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“ハリアーネス”のさらなる進化!トヨタ・ハリアーが直噴ターボエンジン搭載でビッグなマイナーチェンジ!

プロフィール

高級クロスオーバーSUVの先駆者!

 初代ハリアーは1997年12月に誕生した。FF上級セダンであるカムリのプラットフォームをベースとして開発され、雄ライオンの頭を持つタキシードを着込んだ紳士が美女をエスコートするというテレビCMを覚えている方も多いだろう。そのキャッチコピーは『WILD but FORMAL』であり、つまりハリアーは当初からハード系4WDカーとは一線を画す、シティ派アーバンクルーザーの性格を強く持つ高級クロスオーバーSUVの先駆者として誕生したのである。

 その後、国内外を問わず多数のメーカーから、同様な手法を使い、FFセダンのプラットフォームを流用して開発されたシティ派SUVが次々と登場する。ハード系4WDカーと高級セダンの間を埋める存在として生まれたことから、これらのクルマは単にクロスオーバーカーとも呼ばれる。

 その先駆となったハリアーの成功はもちろんだが、他のメーカーも販売を伸ばしたのは事実。ポルシェなど、実用的ではない本格スポーツカーである911系の入手には踏み切れなかったユーザー層が、クロスオーバーSUVである「カイエン」が発売されたとたんに飛びつき、一時危機を伝えられた経営を改善させたとも言われているほど。それくらいこの「高級サルーンの乗り心地と快適性を兼ね備えた存在」であるクロスオーバーカーというジャンルは、新たな境地を切り開き、一般ユーザーが待ち望んでいたクルマ文化と、使い勝手の良さを提供したのだろう。

 ハリアーは2003年に初めての大きなモデルチェンジが実施され、ルーフからリアエンドに向かうスムーズなラインなど都会的なフォルムはさらに磨かれ、人気は高レベルで上昇する。もちろんアメリカでは同形車がレクサスRXとして併売されていた。そのハリアーを取り巻く状況がさらに大きく変化するのが、2013年である。

国内専用車輌へと再出発!

 2012年9月に生産を終了し、一度は姿を消したハリアーだが、翌年の12月には3代目ハリアーが発売開始となる。国内では販売終了しているものの、アメリカでは継続販売されているRAV4のプラットフォームをベースに開発された3代目のZSU系は、ボディサイズを2代目に比べ多少コンパクトにし、取り回し性を向上させながらも高級感は維持。そして、ここからハリアーはレクサスRXとは完全に分離され、日本国内専用モデルとなるのだ。さらに以前のようにクルーガーなどの兄弟車は設定されず、トヨペット店での専売車種ともなる。

 この処置は販売ディーラーであるトヨペット店にとっても大きなメリットとなったはず。なにしろモデル末期となった今年3月でさえ、全国で7300台以上の販売実績がある人気車種なのだが、トヨペット店以外では手に入らない。さらに、歴代のハリアーが持ち続けてきた価値感、つまりコストパフォーマンスの高さも関係する。

 ハリアーは、国内屈指の高級ラグジュアリーSUVであるが、価格設定の幅が大きい。エントリーモデルのFFガソリン車であれば300万未満で手に入る。今年で誕生以来20年を迎えるハリアーだが、この“価値感”こそが大きな存在意義であり、絶大な人気を保持してきた要素なのだろう。

トヨタ HARRIER詳細写真

インプレッション

本物志向インテリアと充実した安全装備!

 試乗用に用意されたのは中級グレードの「PREMIUM」であるが、内装は「メタル&レザー・パッケージ」仕様で、シート素材がプレミアムナッパ本革であったり、アルミヘアラインのパネルなどが装備されている。また、本革巻きステアリングホイールのグリップ部分のディンプルや赤の縫い取りがあり、それはドア内張りにも同様の赤いアクセント、このあたりはセンスの良さを感じさせる部分だ。

 エクステリアで大きく変わったのはフロントデザインだろう。グリルが上下に分かれ、ヘッドランプと一体化する上部には、鷹系の猛禽であるハリアーのエンブレムがしっかりと自己主張。大きく台形に広がったグリル下部は、最近のトヨタ車に多く取り入れられているデザインで、トヨタのアイデンティティを感じさせる。

 サイドから見ると、フロントオーバーハングとリアが極端に違う。フロントが相当長いのだ。ここからもベースがFFセダンであることが分かる。ただそのフロントノーズの長さが「ロングノーズ・ショートデッキ」を思わせ、デザイン上の大きなアクセントにもなっている。

 今回のマイナーチェンジでは、安全装備の充実も大きなポイント。ハリアー級のクルマでは、着座位置が高くボディも大柄なため、ドア下や後方の視野確保が重要なのだが、左のドアミラー下部には小さなミラーがあり、ドア下の確認ができる。センターダッシュボードのモニターには後方ばかりじゃなく、クルマ周辺の状況を表示してくれる。

 さらに、すでにトヨタの主要車種には搭載されている「トヨタ・セーフティ・センスP」がハリアーにも装備された。ミリ波レーダーと単眼カメラを併用した検知センサーと統合的制御により、プリクラッシュブレーキや、レーン逸脱警告ブザー、前走車との安全な車間距離制御など、運転支援対応システムは充実したといえよう。

 頻発する高齢者の交通事故対策として、警察庁はこれらの運転支援システムを装備したクルマに限定した、高齢者用免許も検討している。この状況から推しても安全システム装備は時代のすう勢であり、そのために車輌価格が大幅に上昇するのは事実。これは将来の自動運転車を視野に入れてのことだろうが、そのシステムなど不要で、自分自身で自在に運転を楽しみたいと思う層がいるのも事実。であれば、他メーカーでは対応している、オプション設定という選択肢があってもいいと思うのだが、いかがだろう。

シティクルーザーの面目躍如!

