presented by10+11錦秋号New Car Impression

大ヒットモデルN-BOXがフルモデルチェンジ ファミリーカーの新しいカタチ

プロフィール

過去の名車から継承されるホンダの想い

 ホンダの軽ハイトワゴン、N-BOXが6年ぶりにフルモデルチェンジを受け、2世代目へと進化した。

 軽規格のミニバンはワゴンRが先鞭をつけ、タントが追従したことにより、一気に人気カテゴリーとなった。軽自動車のラインアップを充実させたいと考えていたホンダは、それまで自社になかった軽ハイトワゴンの開発に着手。06年のロサンゼルスオートショーに出品した「ステップバスコンセプト」を経て、11年の第42回東京モーターショーに市販モデルを出品。同年12月に発売が開始された。さらに翌年にはN-BOX +、14年にはチョップドルーフを持つN-BOX SLASHと、あっという間に派生モデルを展開するに至った。

 またN-BOXは、その後N-ONE、N-WGNと続くNシリーズの第一弾でもあった。これらは、67年にホンダが発売したN360に由来しており、N360のデザインモチーフは現代のN-ONEが継承している。そしてNの意味は「Norimono」。つまりN-BOXをはじめとするシリーズは、ホンダが生み出してきた数々の革新的モデルへのリスペクトをもって、現代にマッチしたクルマとして創り出される「新しい乗り物」ということになる。

コンセプトはそのままに、全面的に正常進化

 先代モデルにおいて、広報の演出は極めて緻密でユニークなものだった。第42回東京モーターショーに出品された「N CONCEPT 1」「N CONCEPT 2」は各々N-BOXのノーマルモデルとカスタムモデル。「N CONCEPT 3」は翌年に発売される車いす仕様車のN-BOX +である。コンセプトモデルから市販に至る過程をあえて見せ、ティーザーサイトを開設してファン層のニーズを煽るなど、ホンダの「やる気」を感じさせるプロセスだった。

 かくしてN-BOXは大ヒットとなり、14年以外のすべての年で軽四輪新車販売台数一位を獲得。ホンダ四輪車中、史上最速で累計販売台数100万台を達成するという驚異的な記録を打ち立てた。

 ただし先代が大ヒットすると、次のモデルへの期待がプレッシャーにもなる。そんな中で登場したのが今回の第二世代。先に記しておくが、極めて王道的な正常進化であり、経済性・安全性が強化されたほか、快適性・走行性能も向上。しかも「誰に乗って欲しいどんなクルマなのか」というコンセプトが全くぶれていない。

多彩なバリエーションに先進の安全装備

 ラインアップはノーマルのN-BOXと、スタイリッシュなN-BOX Customに分かれる。N-BOXでは装備の違いなどによるグレードが5種、うち2種はターボエンジンとなる。CustomはNAとターボが各々2種。すべてのグレードにFFと4WDが設定されているので、全部で18種ものバリエーションとなっている。

 新型の目玉の一つは、この全車種に安全運転支援のための統合的なシステムHonda SENSINGが標準装備されたことである。Honda SENSINGは「事故に遭わない社会」の実現を掲げ、衝突軽減ブレーキ/誤発進抑制機能/後方誤発進抑制機能/歩行者事故低減ステアリング/路外逸脱抑制機能/アダプティブ・クルーズ・コントロール/車線維持支援システム/オートハイビーム/先行車発進お知らせ機能/標識認識機能という10の機能からなる総合システム。2リッタークラスの車種でも、こうした安全機能は一部オプションに設定されることが多いが、ノーマルグレードを含む全車に標準装備してしまったホンダは、やはり凄い。

 さらに「走りのホンダ」を象徴するi-VTECエンジンも全車標準装備である。まさに生活に密着したモデルと言っても過言ではないN-BOXにさえ爽快な走りを盛り込み、ただの道具で終わらせない「楽しみ」を実現している。初代と同等、あるいはそれ以上にホンダの「やる気」を感じさせてくれる仕上がりとなった。

乗員の「気持ち」まで考慮した仕上がり

 ノーマルとCustomはエクステリアで明確に区別されている。ノーマルグレードは、女性らしいソフトな印象。一方のCustomはエッジの効いた力強いフロントフェイスで、男性が乗っても違和感がない。ともにヘッドライトはLEDで先進性もアピールしている。

