U-CAR FAIR 2017

presented by2+3新春号New Car Impression

新型ヴィッツに待望のハイブリッド登場

プロフィール

ネッツ系のエース

 ハッチバック界に70年代から90年代にかけて一時代を築いたスターレットの後継であり、ネッツ店の基軸車種として高い支持を得ているヴィッツが、2017年の年明け早々にビッグマイナーチェンジを果した。トヨタファンのみならず注目を集めているのは、協力なライバル車たちに次々とハイブリッドカーが登場している状況の中で、ヴィッツにもユーザーから強く設定が切望されていたハイブリッドバージョンが加わったこと。これに相応しく、外装デザインも一新した。やや大袈裟に聞こえるかもしれないが、個人的には今、この時からヴィッツによる市場への大攻勢が始まったと見ている。

 発売と時をほぼ同じくして、ヴィッツをベースに開発されたマシンで、トヨタが世界ラリー選手権(WRC)に復帰。日本国外での車名ヤリスとして参戦し、開幕戦のモンテカルロラリーで総合2位に食い込み、その高いポテンシャルをモーターレースファンたちの目の前で証明して見せた。そんなトピックスからも、新型ヴィッツが狙うのは世界各国のマーケットであろうことは、想像に難くない。

シャープなマスク

 そもそも2代目モデルまでは、丸みが印象的な親しみやすいデザインを常とし、言わばコンパクトな大衆車の系譜そのものであったヴィッツだが、2010年にフルモデルチェンジした3代目では、一転して直線的なラインを多用したシャープなマスクへと変貌。2014年に一度マイナーチェンジを経た現行モデルには、その傾向をさらに強調したデザインが施された。振り返ってみれば、このようなデザイン変更の流れの中で徐々に、メーカーの野心の高まりが形に表れていたのかもしれない。

 というわけで、今回は現行ヴィッツ2度目のマイナーチェンジという位置付けとなる。そのフロントデザインを真正面から見ると、ノーズを頂点にコンビネーションランプに向かっていくつかのラインが放射状に伸びるイメージで、緩やかな弧を描くグリルのアウトラインもノーズが起点となっている。これらの相乗効果で、全体として前方へ突き進もうとする意欲と躍動感がみなぎっているように感じられる。とにもかくにも、現行モデルが獲得したシャープネスにさらに磨きをかけてきたのが、新型ヴィッツに与えられたフロントマスクの全貌である。

 同様に、リアビューもイメージを刷新している。旧型モデルはバックドアの外側両サイドに、コンビネーションランプを縦にまとめたデザインだが、これに対して新型ではバックドア部分にもランプの一部が配置される横長の形状となった。これは、オーリスをはじめ、近年登場してきたトヨタのニューモデルにおけるデザイン傾向に添ったものと言えよう。

 ボディカラーは今回新たに4色が加えられ、計17色の中からセレクト。元来、イエロー系、チェリー系、オレンジ系などのビビットなカラーが選べることが人気の要因のひとつだったが、新型用に追加された色調は逆に、どれもがしっとりと落ち着きに富んだトーン。より幅広いニーズに応えようという意志が、そんなところからも読み取ることができる。

 インテリアデザインそのものに大きな変更は見られないものの、インパネ周辺に使用された素材が一層上質なものになっている。グレードのひとつ“Sportyパッケージ”には、本革巻きステアリングも採用されており、本格派のドライバーも納得の車内空間を演出している。

トヨタ Vitz詳細写真

インプレッション

体格に合わせて調整

 新型ヴィッツのグレード構成は以下の通り。まずハイブリッドカーは、装備などによって3段階に分かれており、最上級モデルにあたる「HYBRID U」には、リアスポイラーやサイドマッドガード、16インチアルミホイールなどで、グラマラスにドレスアップした“Sportyパッケージ”が用意されている。ガソリン車もエンジン排気量や装備に応じて大きく3段階に分かれ、エントリーモデルの「Jewela」とミドルモデルの「F」には、アイドリングストップ機能付きの“SMART STOPパッケージ”があり、こちらも最上級の「U」に“Sportyパッケージ”が用意されている。このうち、試乗に提供されたのは「HYBRID U “Sportyパッケージ”」だ。

