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威風堂々!レクサスの最上級セダンが11年ぶり待望のフルモデルチェンジ!

プロフィール

頂点を目指しての挑戦!

 広大な国土を持つアメリカは大きな自動車マーケットであり、日本のメーカーにとっても、そこでの成否は企業としての命運に関る重要な課題でもあろう。アメリカ人にとって、タフな大型ピックアップトラックは「西部開拓魂」を具現するアイテムであると同時に、大排気量のV8エンジンを搭載するビッグセダンはステイタスとしての“究極のクルマ”である。だからこそキャデラックやリンカーンは重要なブランドであり、そのビッグセダン市場にうまく入り込んだのがメルセデス・ベンツを代表とするドイツ系のメーカーであった。それらがほぼ寡占化状態にあると思われた1980年代の終わり頃、日本国内メーカーが決して得意とはしなかった、その超高級セダンの分野にトヨタは「レクサス」として果敢に斬り込んでいったのである。

 その急先鋒としてトヨタが開発を進めたのが初代のLS400、日本国内でもセルシオとして1989年に発売されたモデルだ。細かな造作にまで気を使った静粛性や快適性、4リッターV8エンジンの完成度の高さから、瞬く間にアメリカ市場を席巻する超人気モデルとなってゆく。ほとんど飽和状態にあったアメリカ高級セダン市場にも、新たな魅力を持ったモデルを投入すれば大きな“風穴”を開けられることをトヨタは見事に証明してみせたのである。

 その後、LS400は2度のモデルチェンジを受けるのだが、その存在を決定的としたのは2006年に発表された4代目となるLS460だろう。専用の新たなプラットフォームに4輪ともアルミ合金製のマルチリンクサスペンションを装備、4・6リッターのV8直噴DOHCエンジンを搭載、ロングボディ仕様では国産量産車最大級のトップモデルとなった。

 さらに、この4代目LSの評価をさらに向上させたのが2007年に発売開始となったLS600h。トヨタの最先端技術をすべて盛り込んだハイブリッドカーはライバル達を圧倒するに充分で、5リッターV8DOHCエンジンは394馬力を発生させ、ハイブリッドモーターも224馬力、システムトータルとして445馬力というビッグパワー。加えてコントロール性に優れたメカニカル4WDも搭載するという、まさに世界に誇る高級セダンだったのである。

改良につぐ改良、さらなる頂きへ!

 2006年に発売され、最上級の評価を受けてきた4代目のLSだが、2012年にはメジャーチェンジを受ける。基本コンポーネンツには変更はないが、ここでとうとうレクサスの象徴でもある「スピンドルグリル」が採用された。それ以外にもLSには毎年改良が施され、レクサスのフラッグシップカーであるポジションを守り続けてきたのである。

 ただし、他のメーカーであれば7年前後でモデルチェンジされるのが通例であるのに、4代目USF型のLSは11年にわたって生産され続けてきた。ここには豊田章男社長をはじめとするTOYOTA首脳陣の将来を見据えた大きな戦略があったという。それが「数多くのユーザーから絶大な支持を受けた初代LSの衝撃を超えるクルマをつくろう!」であり、安易で打算的なモデルチェンジは意味がないという指示だったのだ。そのためには長い時間をかけ、充分な準備や構想、開発への模索が必要だったのだろう。

 そしてとうとう今年の1月、デトロイト・モーターショーに5代目となるLS500が登場し、3月のジュネーブ・モーターショーにはハイブリッドのLS500hが。そして翌4月のニューヨーク国際オートショーには決定版としてスポーツイメージを持った「FSPORT」も世界初公開された。劇的な変貌を遂げたまったく新しいLS500は、新世代レクサスを象徴する存在感を持ち、その“挑戦”は発売を待ち続けてきた世界中のユーザーの期待を裏切らぬ仕上がりだったのである。

