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時代にマッチしたハイブリッドコンパクト 二度目のマイナーチェンジで魅力アップ

プロフィール

まさに時代に求められているクルマ

 アクアは'11年に発売されたトヨタ唯一の5ナンバーハイブリッド専用車であり、'12年10月には軽自動車を含む新車販売台数において第一位となった人気車種。'14年12月に続き、今回二度目のマイナーチェンジを受けて新登場となった。

 今年年末には発売開始から丸6年が経過するという、昨今の日本車としては比較的モデルスパンの長い車種だが、これは決して悪いことではない。フルモデルチェンジのスパンが長いということは、発売当初から完成度が高かった証であり、人気車種であることも意味する。マイナーチェンジは新車効果を狙った販売戦略上の通過点である一方、より魅力的な装備を追加したり、改良・熟成の機会でもある。そうした意味でアクアは、街中で取り回しのしやすいサイズ、国内最高水準の燃費性能と安全性能を持ち合わせた「時代に求められるクルマ」ということができる。

よりスポーティに、スタイリッシュに

 今回のマイナーチェンジの内容を見ていこう。まず目を引くのがエクステリアの意匠変更である。ヘッドランプ形状はこれまで下端ラインが曲線だったが、これが直線的になり、よりスポーティなつり目になった。またラジエターグリルとその左右にあるダクトのデザインは曲面の多用により、なめらかかつダイナミックな印象になった。リヤコンビネーションランプではストップランプ・ウインカー・バックランプの形状が変わったほか、リヤバンパー左右にリフレクターが追加されている。これによって台形型のリヤビューが強調され、安定感の演出にもつながっている。

 内装では、センターメーターにTFTマルチインフォメーションディスプレイを標準装備とし(L除く)、空調やナビを含むセンタークラスターが緩やかな曲線で囲まれた面構成に変更された。また白黒のツートンが小粋なホワイトソフトレザー(合成皮革)もオプション設定され、選ぶ楽しみも増している。

 バリエーションでは「XーURBAN」が「Crossover」に、「G」に設定されていた「ブラックソフトレザーセレクション」は「ソフトレザーセレクション」に各々改名されたほか、ボディカラーでは「チェリーパールクリスタルシャイン」「クールソーダメタリック」「ディープアメジストマイカメタリック」がなくなった代わりに、新色「クリアエメラルドパールクリスタルシャイン(オプションカラー)」、「ジュエリーパープルマイカメタリック」、「Crossover」専用色の「ベージュ」、さらにアクアでは初設定となる「ブラッキッシュアゲハガラスフレーク(オプションカラー)」の4色を追加。さらに、「XーURBAN」専用設定だった「FLEX TONE(ミラーカバー、フロントグリル、リアバンパーガーニッシュのみ色を変える仕様)」が「G」専用設定となり、カラーバリエーションも4色となった。

 こうして列挙すると、エクステリア/インテリアともにかなり多くの変更・追加を行っているが、全体から受ける印象はそれほど変わらない。もちろんマイナーチェンジということもあるが、前述したようにアクアは高い完成度を誇る人気車種なので、まだ大きな変更を加える時期ではない。使い勝手をより高め、スポーティ&スタイリッシュに磨かれたということができるだろう。なお試乗車はディーラーオプションのエアロキットを装着しているので、ノーマルの現車は是非ショールームでの確認をお願いしたい。

トヨタ AQUA詳細写真

インプレッション

際立つ「Crossover」の存在。安全装備もフル搭載

 今回のマイナーチェンジに際し、より大きなトピックが2つある。1つは「Crossover」グレードである。従来の「XーURBAN」からの改名だが、「XーURBAN」が街乗りもこなす方向性だったのに比べ、「Crossover」はよりSUV的なイメージを与えられている。特に専用色のベージュは、モールディングやガーニッシュなどに黒を使うことで、引き締まった印象になっている。フロントバンパー上のラジエターグリル形状も他のラインアップと異なり、トヨタロゴを囲むように上方へ広げられている。

 「Crossover」は同じアクアでも、趣の違うグレードに乗りたいという方はもちろん、最低地上高が他モデルより30㎜高いので、キャンプや悪路への乗り入れも考慮したい方に最適と言えるだろう。

