presented by8+9盛夏号New Car Impression

秀逸なデザインのCX-3にガソリン車が登場 選択する楽しみが大きく広がった

プロフィール

マーケティングに基づきガソリン車を追加

 CX-3は2015年2月に、1,500㏄のクリーンディーゼルのみを搭載してデビューしたコンパクトなクロスオーバーSUV。デビュー当初はいかにもマツダらしいアグレッシブかつ流麗なデザインと、クリーンディーゼル専用車ということで大きな注目を集めたが、この度、好評のデザインはそのままに2,000㏄ガソリンエンジン搭載車が追加された。

 通常、新型車のデビューから2~3年でマイナーチェンジや特別仕様車が登場するが、これはいわゆる新車効果、つまり新しい装備や意匠の変更によって新型車としてアピールする手法である。CX-3は昨年11月、サスペンションやパワーステアリングの機能向上、「G-ベクタリングコントロール」と「ナチュラル・サウンド・周波数コントロール」を全車に標準装備するなどの仕様変更を行っており、今回のガソリンエンジン追加はマイナーチェンジとは異なる。

 マツダはCX-3のオーナーはもちろん、検討しながらも購入に至らなかった方々に対し、マーケティングリサーチを実施。その結果、月間走行距離が500㎞に満たないドライバー層にクリーンディーゼルのメリットが浸透しきれていないことが分かったという。マツダのクリーンディーゼルはトルクフルで燃費が良く、静粛性も高い秀逸なエンジンだが、搭載車の価格はガソリン車よりも高い。ガソリンと軽油の燃料費や減税分を差し引いても、走行距離の短い方々には維持費が安いというメリットの訴求力が弱かったということである。つまりガソリンエンジンの投入はユーザーニーズに基づいたものであり、これによってユーザーの選択肢は大きく広がることとなった。

マツダらしいコンセプト・機能が盛りだくさん

 搭載されるガソリンエンジンは2,000㏄のSKYACTIV-G 2.0。1,500㏄直噴ターボのクリーンディーゼルは27.5kgmと2,500㏄ガソリン車並みのトルクを発生するので、追加バリエーションとしては最適の選択であろう。またCX-3の北米仕様車にはそもそも2,000㏄ガソリンが搭載されている。つまり急遽持ち上がった企画ではなく、マーケティングリサーチを踏まえて、北米仕様のガソリンエンジン搭載車を国内でも販売開始したということになる。このあたりの周到な準備と臨機応変な対応は、さすが勢いのあるマツダだなと感心させられる。

 さてレポーターは2015年のCX-3デビュー時に試乗する機会を得ていたが、それから今までの間、前記の「G-ベクタリングコントロール」「ナチュラル・サウンド・周波数コントロール」をはじめ、マツダコネクトのバージョンアップや歩行者の検知も可能な「アドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート」を全車標準装備とするなど、かなり熟成されてきている。特に「G-ベクタリングコントロール」はマツダの掲げる「人馬一体」という考え方を具現化したものと言えるだろう。

 「G-ベクタリングコントロール」とは、ハンドル操作に応じてエンジンの駆動トルクをコントロールし、前後左右の加速度(G)を総合的に制御して、スムースで効率的な走行をサポートする技術。例えばコーナリング時、ハンドルを切ると同時にアクセルを緩めたりブレーキを踏むと、荷重が前方に移動し、フロントタイヤの接地性が高まる。コーナーを抜け、直線が見えてきた頃にアクセルを踏めば、安定した姿勢でスムースに加速することができる。ところがオーバースピードで侵入してしまった時、アンダーステアで曲がりきれずに直進してしまったり、オーバーステアでスピンということも想定される。人命に関わる重大な事故に発展する可能性もあり、適正な操作でコーナリングすることが極めて重要となる。これらをクルマが判断し、支援してくれるのが「G-ベクタリングコントロール」である。

 ただしマツダらしいのは、あくまでも「ドライバーが如何に気持ち良く安全に走れるか」を追求している点であり、一般に言われる自動運転支援とは方向性が異なっている。

マツダ CX-3詳細写真

インプレッション

多彩なバリエーションで、選ぶ喜びが倍増

 バリエーションはガソリンの20S/20S PROACTIVE/20S Lパッケージ、クリーンディーゼルのXD/XD PROACTIVE/XD Lパッケージ。各々にFFと4WDがあり、全12種となった。また外装色にはソウルレッドクリスタルメタリック、マシーングレープレミアムメタリックが加わり、選択の幅は大きく広がった。鼓動デザインをコンパクトに凝縮したCX-3のデザインには、コントラストのきいたカラーがよく似合う。光の加減で表情を変える躍動的なデザインは、デビューから2年半を過ぎても、全く色褪せることがない。