 今回のマイナーチェンジ、その“目玉”がターボエンジンの導入だろう。この2リッター直噴ターボエンジンは、クラウンをはじめ、ISやNXなどレクサス系のクルマにも搭載されている機種。燃費対策のために排気量を縮小し、そのパワー不足分を低回転からターボ過給することで改善した、いわゆるロープレッシャーターボと呼ばれるエンジンである。

 さらにトヨタはシリンダーヘッドと排気マニフォールドを一体水冷化。空気より水の方が冷却効果が高いのは当然であり、その水冷化はインタークーラーにまで波及させている。また排気が干渉し、ターボ効果が低減しないようエキゾーストマニフォールドには4─2システムを選び、タービンスクロールにも隔壁を設けることで対応している。

 もう一点、このエンジンで重要なのがアトキンソン・サイクル。シリンダー内の圧縮行程と爆発行程のピストンの移動距離を変えることで、パワーと燃費の一挙両得というのがアトキンソン・サイクルの考え方なのだが、自動車用エンジンとして実用化は難しい。そこでトヨタは、バルブタイミングによって同様な効果を発生させる擬似的手法を採用したのである。それにより燃費は向上したのだが、シリンダー内での圧縮は足りないのだからパワーダウンは当然。それを補うには直噴ターボが必須だったのだ。

 それらトヨタ独自の技術を注ぎ込まれたエンジンに火を入れ、国道5号線を走り出す。本革の豪華なシートはまるで高級セダンに乗っている様で、ゆったりとドライブを楽しめる。タイヤがBSの「エコピア」なのでその特性とも相俟って、とにかく静粛性は抜群で、コクピットには余計な雑音はまったく入ってこない。サスペンションもソフトな設定で、路面の継ぎ目や段差の乗り越えもほとんどショックを感じない。

 直噴ターボエンジンも、どこでターボは効いたか分からないほどのスムーズさで、市街地走行ではなんら問題はない。ミッションもCVTではなく、6速オートマなのだが、変速ショックもなく、存在感たっぷりのハリアーを静々と進めてゆく。その意味では、このクルマが目指している上級セダン並みのラグジュアリー性は充分に発揮されている。ハリアーを単なるSUVと思ってはいけない、豪華さと独自の存在感を持ったシティクルーザーなのだから。

 ハリアーは誕生した当初から、ハードな山岳路やサーキットを攻め込むようなクルマではなく、滑らかで爽快な加速感を実現するシティユースが主眼なのだ。

 洗練されたデザインと、豪華なインテリア、必要にして充分なパワーを持つエンジンと、ドライバーサポートシステム。

 現代日本人が素直に受け入れられるセンスを探りながら開発されたクルマがハリアー。今回マイナーチェンジで「高級・先進・洗練」を軸とするハリアーネスを確固たるものとした。

 都会のオープンロードを、その雰囲気にマッチしたスタイリングを見せつけながら堂々と、さらに静かに林立するビル街を進み、シティホテルのエントランスに横付けする。そのシチュエーションこそハリアーが目指すものであり、そのための“衣装・能力”のすべてをこの「高級クロスオーバーSUV」は持っている。

ディーラーメッセージ

札幌トヨペット クルマックス琴似店
営業グループ
小林 大悟さん

今回のマイナーチェンジでハリアーの全車種に『トヨタ・セフティ・センスP』が搭載されました。これによって安全性能が大きく向上したのが最大の変更点でしょう。より安全にハリアーのドライビングを楽しんでいただけるようになりました。クルマックス琴似は札幌トヨペットの店舗の中で最も広い、最大20台もの展示スペースがあり、扱っているすべてのクルマに実際に触れて、確認していただけます。ハリアーにはターボ、ガソリン、ハイブリッドとありますが、当社ではそのすべての試乗車も用意していますから、乗り比べもできます。又、当店にはドッグラン・スペースもありますからペットと一緒にご来店もOKです。ぜひ一度足をお運びください。

主要諸元:

全長×全幅×全高:4,725×1,835×1,690mm
ホイールベース:2,660mm
トレッド:前/1,560mm 後/1,560mm
車両重量:1,700kg
最小回転半径:5.6m
エンジン:1,998㏄ 直列4気筒DOHCインタークーラー付ターボ
最高出力:231ps/5,200〜5,600rpm
最大トルク:35.7kgf・m/1,650〜4,000rpm
JC08モード燃費:12.8km/ℓ
ミッション:6速AT
ブレーキ:前/ベンチレーテッド・ディスク 後/ディスク
タイヤサイズ:235/55R18
駆動方式:4WD
乗車定員:5名
札幌地区車両本体価格:3,738,960円(税込)

テキスト:天野 克彦(BIBIMBA天野)、Photo:川村 勲 (川村写真事務所)、取材協力:札幌トヨペット クルマックス琴似店 ℡(011)631-3131

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