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最新のエコ性能と安全性能を身につけて・ワークスの血統を受け継ぐスポーツバージョンが登場

プロフィール

14年ぶりに復活したターボモデル!

 昨年12月22日、第8世代となって新登場したアルトに、スポーツバージョンのターボRSが追加された。'79年の発売以来、日本の軽自動車の歴史を築き、常に新しい付加価値を持ち込んできたアルト。そしてアルトにはもう一つの顔が存在する。それこそターボとエアロパーツで武装したスポーツバージョンである。

 '84年、アルトが二代目に進化すると、翌年、軽自動車初の電子制御燃料噴射装置付き3気筒SOHCインタークーラーターボモデルターボが登場。そして'86年のマイナーチェンジを経て、'87年には3気筒4バルブDOHCインタークーラーターボエンジンを搭載したアルトワークスが登場する。それまで女性のお買い物クルマという印象が強かった軽自動車にスパルタンな魅力を持ち込んだアルトワークスは、その圧倒的な動力性能から走り好きの男性に受け入れられ、ワンランクもツーランクも上のクルマを追いかけ回した。

 時代の波の中でワークスは、五代目がマイナーチェンジを受けた'00年に姿を消すことになる。しかし今回、実に14年3ヶ月ぶりにターボモデルが復活。その名もターボRSとして、スポーツバージョンが登場することとなった。

クルマ好きを唸らせるスパルタンな仕様

 ディーラーでお話を伺うと、興味深いことが分かった。3月11日の発売以来、実に多くの男性が訪れているというのである。低燃費かつ走りが楽しい軽を求める若い世代から、かつてアルトワークスのステアリングを握り、積極的に走り込んでいた中高年層まで、幅広い年代層が大きな関心を持っているそうだ。時代が一気に低燃費に向かい、HVを始めとするエコカーが多数登場する中で、純粋にドライビングを楽しむ層は消滅したかに見えたが、そうではなかった。エコ性能はもちろん重視するものの、「走らせて楽しいクルマじゃなきゃ乗りたくない」という層は確実に存在していたのである。

 ターボRSはそうしたニーズに見事にマッチしている。最高出力64ps、最大トルク10・0kgmという高性能の一方、JC08モード燃費は24・6km/L(4WD)。FFでは25・6km/Lを誇る。ラインアップは4WDとFFのみで、オーディオレスが標準というスパルタンな仕様も極めて潔い。この割り切りには懐かしささえ感じる人も多いのではないだろうか。

エコ機能と安全機能をフル搭載

 ベース車がスズキグリーンテクノロジーをフル搭載しているため、ターボRSのエコ性能もそれに準ずる。アイドリングストップ、エコクール、エコドライブアシスト照明などである。また安全装備も多彩に用意されている。もうお馴染みとなったレーダーブレーキサポートと、これに付随する機能「誤発信抑制機能」、エマージェンシーストップシグナル、ESP(車両走行安定補助システム)などである。

 誤発信抑制機能はレーザーレーダーが前方約4m以内の障害物を検知した際、シフトポジションがDあるいはマニュアルモードで「前進」状態にあるとき、アクセルを踏み込んでもエンジン出力が自動制御されて急発進・急加速しないというものだ。ESPはコーナーなどでの横滑り防止機能、発進/加速時に駆動輪の空転を抑えるトラクションコントロール、EBD(電子制御動力配分システム)付きの4輪ABSを総合的に制御するもので、特に北海道においては雪道での走行安全性と、ワインディングなどを積極的に楽しむ際のサポートとなる。この他、ブレーキ踏力を補助するブレーキアシスト、運転席/助手席エアバッグなども標準搭載している。

内外装ともにスポーティな仕上がり

 エクステリアデザインは、安定感とスポーティ感が同居したアルトの基本デザインに、ディスチャージヘッドランプ、マルチリフレクターハロゲンフォグランプ、ルーフエンドスポイラーなどを追加したスポーティな印象。ドアミラーやスポイラーなどを赤く塗っていることも新鮮で、特に白や黒などのボディ色でいっそう際立つ。ちょっぴり小生意気な顔つきがなんとも魅力的だ。

 エクステリアは黒を基調に、ステアリング、シフトノブ、シートに赤が配され、とてもスポーティ。インパネは中央にスピードメーター、左にタコメーターがあり、視認性は抜群に良い。そしてタコメーターは7,000〜9,000rpmがレッドゾーンとして刻まれており、スズキの本気度が伝わって来る。