 もう1つは衝突回避支援パッケージ、トヨタ・セーフティ・センスCである。すでにアクアには15年から搭載されているが、ハイブリッドとはいえ、コンパクトカーであるアクアにフル搭載されているのは嬉しい限り。レーザーレーダーと単眼カメラを併用した検知センサーと、それらの情報を統合的に解析・制御するシステムで事故回避と衝突被害の軽減を支援するものだ。含まれるのはプリクラッシュセーフティスステム(先行車との衝突の危険性を判断し、ブレーキアシストや自動ブレーキを作動させる)、レーンディパーチャーアラート(道路上の白線・黄線を認識し、ウインカー操作なしに斜線を逸脱する可能性がある際に警報)、オートマチックハイビームの3種。さらに先行車発進告知機能(信号待ちなどの際、先行車の発進に気づかなかった時にお知らせ)も用意されており、これらは「S」「L」にメーカーオプション、その他グレードには標準装備となる。

全方位で優れたコンパクトカー

 動力系は全グレード共通で、1、500㏄直列4気筒エンジンとモーターの組み合わせ。特段速いクルマではないが、ワインディングの登りや、瞬発力が必要な時には「ECO」モードを解除してやると良い。さらにシフトポジションを「B」にしてやることでキビキビした走行性能へと変化する。通常は「ECO」モードと「EV」モードを併用して燃費走行を、ここぞという時にはコンパクトカーらしい軽快な走りを発揮してくれる。

 ただしアクアユーザーのほとんどは、絶対的な走行性能よりも、エコ性能と安全性能、快適性能を求めているはず。その燃費は「L」で38・0㎞/L、「L」以外で34・4㎞/L(ともにJC08モード)と国内トップクラスだ。もちろん走行条件によって燃費は変化するが、急発進・急ブレーキ・急旋回を避けることで低燃費を維持することは可能だ。何より急な動作は安全性にもかかわるため、安全・快適に走ることが燃費走行につながるということになる。

 また最も重い「Crossover」でも車重が1、100㎏と比較的軽く、足回りの最適化と相まって、非常に乗り心地が良い。ただしふわふわではなく、適度な収まり感を持っているので、凸凹道では程よくショックを吸収する一方、コーナリングではニュートラルに近い挙動を見せる。アクアで峠を攻めるという人はほとんどいないだろうが、こうした基本的なボディバランスやステアリング特性は、いざという時の衝突回避にも大いに役立つ。改めてじっくり乗ってみた印象としては、ハイブリッドであることを差し引いても、全方位で優れたクルマだなということ。ボディ剛性も高く、タイトコーナーでもしっかりと路面に吸い付き、安定した姿勢のままクリアすることができる。

 国内外を問わずクルマが大型化傾向にあるが、コンパクトカーはコンパクトであることに意味がある。アクアには是非5ナンバー枠を維持してもらい、日本が誇るコンパクトカーの一つとして、今後も進化を続けて欲しいと思う。

ディーラーメッセージ

札幌トヨタ 札幌支店
新車第一課
品田 恭兵さん

 アクアは「トヨタ・セーフティ・センスC」をはじめとする各種安全機能が充実した、非常に人気の高いハイブリッド専用コンパクトカーです。この度、新色を含むカラーバリエーションと「Crossover」グレードが追加されたことで、より魅力的なクルマになりました。外装色/内装色のチョイス幅も広がり、自分だけのアクアをお楽しみいただけます。そして何と言っても38.0km/Lという燃費性能は最大の魅力。シティユースから長距離まで、快適・安全・低燃費のドライブを約束してくれます。

主要諸元:

全長×全幅×全高:4,050×1,695×1,455mm
ホイールベース:2,550mm
トレッド:前/1,470mm 後/1,460mm
車両重量:1,090kg
最小回転半径:4.8m
エンジン:1,496㏄ 直列4気筒
最高出力:74ps/4,800rpm
最大トルク:11.3kgm/3,600-4,400rpm
モーター最高出力:61ps
モーター最大トルク:17.2kgm
JC08モード燃費:34.4km/ℓ
ミッション:CVT
ブレーキ:前/ベンチレーテッド・ディスク 後/リーディング・トレーリング
タイヤサイズ:185/60R15
駆動方式:FF
乗車定員:5名
札幌地区車両本体価格:2,079,000円(税込)

テキスト:横山 聡史(Lucky Wagon)、Photo:川村 勲 (川村写真事務所)、取材協力:札幌トヨタ 札幌支店 ℡(011)261-3211

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