presented by6+7新緑号New Car Impression

真実の新型チェロキー

Jeep チェロキー

プロフィール

生まれ変わって登場

 2013年にアメリカ本国で発売された新型チェロキーが、満を持して5月17日から日本国内での販売を開始した。 写真でご覧の通り、先代モデルから大きな変化を遂げたボディーが、根強いJeepオーナーとSUVに興味をもつ進行形のオーナーの間で賛否両論を巻き起こしたものの、ふたを開けてみれば、先だってマイナーチェンジを果たしたグランドチェロキーとともに好調な売れ行きを示し、前年同期比数十パーセント増を達成したとの情報も流れた。こうして、ジープブランド躍進の大きな原動力ともなっている様子。しかし、新型チェロキーが多くのユーザーに受け入れられた理由は、見た目の斬新さだけによるものではない。初搭載となる機能を含む約70種を数えるセーフティー&セキュリティー系システムを備えており、機能・装備面の充実ぶりも米国ユーザーのハートを捉えたのである。日本にも、かの名車チェロキーXJ以来の根強いファンがいる以上、相当の販売実績を築き上げそうな予感。と言うわけで、生まれ変わったチェロキーの、本質に迫ってみよう。

確立した独自性

 本題に入る前に、新型チェロキー登場のバックボーンを整理しておこう。実は、アメリカ本国において、2001年モデルを最後10にチェロキーの生産は一旦終了しており、コンセプトは「リバティ」へ引き継がれていた。したがって、今回は「チェロキー」の名称が12年ぶりに復活したのだ。その点は、ダイムラー・クライスラーからフィアット・クライスラーへと、体制が移行したことと浅からぬ縁があろう。 一方、日本国内では諸般の事情から「リバティ」の名称は単独では用いられず、引き続き「チェロキー」として販売されてきた。そのような事情から、日本市場においては今回のモデルが通算で5代目にあたる。したがって、本稿で言う「先代モデル」とは、2012年モデルの「リバティ」を指していることを、あらかじめおことわりしておきたい。 さて、まずは新しいチェロキーのフロントフェイスに注目してほしい。伝統の7スロットグリルがボンネットと一体となり、なおかつ前方に鋭く張り出すような形状をなしている。垂直にストンと収まるフロントデザインが多数を占めるジープブランドの他車種とは、完全に一線を画しており、それこそが多くのオールドファンが最も度肝を抜かれた点であろう。両サイドでは、つり目気味のラインを描くLEDクリアランスランプが新味を放っており、チェロキーXJの象徴であったスッキリとした箱形ボディーや角目ヘッドランプとも趣きを異にする、全く独自のイメージを確立している。サイドは緩やかなカーブを描くプレスラインが、全長4630mmのボディー中心部を、ギュッと絞り込むかのような印象を与え、同時にその高い運動性能を予感させる。それでいて、ジープ特有の台形ホイールアーチがほどこされているあたりに、思わずニヤリとするユーザーも多いことだろう。そしてリアビューに関しては、グランドチェロキーのデザインをベースに、メリハリを一層強調した感がある。

最新機能も充実

 次に、ジープブランド初搭載の機能に目を移して行く。 まずは、Park Sense縦列・並列駐車アシスト機能。車載のセンサーが駐車スペースを読み取ったうえで、縦列駐車などの適切なハンドル操作をサポートするものだ。次に、Lane Sense車線逸脱警報プラス機能。走行時に車線を捕捉し、脇見運転などの際に起こりうる、適正なレーンからの逸脱を警報で知らせる。そして、前方車両との追突被害を軽減するストップ&ゴー機能付きのアダブティブ・クルーズコントロールや、タイヤの空気圧を感知するタイヤプレッシャー・モニタリングシステムも備わる。また、リアバックカメラも用意されており、それらが一部グレードに標準装備されるなど、ドライブサポート機能を惜しみなくつぎ込んでおり、特に女性や高齢者層にとっては非常に魅力的に感じられるであろう。 また、パフォーマンス面においては、9速オートマチックトランスミッションもジープブランドでは初採用となっており、どんな路面状況においても適切な走行性を発揮できるように、最善がつくされていると実感できる。 もちろん、ジープならではのハイグレードな四駆システムは健在で、とりわけ悪路での高い信頼性は「まさしく、ジープ。まさしく、チェロキー」とおおいに納得できるはずだ。加えて、FF車も配備されており、用途や生活環境にあわせて車種をセレクトできる。 なおグレード構成は、多数の機能を標準装備したLimited、オフロード走行性能を重視したTrailhawk、FFバージョンのLongitudeの3種となっている。