 インテリアはノーマルがベージュなどの淡色系、Customがブラック基調となっており、ここも明確に区別。インパネ周りは計器類のほか、ナビゲーションと連動可能なマルチインフォメーション・ディスプレイがあり、見易さ・扱いやすさが十分に吟味されているため、直感的に理解できる。

 3サイズは全長3、395×全幅1、475×全高1、815㎜。特筆すべきは全高で、全席とも頭上には広大なスペースがある。また全長3、395に対してホイールベースが2、520㎜あるため、とにかく有効室内空間が広い。前席シート形状はベンチシートとスーパースライドシートから選択可能。後者はセパレートタイプのため、運転席/助手席の間はウォークスルーが可能となっている。さらにその名の通り、助手席はなんと57㎝ものスライド量を持つ。例えばご主人が運転、奥様が助手席、お子様が後部座席のチャイルドシートという配置の場合、奥様がシートを最後部まで下げることで、お子様との対話が可能になる。1・5列目と言っても良さそうな位置のため、常に後席を確認でき、大きな安心感につながる。

ホンダ N-BOX詳細写真

インプレッション

笑顔が溢れる新たなファミリーカー像

 試乗したのはCustom G・Lターボ。走り出してみると、とにかく軽快だ。軽量かつ高剛性のボディなので、何のストレスもなく加速する。ターボはとてもナチュラルな味付けで、排気量がアップしトルクが太くなった印象。ターボ車にはタービンによる過給の限界回転数があるが、そこはi-VTECがしっかりとサポートしており、高回転域は「本当に軽自動車?」と言いたくなるほど軽快に回る。そして加速に荒削りなそぶりがなく、ナチュラルかつスムースなので、スピードを上げても安心感がある。

 ハイトワゴンなのでコーナーではロールするものの、その収まりは極めて早い。ステアリングをタイトに切り込んだ際には、リアがごく自然に出るが、極端なオーバーステアにはならず、あくまでも安定した挙動だ。この感覚だけは試乗していただかなければ伝わらないと思うが、1、500㏄クラスの乗用車のような印象。ハイトワゴンであることを考えると、ステアリング特性もかなり磨き上げたと思われる。こうした基本性能をしっかりと煮詰めることこそ安全なクルマの第一歩であると、ホンダがメッセージを発信しているようにも感じられる。

 「日本の家族のしあわせのために」これがN-BOXのテーマである。外観、安全装備、広大な室内は、見るたびに「きっとここに笑顔が溢れるだろうな」と思わずにいられない。ホンダが提唱する新たなファミリーカー像が、ここにある。

ディーラーメッセージ

ホンダカーズ札幌中央 南郷通店
新車課
池澤 秀明さん

 今年7月7日の先行受注開始から発売された9月1日までの間、全国で2万5,000台を超えるご予約をいただいている新型N-BOX。燃費の良さ、使い勝手の良さに磨きをかけた上、総合安全技術HondaSENSINGが全車標準装備となったことで、先代オーナー様を中心に幅広い年代層の方々から、発売後もお問い合わせ・ご試乗予約を多数いただいております。高レベルの経済性・多様性・安全性をお求めの方にお勧めしたい一台ですので、ご来店、ご試乗お待ちいたしております。

主要諸元:

全長×全幅×全高/3,395×1,475×1,815mm
ホイールベース/2,520mm
トレッド/前:1,295mm 後:1,295mm
車両重量/990kg
最小回転半径/4.7m
エンジン/658㏄直列3気筒DOHCターボ
最高出力/64ps/6000rpm
最大トルク/10.6kgm/2600rpm
JC08モード燃費/23.0q/ℓ
ミッション/CVT
ブレーキ/前/ベンチレーテッド・ディスク 後/リーディング・トレーリング
タイヤサイズ/155/65R14
駆動方式/4WD
乗車定員/5名
車両本体価格(札幌地区)/2,026,080円(税込)

テキスト:横山 聡史(Lucky Wagon)、Photo:川村 勲 (川村写真事務所)、取材協力:ホンダカーズ札幌中央 南郷通店 ℡(011)862-7111

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