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VWがDセグメントに投入する新型車 キーワードは美しく、速く、快適な高級車

プロフィール

フォルクスワーゲンが新時代へ向けて投入するフラッグシップ

 フォルクスワーゲンから新たなフラッグシップモデルとしてアルテオンが登場した。ART(芸術)とEON(VWが上級車に用いる言葉)から名付けられたアルテオンは、その佇まいからして只者ではないオーラを感じさせる。

 スポーティで美しいプロポーション、広大な室内空間、俊敏な運動性能をすべて兼ね備えての登場だが、アルテオンは単なる「VWの新型車」以上の意味を持っている。それは最新の安全技術を集約したショーケースであるということ。VWは16年11月に今後の世界戦略「TRANSF ORM 2025+」を発表した。

 20年までは中核事業の包括的再編とバリュー・チェーン(購買物流・製造・出荷物流・マーケティング・販売・サービスなどの価値連鎖によりブランド力を高めていくこと)を。25年までには世界有数の高収益量販メーカーとして、 特にe-モビリティにおいてリーディングカンパニーとなること。さらにそれ以降に予想される自動車の一大変換期において主要な役割を果たしていくことなどが明記されている。ゴルフやポロといった小型車(BまたはCセグメント)、その派生系であるSUVを含めても、高級車・プレミアムカーのイメージは決して強くないVW。

 今回のアルテオン投入によって、新しいバリューを提案し、新たな顧客層の掘り起こしを狙おうとしている。

スポーツマインド溢れる高級ファストバッククーペ

 全長4、865mm×全幅1、875mmと、堂々としたボディサイズ。フロントフェイスはかなりアグレッシブで、グリルバーがスポーティー感を際立たせる。

 そのグリルバーの延長上にLEDヘッドランプがあり、ボンネットに刻まれた躍動的なプレスラインや低く設計されたフロント前端と相まって、かなり挑戦的な顔つきだ。ボンネット両端はフロントフェンダーまで回り込んでおり、ボンネットを開ける際にAピラーとの干渉を避けるため、ダンパーによってダブルアクションが施されている。

 リアフェンダーはブリスター並みに膨らんでおり、肉食動物の隆々とした筋肉を思わせる。運転席から左右のドアミラーを見ると、このリアフェンダーがしっかりと映り込み、思わずニヤリとしてしまう。あたかもスポーツカーに乗っているような気分にしてくれる演出が非常にうまい。

 全体のシルエットは4ドアセダンだが、実はフレームレスのサイドウインドウを持つクーペスタイル。

 しかもトランクではなく5つ目のドアを持つファストバッククーペである。それを感じさせないデザインは見事というほかない。国内販売されるのはR-Line 4MOTIONと同 Adv anceの2グレード。

 R-Lineとはゴルフやビートルにも設定のあるスポーティグレードなので、そもそもアルテオンは生粋の高級スポーティーバージョンなのだ。

フォルクスワーゲン Arteon詳細写真

インプレッション

ライトウエイトスポーツのような軽快さ

 エンジンは2リッターのTSIインタークーラー付ターボ。最高出力280ps/最大トルク35・7kgmと数値は申し分ない。さらにDSG7速ミッションを採用し、パドルシフトも備わるので、スポーツ走行も思いのままだ。しかしアルテオンの魅力はまだまだ終わらない。

 DiscoverProの画面からドライビングプロファイル機能/アダプティブシャシーコントロールを呼び出すことで、車両全体の挙動やステアリング、サスペンションの味付けを細かく設定可能なのである。ECOボタンのついたクルマは増えてきたが、アルテオンのドライビングプロファイルはECOからCOMFORT、STANDARD、SPORTに至る、なんと16段階。しかも、ステアリングやサスペンションの特性を細かく設定した上で、自分好みの組み合わせをメモリーしておくことができる。

 様々なモードで試乗してみたが、その変化ははっきりと体感できるものだった。ドライ路面/雪道/スポーツ走行などで使い分けるのも面白いだろう。

 SPORTモードでは胸のすく加速感が得られる。ドッカンターボではなく、一回りもふた回りも排気量が増えたような、スムースな加速である。車群をリードするのは容易ながら、あくまでも大人のマナーを保っているので、スムースで最新鋭モデルらしい挙動だ。

 コーナリングも実に軽快。20インチホイールに35タイヤの組み合わせとは思えないしなやかな乗り心地のまま、ハイスピードで駆け抜けることができる。ステアリング操作にリアが瞬時に追従し、思った通りのラインをトレースできる。車重1・7tとは思えない、ライトウエイトスポーツのような身のこなしには、思わず唸ってしまった。

自信に裏付けられた挑戦、それがアルテオン

 高級かつスポーティーなエクステリアの一方、インテリア・ラゲージの実用性が高いというギャップも魅力の一つと言えるかもしれない。環境技術BlueMotion Technology、そして渋滞時追従支援システムTraffic AssistやLane Assistなどの安全装備をフル搭載しているのも、あくまでもファーストカーとしての実用に十分耐えるモデルとして考えられたことがわかる。

 クルマに求められる機能や性能は、いずれかを重視すれば必ずいずれかが犠牲になると言われるほど、バランスが難しい。にも関わらずアルテオンは高いレベルでバランスが保たれている。 強豪ひしめくDセグメントにVWが新型車を投入したのは、そんな自信の裏返しかもしれない。

 実際、ここまでの完成度を国内外のメーカーに求めたら、800万以上の値付けになる可能性が高い。アルテオンの価格は549万円と599万円の2グレード設定。しかも両グレードとも4WDなので、氷雪路はもちろん、オンロードにおいても破綻しない走りが確約されている。

 真に価値あるクルマが市場でどう評価されるか。VWは我々ドライバーにそう問いかけ、アルテオンで挑戦してきたような気がする。

ディーラーメッセージ

Volkswagen豊平
営業係長
松枝 隆浩さん

 新たなフラッグシップモデル・アルテオン。自動車の10年先、20年先を見据えたフォルクスワーゲンが、その戦略の先陣を切るタイミングで送り出した魅力的な一台です。今やどのメーカーでも当たり前となった安全装備や快適装備をさらに進化させ、走る楽しさと快適性を両立。ドイツをはじめ、国産車にもライバルの多いDセグメントに敢えて参入するのは、アルテオンの完成度が非常に高い証です。競合他車も含め、徹底的に乗り比べ検証してきましたので、どんな質問でもお気軽にどうぞ。

主要諸元:

全長×全幅×全高:4,865×1,875×1,435mm
ホイールベース:2,835mm
トレッド:前/1,585mm 後/1,575mm
車両重量:1,700kg
最小回転半径:5.5m
エンジン:DJH 1,984cc 直列4気筒DOHCインタークーラー付ターボ
最高出力:280ps/5,600~6,500rpm
最大トルク:35.7kgm/1,700~5,600rpm
JC08モード一燃費:13.3km/l
ブレーキ:前/ベンチレーテッド・ディスク 後/ベンチレーテッド・ディスク
タイヤサイズ:245/35R20
駆動方式:4WD
乗車定員:5名
札幌地区車両本体価格:5,990,000円(税込)

テキスト:横山 聡史(Lucky Wagon)、Photo:川村勲(川村写真事務所)、取材協力:Volkswagen豊平 ℡(011)822-5062

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