ジープ Cherokee詳細写真

インプレッション

ドライバー冥利を実感

 試乗に提供されたのは、Limited(車両本体価格461万1600円)。重厚なレザーシートに着座して、これまたレザー仕様のステアリングに両手を添えると、何ともどっしりと落ち着いた気分に浸ることができる。ステッチをあしらったレザー調のダッシュボードも格調高く、ラグジュアリーな空間を演出するための重要な要素となっている。 視認性の高いタコメーターとスピードメーターの間には、7インチマルチビューディスプレイをマウント。ここには、例えば先に触れたPark Sense縦列・並列駐車アシストを作動した場合、その様子がイメージ画像で表示される。そのほか、多岐にわたる情報がステアリング奥のスイッチを操作することでリアルタイムに映し出され、クルマの状況や環境が手に取るようにわかる。 シフトレバーの左手には、SNOW、SPORT、SAND/MUD、AUTOの4パターンから(Trailhawkのみ5パターン)自動もしくは任意で走行モードをセレクトできるセレクテレイン・システムの操作ダイヤルがあり、まずはAUTOに設定。アクセルを軽く踏み込めば、総重量2155kgの車体はゆったりと発進。低速域では時折ギクシャクするような挙動が見受けられたものの、2千回転オーバーから持ち前のパワーがいかんなく発揮され、4千回転を超えてからの推進力は、それまでとは次元が変わったかのように強烈だ。最大32・1kg・m/4300rpmを発生するトルクは、登坂道においても期待通りのパワーで車体をグイグイと牽引。その際に感じる悦楽の境地は、ドライバー冥利に尽きるというもの。 次いで、SPORTモードにトライ。低速から高速時までレスポンスに淀みがなく、走行性能が一段とタイトに。ハンドリングも申し分無いうえにローリングは低レベルに押さえ込まれており、連続カーブではスポーツカーさながらのドライビングが楽しめる。 残念ながら、ストロングポイントである悪路への乗り入れについては、事情により今回は叶わなかった。しかし逆に言えば、街乗りにおいては全くと言ってよいほどマイナスポイントを探し出せなかったので、総合的な完成度はきわめて高いと断言できる。 なお、Park Sense縦列・並列駐車アシスト機能については、使いこなすには慣れが必要ではないかと感じた。筆者レベルでは、システムを設定する手間と時間を考えれば、自らの操作で駐車した方がだんぜん手っ取り早い。もっとも、操作についてはディーラー担当者が事前にしっかりとレクチャーしてくれるので、心配は無用である。

自負がうかがえる進化

 日本では今後、先代モデルとは全く別のクルマに進化したと受け止められるであろう新型チェロキー。その実像は、アメリカ本国での系譜を認識することで、より正確に理解できるはずだ。斬新でありながらも随所にジープの伝統を受け継いだ今回、その流麗なボディーにSUVの先駆者としての強い自負が現れているようにも感じられた。

ディーラーメッセージ

ジープ札幌琴似
ショールーム担当
秋庭 友美さん

 スタイリッシュでインパクトのあるルックス同様に、装備面にも着目していただきたいと思います。安全性を高めるシステムが約70種も備わり、女性の方々やご年配の皆様により優しい設計になっているんです。個人的にも、バックモニターのほかに、サイドとフロントにもカメラが搭載されているなど、いたれりつくせりの機能に感心しています。今秋は、羊が丘通りに日本でも最大規模の新しいショールームがオープンしますので、ご来店をお待ちしております。 なおグレード構成は、多数の機能を標準装備したLimited、オフロード走行性能を重視したTrailhawk、FFバージョンのLongitudeの3種となっている。

主要諸元:(Limited)

●全長×全幅×全高:4710×1730×1870mm
●ホイールベース:2850m
●トレッド:前/1500mm 後/1480mm
●車両重量:2065kg
●最小回転半径:5.5m
●エンジン:1986cc 直列4気筒DOHC
●最高出力:152ps/6100rpm
● 最大トルク:19.7kgm/3800rpm
● JC08モード燃費:14.8km/L
●ミッション: 自動無段変速機/7速スポーツシーケンシャルシフトマチック付
●ブレーキ:前/ベンチレーテッドディスク 後/ディスク
●タイヤサイズ:205/60R16
●駆動方式:4WD
● 乗車定員:7名
● 車両本体価格(札幌地区)/2,937,805円(消費税8%込)

テキスト:青柳 健司(フォトライター)、Photo:川村 勲(川村写真事務所)、取材協力:ジープ札幌琴似(011-640-1555)

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