presented by2012.12+2013.1冬将軍号New Car Impression

技術、乗り心地、使いやすさ、全てが上質

MITSUBISHI OUTLANDER

プロフィール

明確な意思をデザイン化

本来、スポーツやレジャー愛好家の志向に応えつつ発展してきたSUVは、居住性とオンロードでの走行性を重視した高級路線へとシフトする傾向が近年ますます強まっている。その中で、アウトランダーの立ち位置は、SUVに新たな付加価値と上質感を求めるものと言える。また、既存のユーザー層は、他車にはない独自性を高く評価する向きも多い。
そんなアウトランダーが、去る10月25日にフルモデルチェンジ。そのポテンシャルはいかがなものだろうか? まずは、2005年に登場して以来ほぼそのまま継承されてきたデザインに、大きく手が加えられたことから検証してみよう。
先代モデルのフロントフェイスは非常にスッキリとまとまったもので、その点が好評を博した要因のひとつだったが、新アウトランダーはグリル部分に描かれた上下2本のラインが、エンブレムの上方向に切れ上がった形状をなしており、フロントライトがよりシャープなデザインとなったことも手伝って、いささかいかついイメージとなった。これがユーザーからの賛否両論を生む原因となっているらしいが、先代との違いを明確にしたいメーカーの意思を、ハッキリと形にしたデザインなのだろうと感じる。

さらに上質なSUVへ

サイドは、直線的にクッキリと浮かび上がったプレスラインが目を引き、またホイール周りがゆるやかに盛り上がったボディラインとも調和している。リアは、先代のイメージを踏襲しつつもライト周辺は切れ長感が増した仕上がりで、フロントデザインに見合ったシャープネスを随所に感じる。全体的なまとまりも、高いレベルにあると言えよう。
車体サイズは、全長が15㎜拡大されたほかは旧モデルからの変更はなく、ゆえに車内のサイズもほとんど変わらない。しかし、ラゲッジルームに収納可能な3列目シートは、簡素な仕上げだった旧モデルに対し、パッドとスプリングを用いるなど座り心地が格段によくなった。また、全体的にファブリックシートの質感も向上しており、さらに本革シートをオプション装備するなど、熟年層やリッチな若年層ファミリーなどにも十分にアピールしそうだ。
シックな装いのインパネ中央には液晶ディスプレイが備わり、水温計、ガソリン残量や、エコドライブサポート、燃費などの情報を映し出す。文字やマークを、コントラストを高めた鮮やかな色彩で表示しており、ドライバーが認識しやすい点もよい。

意欲的に新技術を開発

今回のフルモデルチェンジにおける最大の特徴は、機能面の充実にあると言ってさしつかえないだろう。標準装備されたものだけでも、オートストップ&ゴー(アイドリングストップ)、アクティブスタビリティコントロール(横すべり防止機能)、ABS、SRSエアバッグ(カーテンエアバック含む)など枚挙にいとまがないほどだが、オプションで用意された三つの新技術が注目に値する。
まずは何と言っても、FCM(衝突被害軽減ブレーキシステム)。これは、現在各メーカーが開発と導入を競い合う、危険を察知し警報や自動ブレーキなどで衝突を回避するシステムの三菱バージョン。これにカメラではなくレーダーを用いたことで夜間や悪天候の場合においても信頼性を確保したと、メーカーは説明している。
 次に、車線を逸脱した際に警報で知らせるLDWシステム。搭載カメラで車線位置を監視することで、脇見運転などによるふらつきを防ぐものだ。
三つ目は、ACC(レーダークルーズドコントロールシステム)。先行車を捕捉し、その減速・停止に自動追従して自車との距離を一定に保ちながら、ドライバーの操作負担を軽減するシステムだ。高速道路や渋滞などでセーフティーな走行に徹したい場合に、相当の効果が期待できそうだ。猛吹雪などの悪天候下でどこまで有効性が保たれるかは、今回は残念ながら実証できなかったものの、適切に使えばドライバーの精神的負担をも軽減してくれることだろう。
この新機能にヒルスタートアシスト並びにエマージェンシーストップシグナルを加えたサポートシステムをe‐Assistと呼び、セーフティーパッケージとしてオプション提供している。
今回投入された車種は、2ℓ・150ps/6000rpmのSOHC16バルブ4気筒エンジンを搭載する2WDバージョンと、2.4ℓ・169ps/6000rpmを発生する同系エンジンを乗せた4WDバージョンの2タイプ。エンジン性能そのものに先代との大きな違いはないが、ボディやパーツの徹底した見直しにより全重量が90㎏から100㎏軽くなっている。これが、操作性にも好影響を及ぼしていることは、先代ユーザーならすぐに分かるはず。また、比較検討を待つまでもなく、優れたドライブフィールが備わった車であることが実感できよう。

