクやブレーキを制御するパフォーマンス・コントロール機能の効果も大きく、誰もが安定的に素早くコーナーをクリアすることを可能にしている。ハンドリングは先代より幾分軽快になったが、どっしりとした印象はそのまま。車速に応じてパワステの配分が調整されており、高速走行時にはさらに安定感が増す。また、急こう配の登坂道に入ってもレスポンスやクイックな走行性が損なわれることはなく、インテリジェント4駆システムxDriveの高性能ぶりを実感する。

 高速走行性能は求めないというユーザーには、ECO PROモードが最適である。エンジンレスポンス、シフトのタイミングなどがマイルドに切り替わり、また燃費の低減にも繋がる。加えて、このクラスとしては最小回転半径が5・4mと非常に小回りの効く設計となっており、さらにリア・ビュー・カメラと連動したPDC(パーク・ディスタンス・コントロール)がスペースに十分な広さがあるかも認識することができるため、狭い駐車場などで取り回しに苦労してしまうようなシーンを激減してくれそうだ。

乗り換え続出?!

 FF化のメリットを十分に実感させてくれる新X1。特に、ラッゲッジルームや後部座席の使い勝手の向上ぶりはポイントが高い。乗り味も見事であり、筆者は今後FR仕様車から乗り換えるファンも続出するであろうと確信した次第である

ディーラーメッセージ

国際興業 中央営業所
セールス・コンサルタント
荒井 憲司さん

従来のお客様から「ハンドリングが軽くなった」とたいへんご好評いただいております。Xシリーズは4WDをお求めになるお客様が圧倒的多数ではありますが、個人的にはFFバージョンの18iの仕上がりも素晴らしいと感じています。ご来店の際には、ぜひ一度ご検討いただきたいと思います。

主要諸元:

全長×全幅×全高/4,455×1,820×1,610mm
ホイールベース/2,670mm
トレッド/前:1,565mm 後:1,565mm
車両重量/1,935kg
最小回転半径/5.4m
エンジン/1998cc 直列4気筒DOHC
最高出力/192ps/5000rpm
最大トルク/28.6kgm/1250-4600rpm
JC08モード燃費/14.6㎞/ℓ
ミッション/電子油圧制御式8段AT
ブレーキ/前:ベンチレーテッドディスク 後:ディスク
タイヤサイズ/225/50R18(試乗車は225/45R19)
駆動方式/4WD
乗車定員/5名
車両本体価格(札幌地区)/4,920,000円

テキスト:青柳 健司 (フォトライター)、Photo:川村 勲 (川村写真事務所)、取材協力:国際興業 中央営業所  ℡(011)272-5931

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