 ステアリング左右にはパドルシフトが備わる。右がシフトアップ、左がシフトダウンである。シフトレバーはDポジションから左へ倒すとマニュアルモードになり、上がシフトダウン、下がシフトアップとなっている。Dポジションのままでもパドルシフトは操作できるが、その際マニュアルモードからDポジションに自動復帰する。

スズキ ALTO TURBO RS詳細写真

インプレッション

やんちゃなほどの走りっぷりが新鮮で面白い

 ベーシックなアルトでは、スズキの軽乗用車として初めてのAGS(オートギアシフト)とマニュアルが選択できたが、ターボRSはAGSのみとなる。このAGSがターボRSの性格を決定づける重要な要素の一つであることは間違いない。それはAGSがマニュアルシフトをベースに開発されているからである。技術的なことを簡潔に書くと「クラッチとシフト動作を自動化した電動油圧式アクチュエーターを採用したオートメイテッド・マニュアルトランスミッション」ということになる。つまりATではなく、自動化されたMTなのである。

 普通に発進しようとアクセルを踏む。車体が前進を始める時、タコメーターは2,000回転の少し上あたりを指している。そこからグッと右足に力を込めると、タコメーターは凄い勢いで上昇していく。ピークトルクを3,000回転で発生するターボエンジンなので、「美味しいところをたっぷり召し上がれ」と言わんばかりのセッティングである。つまり2,000回転でクラッチミートする「あの」感覚だ。そしてシフトチェンジの度に息継ぎする感触がある。ATに慣れた方には、はじめ抵抗があるかも知れないが、MT車の経験が多い方は、クラッチを踏んでシフトチェンジする際の感覚に近いと感じるに違いない。トルクが下からもりもり沸いてくるので、走行中はキックダウンしなくても十分速く、いざキックダウンすると豪快かつ軽快な加速を味わえる。

 足回りも補強されている。街中では固過ぎると思えるほどで、細かな突き上げもある。しかしターボRSはそれで良いと思う。コーナリングでのステアリングへのレスポンスは極めて速く、まさにクイックな印象。小刻みにスラロームしてもリアが破綻する傾向は見られず、非常に安定している。

 最新のクルマらしく、高いエコ性能と安全性を確保する一方、豪快なトルクでやんちゃっぷりを見せてくれるターボRS。若い世代はその「走りへのこだわり」に新鮮さを覚えるだろうし、中高年の方々は「ワークスが帰ってきた」と感じるだろう。そうした絶妙なポジションを狙って、きちんと筋を通したクルマ。それがターボRSである。その走りは是非、ご自分で確かめていただきたい。

ディーラーメッセージ

スズキ アリーナ札幌北
カーライフアドバイザー
宗像 愛莉さん

 燃費が良いクルマは沢山ありますし、女性向けの可愛いクルマもたくさんあります。しかしアルトターボRSは「攻め」のクルマです。にも関わらず低燃費で安全装備が充実していて、無骨でキュート! 走りが大好きな男性はもちろん、女性にもスポーティに格好良く乗りこなしていただきたいと思います。冬も終わり、走りの魅力をたっぷり体験して戴けますので、ぜひ実際にステアリングを握ってみて下さい。ご来店・ご試乗お待ちしております。

主要諸元:

全長×全幅×全高/3,395×1,475×1,500mm
ホイールベース/2,460mm
トレッド/前:1,295mm 後:1,290mm
車両重量/720kg
最小回転半径/4.6m
エンジン/R06A(658cc 直列3気筒DOHC 12バルブ インタークーラーターボ)
最高出力/64ps/6,000rpm
最大トルク/10.0kgm/3,000rpm
JC08モード燃費/24.6㎞/ℓ
ミッション/5AGS
ブレーキ/前:ベンチレーテッドディスク 後:リーディングトレーリング
タイヤサイズ/165/55R15
駆動方式/4WD
乗車定員/4名
車両本体価格(札幌地区)/1,405,080円(消費税込)

テキスト:横山 聡史(Lucky Wagon)、Photo:川村勲(川村写真事務所)、取材協力:スズキ アリーナ札幌北 TEL(011)721-8335

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