三菱 OUTLANDER詳細写真

インプレッション

乗り手の意欲を導き出す

今回試乗用に供給されたのは、4WDバージョンに前述のセーフティーパッケージをオプション追加した車種(278万7000円)である。
エンジンに点火しアクセルを軽く踏み込むと、クイックな反応で車体が滑り出す。ステアリングは軽くなめらかで取り回しが楽な分、狭い路地でもボディサイズをあまり意識することがない。その一方で、カチッと硬質な手応えも備わっており、特に高速コーナーにおけるパフォーマンスは絶妙の域。前輪にマクファーソンストラット、後輪にマルチリンクを採用したサスペンションが、旧型より軽くなった車体の挙動に高い次元の安定感を与えており、よほどタイトな連続カーブでなければローリングを意識することも少ない。またボディ剛性も高く、車内に侵入するロードノイズに気を取られることもほとんどない。
6速スポーツモードCVTは、CVT特有の“滑り感”が軽減されており、変速は極めてスムーズだ。シフトレバーに加え、先代にも採用され好評を博したパドルシフト(ステアリングに手を添えたまま指先でシフトチェンジが可能)も備え、ドライバーのコーナリングに対する意欲を高めてくれる。
ボタン一つで、ECO、AUTO、LOCKの3種の設定を選択できる4WDシステムも興味深い。ECOモードは2WDで通常走行し、AUTOは状況に応じて適切な4WD性能を選択。LOCKモードは四駆らしいパワフルな走りを約束する。ちなみに、登坂路で22.4㎏f・m/4200rpmのトルク性能を発揮しようとLOCKモードに切り替えてみると、迫力に満ちたインパクトのある推進力が肌で感じることができた。

アウトランダーだけの特権

先に述べた三つの新技術のうちACCを実際に使用してみると、パンフレット通りの性能を発揮し、その間はアクセル操作をしていないのに自動的に加速と減速が繰り返されるという、一種不可思議な体験ができた。自らの意思でスピードをコントロールできない状況に面食らいつつも、現代の自動車技術の進歩に感銘を受けた。今後三菱は、他車種へ順次搭載する予定とのことだが、多くのドライバーがこの有効性に慣れてしまう前にいち早く手に入れることができるというのも、新アウトランダーユーザーだけに許された特権なのである。

ディーラーメッセージ

北海道三菱自動車販売 南店
販売課 課長代理
社内 信二さん

私個人も先代アウトランダーのユーザーなのですが、装備、ハンドリング、性能、走行性など全てにわたって、刷新されたことを実感しています。別の車と言ってさしつかえないほど違いますね。同時に、しっかりと作り込まれた車ですので、これからアウトランダーをご検討されるお客様にも自信を持っておすすめすることができます。三菱の車種で初めて採用する新技術や、JC08モード15.2km/ℓ(2WD)のクラストップの燃費にも、ぜひご注目いただきたいですね。

主要諸元

(24G・セーフティパッケージ4WD)
●全長×全幅×全高:4655×1800×1680㎜
●ホイールベース:2670㎜
●トレッド:前/1540㎜ 後/1540㎜
●車両重量:1520㎏
●最小回転半径:5.3m
●エンジン:2359㏄ SOHC 16バルブ4気筒
●最高出力:169ps/6000rpm
●最大トルク:22.4㎏m/4200rpm
●JC08モード燃費:14.4㎏/ℓ
●ミッション: 6速スポーツモードCVT
●ブレーキ:前/ベンチレーテッドディスク 後/ディスク
●タイヤサイズ:225/55R18
●駆動方式:4WD
●乗車定員:7名
●車両本体価格(札幌地区)/2,787,000円(消費税込)

テキスト:青柳 健司(フォトライター)、Photo:川村 勲(川村写真事務所)、取材協力:北海道三菱自動車販売 南店(011-531-5181)

[Carpia CELHOME]詳しくはこちらをクリック!

最近チェックしたクルマ

最近検索した条件
     

このページを印刷する

キーワード検索

検索