presented by2+3新春号New Car Impression

これぞ「TOYOTA WAY」、コンパクトSUVがさらなる進化!

プロフィール

期待のニューカー、満を持して登場!

 TOYOTAは言うまでもなく、関連会社を含めると、その生産販売台数は、アメリカのビッグスリーやヨーロッパのVWグループを上回る、世界第一位のビッグメーカーである。当然、車種構成もすべてのジャンルを網羅しており、軽自動車から大型バス・トラックまで多岐にわたり、顧客のあらゆる要望に応えられるよう充分な体制が整えられている。

 もちろんSUVについても同様なのだが、このジャンルには、日産・エクストレイル、ホンダ・ヴェゼル、マツダ・CX3など他メーカーにも強力なライバルが存在する。TOYOTAにとっては、「RAV4」なのだが、ライバル達の伸張もあり、海外販売は継続されたが、昨年5月には国内での販売は終了。TOYOTAとしても「RAV4」の販売終了で空いてしまったこの“穴”を埋めることが急務であった。

 もちろんそこはTOYOTAである、手をこまねいていたわけではなく、充分なポテンシャルと商品性を持った「RAV4」の後継モデルに位置づけられる世界戦略車の開発は着々と進められ、その成果がこの「C─HR」なのだ。2014年のパリ・モーターショーでコンセプトモデルが発表され、そして昨年の3月、ジュネーブ・モーターショーで市販モデルが世界初公開された。まずヨーロッパを発表の場に選んだことからもTOYOTAが世界を視野に「C─HR」を開発してきたことが分かろう。

コンセプトは明確!

 昨年末に発売されて以来、気になるのが「C─HR」の販売状況であろう。メーカーから発表された月間販売目標は6000台だったが、事前受注だけでも3万台近くとなり、今回、我々の試乗が行われた1月中旬には5万台近い受注を達成。今、注文を入れても納車は3?4ヶ月は待たなければなるまい。それほどこの新コンパクトSUVの発売は待たれていたのだ。

 この「C─HR」を語るとき、TOYOTAの次世代車輌技術である「TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」に触れないわけにはいかない。クルマはビス一本から数えれば数万点のパーツを組み合わせた集合体であり、数多いパーツを車種ごとに作っていたのでは相当なコストが掛かることは明白で、この問題解決に世界中の自動車メーカーが取り組んでいるのだ。

 クルマの重要な基本構造であるプラットフォームやエンジン、主要パーツを共通化するのが主眼なのだが、TOYOTAはそれをさらに一歩進めてきた。単なる共用化ではなく、軽自動車から大型セダンまで制作しているTOYOTAグループのスケールメリットを生かし、自動車制作現場での「基本性能の向上」、「賢いパーツ共用化」、「原価低減」、「商品力向上」までを目指すのが「TNGA」構想なのだ。

 その構想から誕生した新プラットフォームを使った第一弾が「プリウス」であり、第二弾が「C─HR」である。同じプラットフォームやパワートレーンを使っていることから「C─HR」のハイブリッド仕様を「プリウスSUV」と呼ぶ向きもあるようだが、4WD仕様はちょっと違う。「C─HR」の4WD仕様は「プリウスE─Four」などの一時的に後輪をモーターで駆動する形式ではなく、フロント側からプロペラシャフトを使って後輪を駆動する通常のフルタイム4WDカーと同等のメカニカルシステムを持っている。そのため、同一のプラットフォームを使っているとはいえ、「C─HR」4WD車のプラットフォームはプロペラシャフトを通すためのセンタートンネル、リアサスペンションを支えるサブフレームまでまったく別物となっている。

 つまり、「TNGA」とは単なるプラットフォームの共通化だけではなく、その車種によって「もっといいクルマを作るため」の包括的な取り組みなのだ。だからこそ車種によっては必要な改修も施されるし、それが次世代のクルマにも引き継がれる。