 先だっての東京モーターショーでは、高級オーナーカーセダンとして不動の地位を確立しているクラウンのニューモデルや、公用車VIPセダンであるセンチュリーの次世代コンセプトモデルも発表された。クラウンからは伝統の直列6気筒エンジンが姿を消し2リッター4気筒が中心、センチュリーもV12エンジンからV8エンジンに換装されるようだ。大排気量エンジンがステイタスであった時代はすでに過去のものであり、省燃費化やダウンサイジングは世界的な潮流。クラウンとセンチュリーの間を埋める、世界最高峰セダンという重要なポジションを担っていたLS500が3・5リッターV6エンジンを搭載して登場となったことで、TOYOTAの高級セダン系列はまさに完璧なラインナップとなったと言えるだろう。

レクサス LEXUSLS詳細写真

インプレッション

「より鋭く、より優雅に」が基本テーマ!

 今回、試乗用に提供されたのは、専用色のホワイトノーヴァガラスフレークと呼ばれる白に塗られた500h「FSPORT」。全長5235mm、全幅1900mmというハイグレードセダンらしい堂々たるボディサイズである。

 まず目を引くのが、レクサスの象徴であるスピンドルグリル。CADデータを丹念に作り込んだという緻密なメッシュは“和”のテイストを感じさせる上質な仕上がり。「F SPORT」では専用のブラックとなっているのだが、他のグレードにはシルバーが装着され、その美しさはさらに際立っている。ただ、その緻密で繊細なグリルをナンバープレートが台無しにしていること。日本国内の法規上、仕方ないとはいえ、これはなによりも残念なポイントだ。

 ボディラインも低いルーフからリアエンドまで流れるような美しさであり、20インチという大径ホイールが装着されるダイナミックさと相まって、これまでのセダンにはない躍動感と風格さえ感じさせる流麗な仕上がり、その存在感は圧倒的ですらある。ヘッドランプもLEDの小径角の3連で、浮世絵の“一重まぶた美女”を思わせ、ここにも“和”のテイストが取り入れられていると感じさせるのだ。

 インテリアにも同様に日本古来の工芸技術を感じさせる部分が多い。ダッシュボードの下部、メーターパネルから助手席に流れるフィンは「琴」や「茶道の茶せん」からイメージしたという。オプションではあるがドアノブ周辺には切子調カットガラス風のパネルが選べたり、内側ドアには折り紙をイメージさせるプリーツ、コンソール上の木目パネルなど日本の伝統工芸を生かす“和”を基本とした凝った内装、きめ細かい配慮がふんだんに盛り込まれている。メルセデスをはじめとするドイツ車両には決して感じられない、日本人だからこそ作り上げることができたハイグレードセダン、それが新しいLS500なのだろう。

豪華さとスポーツ性のマッチング!

 コクピットに乗り込み、大きく張り出したドアのアームレストと、これまた大きなセンターコンソールのために助手席とは離れたパーソナル感覚のシートに体を落ち着ける。ここでも感じられるのは日本古来の“和の温かみ”や“遊び”なのだ。この感覚は“冷たさ”や“機能美”を優先させるドイツ系のクルマでは決して感じられまい。

 それはリアシートに座るとより理解できる。最上級モデルの「EXECUTIVE」ではリクライニングはおろか、足置きのオットマンまで装備され、助手席を押し出すと広大なスペースが出現する。そのリアシート、本来は5名乗車なのだがショーファードリブン(運転手付き)で使われることも多いLS500、左右二人しか乗らないことが前提でリアシートデザインがされており、そこに座るVIPだけが日本流“究極のOMOTENASHI”を満喫できるのだろう。

 センターコンソール上に、大き目のスイッチのように置かれたシフトノブをDに入れ走り始める。このLSも3月に発売されたスポーツクーペであるLCと同一のFR専用プラットフォーム「GA?L」が採用されており、エンジンをはじめとするパワートレーンも同じ。そのためか、操作性や走行フィーリングはそれほど変わらないのだが、装備重量は2トン半を大きく超えるビッグセダンであるのだから過大な瞬発力を期待してはならない。

