presented by2+3新春号New Car Impression

現行Jeepラインアップ中、最新の進化形 走行性能・安全性能・快適性能、ここに極まる

プロフィール

受け継がれるジープの系譜

 日本でも幅広い層から支持されているジープ。今回フルモデルチェンジされたコンパスはレネゲードとラングラーの中間に位置づけられる5ドアハッチのSUVで、取り回ししやすいサイズと優れた走行性能・安全性能で人気の高いモデルである。

 まずは簡単にジープの歴史を紐解いてみたい。1941年、アメリカ陸軍の要望に応えてウィリス・オーバーランド社が開発した車両が全ての始まりである。改良型のMA、その進化版MBが発売され、以降86年までCJ型として生産が継続される。87年にはYJ型ラングラーが誕生し、97年のTJ型を経て、現在JK型が販売されている。

 乗用タイプは63年にラグジュアリーSUVの原型とも言えるSJ型ワゴニアが誕生し、84年にXJ型チェロキーへ発展。チェロキーはラングラーほどではないにせよ無骨なイメージをまとったSUVとして、日本でも売れに売れた。93年には兄貴分のグランドチェロキーが登場し、こちらもヒット。いずれもモデルチェンジを繰り返しながら、現在も販売されている人気モデルである。98年にはパッセンジャーカーとしてVJ型ジープスターが登場。このモデルこそ、06年のMK型パトリオット/コンパスにつながる系譜となる。

 ジープのラインアップは軍用車に端を発する高い走破性と、都会にも似合う無骨なテイストが魅力。15年に単独車種として発売されたレネゲードでさえ、この方向性は一切ぶれていない。そして17年12月、6年ぶりにフルモデルチェンジを受けたのが、今回ご紹介するコンパスである。

磨き上げられた走行性能

 ラインアップは「Sports」「Longitude」「Limited」の3種。ボディサイズとエンジンは共通で、2・4L直列4気筒マルチエア16バルブは、最高出力175ps、最大トルク23・4㎏mを発生する。XJ型チェロキーの4L直列6気筒エンジンが懐かしく思える層からすると、2・4L直列4気筒は車格の割に小さすぎないか?と懸念してしまうかもしれないが、走らせてみると滑らかで、とても実用的なエンジン。しかも「Limited」のトランスミッションはなんと電子制御9速ATであり、きめ細かな制御が期待される。

 なお「Sports(受注生産)」と「Longitude」はFFで、雪道でも積極的にコンパスを楽しみたいとなると4WDの「Limited」になる。ジープといえば最大の売りは走破性なので、以降は4WDの「Limited」に限定して記載していく。

 まず最新のセレクテレイン・システムは、スロットルコントロール、トランスミッション、トラクションコントロールなど全12種類からなる車両マネジメントシステムを連動させ、あらゆる路面状況で最適な走行安定性を実現するというものだ。シフトレバー前方にある走行モードダイヤルで「AUTO」を選択すると、セレクテレイン・システムがすべてのオペレーションを管理してくれる。アスファルトなどタイヤがしっかりと路面を捉えられる場合、リアアクスルを切り離してFFとなるので、タイトコーナーでの挙動や燃費面で有利に働く。他に用意されるモードは「SNOW」「SAND」「MUD」の3種。北海道で使用頻度が高いと思われる「SNOW」では、4輪ABSとブレーキ、トラクション・コントロールも制御され、オーバーステアを最小限に抑えるよう安定方向に働く。またジープ・アクティブ・ドライブ機能では、速度に関わらず4WDとFFの滑らかな切り替えを実現するほか、車両の傾きを制御するヨー修正も自動で行われる。さらにブレーキトラクションコントロールも装備しているので、走行/制動の両側面において、卓越した性能を誇る。

現代の車らしく、安全装備が充実

 インテリアはシンプルかつスポーティ。ブラックレザーはプレミアム感に溢れ、パワーシート(運転席のみ)を調整すると視界も極めて良好だ。アナログのタコメーター/スピードメーター間には7インチ・マルチビュー・ディスプレイが設置され、水温計・燃料計・走行モードなどがデジタル表示される。Uconnect対応のオーディオ/ナビゲーション、Beats Audioのプレミアムサウンドシステムも含めて標準装備となっている。Uconnectとは音声認識システム・ナビゲーション・エアコン・iPhoneによる音楽や電話などを総合制御する機能である。