 「C─HR」は、低重心化や主要パーツの低位置配置を目的とするTNGA─Cプラットフォームを基本としているため、最低地上高を大きく出来ないデメリットはある。しかし、現代のSUVには、不整地走破性ばかりが要求されるわけではない。先進的デザインを持って優雅に、さらに小粋に都会を駆け巡るアーバンクルーザーの要素をメインテーマとしたSUVも必要だろう。「C─HR」はそのコンセプトを明確に表明してくれた最新のコンパクトSUVなのだ。

 そのコンセプトからか、「C─HR」には1.8リッターのエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッド仕様のFFと、1.2リッター直噴ダウンサイジングターボ4WDの2タイプというシンプルな車種構成となっている。

 SUVながらもリッター30.2㎞という高燃費を発揮するハイブリッドか、雪道での安心感が増す4WDか。安全装備では、ミリ波レーダーと単眼カメラをセンサーとする「トヨタセーフティセンスP」がすべてのグレードに標準装備され、歩行者を感知して緊急自動ブレーキの作動や、前走車との車間距離を自動制御するなど万全。さて、どのグレードを選ぶか、なんとまあ、贅沢で楽しい悩みではないか。

トヨタ C-HR詳細写真

インプレッション

洗練されたボディシェイプ!

 今回、試乗用に提供された「C─HR」は1.2リッターターボ4WDのS─T。一年の半分近くも氷雪路面走行を強いられる北海道では、読者の皆さんも4WDに興味をもたれるだろうとの判断からであった。

 実際に「C─HR」を目の前にして、私の頭に浮かんだキーワードは“剽悍”である。それはもちろん、現車を目の前にして、第一印象から発生した言葉に過ぎないのだが、この世界戦略SUVを表す最もふさわしい表現がそれ。今、まさに獲物を追撃しようと、四肢に力を込め、姿勢をグッと低く身構えた若い猟犬の姿が浮かび上がってきたのである。

 “勇猛果敢”とか、“無敵無双”とか強さを表す言葉は数々あるが、この「C─HR」には、そんな大げさな表現はまったくそぐわない。もっと若々しさや、初々しさを感じさせるし、その印象的なボディプロポーションから浮かんだ言葉が“剽悍”だったのである。

 特にサイドビュー、リアウンドウを最小限にしてドアノブをCピラーの上部に目立たないように配置したせいで2ドアスポーツクーペのような外観。さらに、ルーフラインとボディサイドのラインがテールエンドに向けて収束された大胆な造形から、リアフェンダーの盛り上がりが一層強調され、それが獲物に飛び掛ろうと後ろ足の筋肉に力を込めた若い猟犬の姿を連想させるのだ。

 優美さと力強さを兼ね備えた大胆なボディシェイプは、まさにTOYOTAが世界戦略SUVと位置づける造形美といえよう。

必要充分なパワーとスムーズ4WD!

 コクピットに乗り込んでみると、まずファブリック素材のホールド性抜群なシートが出迎えてくれる。サイドのサポートが良く、運転姿勢をしっかり支えてくれるのだが、座面奥のヒップポイントがもう一段低いとさらにスポーツ感覚が増すだろう。

 正面には右にスピードメーター、左にタコメーターがちょうどドライバー目線に合わせて配置され、ステアリングホイールから左手を下ろすと、ぴったりの位置にシフトレバーがある。なんともスポーツ心をくすぐるポジショニングなのだ。ハイブリッド車の場合にはそのタコメーター位置に、ハイブリッドシステムの出力や回生状況などを知らせるガイドが置かれる。

 気になったのは、中央に置かれたカーナビなどのディスプレイ。2014年のパリ・モーターショーに出展されたコンセプトモデルではもっと高い位置に配置されていたが、改良を受けて多少下げられたようだ。しかし低めのシートポジションを好むドライバーにはフロントウインドウ下端の視野を妨げる。このあたり好みの分かれるところだろう。