 スタートはハイブリッドであるから当然モーターである。モーター単独でも30キロを越えるトルクを発生し、静かに、そしてスムーズに幹線道路の流れに乗ってゆく。大きな単眼のメーター、速度はデジタルで表示され、それは様々な安全情報とともにウインドスクリーンへもデスプレイされる。道路標識も認識して速度制限などもここに表示されるのは親切なのだが、スポーツドライビング中だと少々邪魔なのも事実で、そのあたりは好みの問題だろう。

 サスペンションもスポーツクーペであるLCと同じマルチリンクなのだが、アーム類には柔らかめとなるラバーブッシュを使い、全車種とも金属スプリングを使わないエアサス仕様という違いはある。ただそれがサイドウオールのショック吸収力に劣るランフラットライヤのマイナス面を解消し、路面の継ぎ目などの細かいショックも拾わず、快適性やセダンとしてのバランスをもたらしてもいた。

 フルスロットルでの急旋回や、ハイスピードでの連続S字ターンなども試してみたが、「F SPORT」に搭載されているアクティブスタビライザーや4輪操舵をはっきりと体感できなかった。その大きな理由のひとつが今回は季節柄、すでにスタッドレスタイヤが装着されていたことだろう。それでもニュートラルなコーナリング性能や、素直なステアリング操作への対応度などは感じることはできた。夏のドライ路面であればパドルシフトを駆使してスポーツドライビングも充分に楽しめるはず。

 安全対策の充実も特筆すべき点で、最近のトヨタ車には標準装備される「セフティライセンンスP」を超えるレクサス独自の「レクサス・セフティ・システム+A」が搭載されている。特に歩行者を認識し、自動ブレーキに加え、アクティブ操舵で進路まで変える衝突回避システムは運転操作に大きく寄与するはずだ。

 斬新なデザインと世界最高のハイブリッドシステムを持ち、加えて日本の伝統美さえ表現しようという意欲的な挑戦から誕生した新しいLS500h、これまで築きあげてきた「独自性を放つ唯一無二の存在感を確立する」というレクサスの系譜を、この先さらに一歩も二歩も押し上げてくれるに違いない。

ディーラーメッセージ

レクサス東苗穂
セールスコンサルタント
田宮 汐美さん

新しい500h、なにより4ドアセダンでありながらクーペのような、先進的なヨーロピアン調デザインが新鮮です。さらにレクサス・セフティシステム+Aを搭載し、衝突回避のため安全対策も一段と充実しました。ビッグセダンでありながらも、ドライバーの意志に忠実に動くようサスペンションも大きく改善され、世界最先端のハイブリッド技術により燃費性能も向上、北海道では人気の高い4WDもお選びいただけます。一新された500hの魅力にぜひ触れてみてください。ご来店、お待ちしております

主要諸元:

全長×全幅×全高:5,235×1,900×1,460mm
ホイールベース:3,125mm
トレッド:前:1,635mm 後:1,615mm
車両重量:2,330kg
最小回転半径:6.0m
エンジン:3,456ccV型6気筒DOHC
最高出力:299ps/6600rpm
最大トルク:36.3kgm/5100rpm
モーター最高出力:180ps
モーター最大トルク:30.6kgm
JC08モード燃費:14.4km/ℓ
ミッション:マルチステージハイブリッドAT(電気式無段変速機)
ブレーキ:前/ベンチレーテッド・ディスク 後/ベンチレーテッド・ディスク
タイヤサイズ:フロント245/45RF20 リア  275/40RF20
駆動方式:AWD
乗車定員:5名
車両本体価格(札幌地区):13,500,000円(税込)

テキスト:天野 克彦(BIBIMBA天野)、Photo:川村 勲 (川村写真事務所)、取材協力:レクサス東苗穂 ℡(011)789-5000

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