 インテリアはシンプルでスポーティ。そして配色のセンスが抜群に良い。ブラックを基調に、ドアトリムやエアコン吹き出し口などに濃赤を使い、うるさ過ぎず、かつ落ち着きすぎない空間を生み出している。ガソリン/クリーンディーゼルともにLパッケージではピュアホワイトのパーフォーレーション・レザーシートも選択でき、こちらは非常にシックなインテリアである。

 また安全装備も手を抜かず、マツダの安全技術「i-ACTIVSENCE」は標準装備が増え、オプションでの選択肢も広がっている。現代の車に求められる安全機能のほとんどを手に入れることができると言っても過言ではないほどの充実ぶりである。

NAならではのナチュラルなエンジン特性が楽しい

 それでは走り出してみよう。リポーターはCX-3のみならず、CX-5デビュー時にも試乗している。さらにアテンザXDを愛車としていた時期があり、SKYACTIV-Dのことはよくわかっていると自負している。その感覚のままアクセルを踏むと、ガソリン車は明らかに個性が違うことに気づかされる。トルクの出方が全く違うのである。クリーンディーゼルが2、500回転あたりからモリモリとトルクが湧き出てくるのに比べ、ガソリンはNAらしくとてもナチュラルで、回転数に伴ってパワーが出てくる。トルクで押すクリーンディーゼル、ナチュラルでスムースなガソリン。個性の異なるエンジンを、極めて秀逸なデザインを誇るCX-3で乗り比べることができる……個人的には比べれば比べるほど、迷ってしまいそうなほど、いずれも楽しいのである。

 ベースとなっているデミオと比べ全高がわずかに高いので、ステアリングを忙しく切り返すような場面では若干のロールが発生するが、ボディ剛性や「G-ベクタリングコントロール」の恩恵で、狙ったラインをきっちりトレースすることが可能。フロントの動きにリアが即座に反応し、全く安定した状態でコーナーを抜けることができる。

 トランスミッションはCVTではなく6速AT。残念ながらガソリン車にマニュアルの設定はないが、Dレンジでもパドルシフトが使用でき、自動復帰機能も備わっているので、瞬発力が欲しい時やエンジンブレーキには有効だ。しかもレスポンスが速く、小気味良いシフトチェンジを楽しめる。

 マツダが追求する「乗って気持ち良いクルマ」「ドライバーを尊重するクルマづくり」は、コンパクトSUVであるCX-3にもしっかりと受け継がれている。何よりデザインだけでも購入動機になることをCX-3は教えてくれた。毎日の足から、長距離ドライブやアクティブレジャーのお供まで、今後も大活躍してくれそうな一台と言える。

ディーラーメッセージ

北海道マツダ札幌店
販売係長
富川 忠昌さん

 大好評のエクステリア/インテリアはそのままに、新たにガソリンエンジンを搭載したCX-3が登場しました。JC08モード17.0km/ℓと低燃費、クリーンディーゼルとは味付けの違う、ガソリンNAならではのスムースさが魅力です。これによりCX-3のラインアップは非常に充実し、お客様の選択肢も広がったと 思います。当ショールームはメーカーCIに基づいて生まれかわり、ゆったりとした空間の中で各モデルをご覧いただけますので、ぜひ足をお運びください。

主要諸元:

全長×全幅×全高:4,275×1,765×1,550mm
ホイールベース:2,570mm
トレッド:前/1,525mm 後/1,520mm
車両重量:1,300kg
最小回転半径:5.3m
エンジン:1,997㏄ 直列4気筒DOHC
最高出力:148ps/6,000rpm
最大トルク:19.6kgm/2,800rpm
JC08モード燃費:16.6km/ℓ
WLTCモード燃費:15.2km/ℓ
ミッション:6AT
ブレーキ:前/ベンチレーテッド・ディスク 後/ディスク
タイヤサイズ:215/50R18
駆動方式:4WD
乗車定員:5名
車両本体価格:2,510,200円(税込)

テキスト:横山 聡史(Lucky Wagon)、Photo:川村勲(川村写真事務所)、取材協力:北海道マツダ 札幌店 ℡(011)221-9182

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