 CVTのシフトをDに入れ、スタート。S─Tはターボカーなのだが、その昔のいわゆる“どっかんターボ”とは違い、ヨーロッパで主流のダウンサイジングターボ。低回転から低圧ブーストをエンジンに与えることで、小さい排気量のエンジンであっても必要なトルクとアクセルレスポンスを持たせ、それが低燃費や低騒音にも結びつくシステム。実際に乗ってみるとどこでターボが効いて来るのかほとんど分からない。1500回転から4000回転まで最大トルクを発生し続けるわけで、スムーズにトルクが湧き出してくる印象。まったくこれは扱いやすいエンジンである。ただ急坂登りなどでは、もうちょっとパワーがあればと思うシーンもあったが、一般的なタウンユースではなんら問題なく、必要充分なパワーであろう。

 さらにこのS─Tは4WDカーでもある。メーターパネル中央には様々な情報を与えてくれるディスプレィがあるが、ここに4WDコントロールというパネルを選べば走行中の4WD状況が把握できる。つまり「C─HR」は常時4輪を駆動するフルタイム4WDではない。路面状況や走行条件によって最適なトルク配分をチョイスする最新の4WDシステムが搭載されているのだ。発進加速時、この4WDコントロールには4輪すべてにトルク配分されていることが表示され、スピードが乗りアクセルをゆるめるとリアへの配分が消え、FF状態になることが分かる。

 そこから加速したり、登坂にかかると再度、リア2輪にもトルクが送られ力強さが増す。それはコーナリング時にも有効で、FFであればアンダーステアが出そうな状況でも瞬時に4WDとなり、後輪からの押し出しに助けられコーナーでの安定感が得られる。そのFFから4WDへの切り替わりもスムーズで、表示パネルを見なければ分からないほど。

 印象的な先進デザインを与えられたボディと、TOYOTAの最新テクノロジー満載の駆動系。まさに「世界戦略車」と位置づけるに充分なポテンシャルを持つ「C─HR」、コンパクトSUVのベストチョイスであることは間違いないだろう。

ディーラーメッセージ

ネッツトヨタ札幌株式会社 東橋店
営業係 販売係長
鎌野 雅幸 さん

 私自身も若い頃からAE86(トレノ)をはじめとしてスポーツ系のクルマに乗ってきましたので、今回のC−HR発表は人一倍期待しておりました。

 お店の試乗車に真っ先に乗ってみて、その期待は裏切られませんでした。古き良きモータースポーツ世代の眠っていたマインドを目覚めさせるには、有り余るポテンシャルを感じました。アクセルを踏んだ分だけ、スーッとした伸びを感じられるハイブリッド車と、ターボのフラットなトルク、力強い加速感のガソリン車。

 どちらも子育てが落ち着いた世代や、アクティブな女性の方々の行動範囲をさらに拡大するなど、年齢・性別を問わず、このスタイリッシュな新しいSUV「C−HR」は、暮らしを豊かにするにはぴったりの一台だと思います。

 まずは試乗して、カタログや資料では伝えきれない魅力を、見て、触れて、感じて下さい。

主要諸元:

全長×全幅×全高:4360×1795×1565mm
ホイールベース:2640mm
トレッド:前/1550mm 後/1550mm
車両重量:1470kg
最小回転半径:5.2m
エンジン:1196㏄直列4気筒DOHCインタークーラー付ターボ
最高出力:203ps/6400rpm
最大トルク:18.9kgf・m/1500?4000rpm
JC08モード燃費:15.4km/l
ミッション:CVT
ブレーキ:前/ベンチレーテッドディスク 後/ディスク
タイヤサイズ:215/60R17
駆動方式:4WD
乗車定員:5名
車両本体価格(札幌地区)/2,540,160円(消費税込)

テキスト:天野 克彦、Photo:川村 勲 (川村写真事務所)、取材協力:ネッツトヨタ道都 東橋店  ℡(011)813-2121

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