 ドライブポジションについてまず感じたのは、視界が想像した以上に広いこと。同時に、着座位置も若干高めの印象だ。おそらく、小柄な女性でも難なく前方を確認できるよう配慮されてのことだろう。しかも、ヘッドクリアランスは十分な余裕があり、大柄のドライバーも窮屈な思いをしないですみそうだ。また、ステアリングはドライバーが運転しやすい位置に調整できるテレスコピック機能が標準搭載(一部グレードを除く)されているので、体格に合わせたドライブ環境を設定することが可能だ。

 スタートスイッチをワンプッシュすると、ハイブリッドシステム特有の起動音とともに、瞬時に専用のマルチンフォメーションディスプレイにブルーライトが灯る。アクセルペダルを軽く踏めば、モータードライブの特性でもあるクイックな発進性能を繰り出す。車線変更時の挙動はキビキビと実に小気味好く、行きたいと思うラインに素早く入っていける。最小回転半径は5・6mで、“Sportyパッケージ”以外は4・5〜4・8mと、狭いスペースでも極めて楽に取り回せる設定となっていることを考えると、「もう少しがんばって欲しかった」と感じるドライバーもいるかもしれない。それとの引き換えに、“Sportyパッケージ”は連続コーナーや不安定な路面での走行時にも、ハンドリングががっちりと安定しているワケで、つまり同パッケージの存在は、新型ヴィッツがユーザーの嗜好性や用途に添ってしっかりと選択できるグレード構成が確保されているということの現れでもある。

 その後、圧雪状態の登坂道にクルマを乗り入れてみたところ、轍のできたブラインドコーナーもムラなくスムーズに登り切り、トータルでは期待以上の推進力を発揮した。同じく下りこう配のカーブも、余程のオーバースピードでさえなければ不安定な挙動を示すこともない。どんな路面状況にも対応可能な幅広い性能が、このコンパクトなボディに備わっていると実感した。

走る楽しさを体現

 この新型ヴィッツ、ユーザーの多くがガソリン車のみに設定されている4WD車と、FFのみのハイブリッドカーの間で多いに悩むであろうことは避けられそうもない。どちらを選択するにしても、「いくつになっても走る楽しさを追い求めたい」という向きにとっては、“Sportyパッケージ”はより輝いて見えるハズだ。

ディーラーメッセージ

ネッツトヨタ道都 美しが丘店
営業スタッフ
煖エ勇揮さん

 新しいデザインになった新型ヴィッツは、内装の高級感もグッとアップしました。試乗された瞬間に、多くのお客様が「今までのヴィッツとは違う」と実感されます。ぜひ一度、ご自身でその良さに触れてみてください。

主要諸元:

全長×全幅×全高:3945×1695×1500mm
ホイールベース:2510mm
トレッド:前/1460mm 後/1445mm
車両重量:1110kg
最小回転半径:5.6m
エンジン:1496㏄直列4気筒DOHC
最高出力:74ps/4800rpm
最大トルク:11.3kgm/3600〜4400rpm
モーター最大出力/61ps
モーター最大トルク/17.2 kgm
JC08モード燃費:34.4km/l
ミッション:電気式無段階変速機
ブレーキ:前/ベンチレーテッドディスク 後/リーディングトレーディング式ドラム
タイヤサイズ:195/50R16
駆動方式:FF
乗車定員:5名
車両本体価格(札幌地区)/2,225,880円(消費税込)

テキスト:青柳 健司 (フォトライター) 、Photo:川村 勲 (川村写真事務所)、取材協力:ネッツトヨタ道都 美しが丘店  ℡(011)883-1411

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