世界販売首位争奪 トヨタに「重し」 中国で不振、株安リスク

2018年 2月 7日(水)朝刊

 トヨタ自動車の2018年3月期連結純利益は、米法人税減税を追い風に過去最高となる見通しだ。ただ17年のグループ販売台数は世界3位に後退し首位はかすむ。最大市場の中国でライバルと明暗が分かれ、世界株安で景気の先行き不透明感も高まっている。(2面参照)
 トヨタグループの17年の販売台数は前年比2・1%増の1038万6千台。ドイツのフォルクスワーゲン(VW)は4・3%増の1074万1500台。トヨタとの差を前年の13万7千台から35万5千台に広げ、首位を維持した。日産自動車とフランス大手ルノー、三菱自動車の企業連合は6・5%増の1060万8366台と、トヨタを大きく上回る伸びで前年の4位から2位に躍進した。
 世界最大市場の中国でトヨタの17年販売は129万台にとどまった。VWは418万4200台、日産連合も171万9815台とトヨタを圧倒。トヨタは中国進出が遅く、ブランドが十分に浸透していない。
 トヨタの世界販売は18年も1%増にとどまる見通しで、ライバルの背中は遠くなりそうだ。トヨタ幹部は「自動運転など競争分野が変化する中で(販売台数の比較という)これまでの物差しは意味がない」と冷静に受け止める。一方で販売が低迷すれば投資がままならなくなるとして「自社の前年実績を超えることにはこだわりたい」とした。
 米調査会社によると、米国の17年の新車販売台数は買い替え需要の一巡で、前年比1・8%減の1723万436台に落ち込んだ。トヨタは0・6%減の243万5千台で、現時点では18年も同水準の販売を見込む。しかし、米国発の世界株安が実体経済に影響すれば、需要が大きく低下するリスクがある。
 足元の好業績は円安効果が大きく、企業としての実力は向上していないとして、小林耕士副社長は6日の決算会見で「(業績は)まだバツだ」と指摘している。環境悪化は収益を直撃する可能性がある。
 白柳正義専務役員は米国について「市場は縮小傾向で(トヨタが得意とする)乗用車は苦戦している。新型車の投入で何とか需要を喚起したい」と強調した。

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