 安全機能も抜かりなく、エアバッグ・ABS・リアバックアップカメラは言うに及ばず、アダプティブ・クルーズコントロール、Lane Sense(車線逸脱警報)、クラッシュ・ミティゲーション付き前面衝突警報、ブラインド・スポット・モニター、Park Sense(フロント・リア・パークアシスト/縦列・並列パーク・アシスト)など、最新テクノロジーがフル搭載されている。コンパスの美点は、国産車ではオプション扱いの機能・装備もはじめから盛り込まれている点にもある。

ジープ Compass詳細写真

インプレッション

コンパスが実現してくれるライフスタイルに思いを馳せよう

 「ジープの車はここまで洗練されたのか」…走り出して1分も経たないうちに思わず呟いたのがこれだった。エンジンは低速から十分なトルクで、踏み込めば軽快に加速していく。1・6tに及ぶ車体ながら加速感はまさに軽快というのが相応しく、エンジン特性と9速ATが絶妙にマッチしていることがわかる。ブレーキは頼り甲斐のあるがっちりしたフィール。取材当日は日向がべちゃべちゃに溶け、日陰はアイスバーンという状況だったにもかかわらず、終始安定した制動力をみせてくれた。

 コーナリングも実に素直。特に「AUTO」モードでの走行では、ステアリング操作に対してボディがダイレクトに反応し、走行フィールだけ見れば無骨なジープのイメージはない。確かにラングラーと違いグランドチェロキー/チェロキーは都会的なデザインであり、その流れをくむコンパスやレネゲードも同様だ。それが走行性能においても、ここまで洗練されてきたとは驚かされた。もちろん軟弱になったわけではない。完全にトップクラスの走行性能をクリアした上で、無骨さやワイルドさを感じさせないほどに高レベルにあるという意味である。従来のジープらしさを感じるのは「AUTO」モード以外にセットした時だろう。完全に4WDとなり、慎重かつ着実な接地感に変わる。ドラマや映画の影響か、野山を豪快に飛ばしてこそ4WD車と思われがちだが、本格的なオフローダーは、沼地や岩場などをじっくりと進む時にこそ真価を発揮する。エンジン特性、ミッション、ボディバランス、そして駆動力配分といった要素がきちんと融合してこそ、その性能を発揮できるのである。通常使用でそうしたシチュエーションを経験する機会はほとんどないと思うが、MA/MB型から続く系譜において、走破性・安全性こそがブランドを形成しているのだ。

 洗練されたデザイン、スポーティで高級なインテリア、最新の安全性能。現代の車に求められるこれらの要素の真ん中に、本格オフローダーとしての走行性能があるコンパス。車としての魅力もさることながら、キャンプ、釣り、スキー場へのアクセスなど、コンパスを手に入れることによって実現できるライフスタイルに、思いを馳せてみるのも楽しい。

ディーラーメッセージ

Jeep札幌美園店
営業グループ担当主任
川原田 洋平さん

 かつて一括りに「アメ車」と呼ばれていた時代がありましたが、Jeepブランドの車たちは各々が個性を持ったグローバルな存在となりました。今なお「4WDといえばJeep」と認識されているお客様も多く、高い走行性能はそのままに、現代車に相応しい安全性能や快適装備を身にまとったコンパスは、最先端のJeepと言えるでしょう。ライフスタイルに合わせたご提案をさせていただきますので、ぜひ現車をお確かめいただき、試乗なさってみてください。

主要諸元:

全長×全幅×全高/4,400×1,810×1,640mm
ホイールベース/2,635mm
トレッド/前:1,550mm 後:1,540mm
車両重量/1,600kg
最小回転半径/5.7m
エンジン/2359㏄ 直列4気筒マルチエア16バルブ
最高出力/175ps:6,400rpm
最大トルク/23.4kgm:3,900rpm
JC08モード燃費/9.6㎞/ℓ
ミッション/9AT
ブレーキ/前/ベンチレーテッド・ディスク 後/ディスク
タイヤサイズ/225/55R18
駆動方式/4WD
乗車定員/5名
車両本体価格(札幌地区)/4,190,000円(税込)

テキスト:横山 聡史(Lucky Wagon)、Photo:川村勲(川村写真事務所)、取材協力:Jeep札幌美園 ℡(011)822-8225

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