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トヨタが誇るハイグレードミニバンのツートップ・アルファード&ヴェルファイアがフルモデルチェンジ

プロフィール

揃って進化

 押しも押されもしない高級ミニバンの代名詞、アルファードとヴェルファイアが、揃ってフルモデルチェンジ。2014年に並び立った現行ヴォクシー&ノアの関係性と同様に、兄弟車種としてピッタリと歩調を合わせた進化劇である。

 もともと、アッパークラスの大人向けミニバンとして着実に地位を固めていたアルファードに対し、それまで同クラスの車種が配備されていなかったネッツ店のラインナップを補完すべく、比較的若年層向けのマスクで登場したのがヴェルファイア。今回のモデルチェンジでも、そういったお互いの立ち位置をデザインに反映しつつ、機能、性能、グレード構成など、多くの部分を同じくする。もちろん、どちらを購入するかは全く以てユーザー自身の好みの問題であり、若年層のドライバーがアルファードを好むケースもあれば、その逆も然りである。ゆえに、対象年齢の棲み分けは取り立てて意識せずに、試乗レポートを試みたい。

エモーショナルな変貌

 では、両車の唯一にして大きな違いであるルックスから順に検証して行こう。

 まずは、アルファード。目を引くのはなんと言っても、大型のフロントグリルだ。縦6横6計36個の幾何学的パターンで構成されており、メッキ加工により十分過ぎるほどのインパクトを与えるゴージャスな装飾美を身にまとった。初代モデルと2代目モデルはいずれも、コンビネーションヘッドランプ部分を比較的大きくデザインすることで、落ち着きのあるアダルトな雰囲気を醸し出していたが、3代目となる今回は切れ長で引き締まった眼光へと変化した印象だ。そのまなじりから流れるようにサイドプレスラインが優雅な曲線を描き、リアコンビネーションランプとライセンスガーニッシュが立体的なU字型に組み合わされたリアビューへと連なる。先代モデルまでは、上品な出で立ちにまとめ上げていた感が強いアルファードだが、今回は思い切った変化に打って出た結果、アクの強い個性を主張するクルマへと変貌を遂げたように感じられる。

 一方2代目ヴェルファイアは、トレードマークでもある2段ヘッドランプを踏襲するなど、斬新さがウリの初代のイメージを損なわず継承しようとする意思が伝わる。それでも、どっしりと幅の広いメッキバーをフロントグリルに配してメタリックな装飾を施し、迫力のある形状のアンダーバンパーと一体となったマスクは、ひと際精悍さを増した感が強い。サイドは、アルファードと共通の流麗なボディーラインで、上下をブラックアウトしたリアコンビネーションランプが収まったリアビューも、存在感のある押し出しの強い仕上がりとなっている。

 どちらも、「強さ」「豪華さ」「エモーショナルさ」を追求し、独自のインパクトを表現したというだけに、高級車ならではの重厚で威厳に満ちたフォルムでありながら、高い運動能力を誇示するかのように切れ味鋭い直線美を兼ね備えており、威圧感十分である。

シックで上質

 次に、共通のパッケージとなっているインテリアと装備に目を向けていこう。

 余裕たっぷりの車内空間は、近代テクノロジーと手工業的な造り込みが見事に調和している。削り出した金属のようなメタリックパーツと、味わい深い木目調加飾を組み合わせたインパネ周辺は気品に満ちた造作だ。グレードによっては、レーザーを使って立体的に記録したホログラム層を世界で初めて下地に採用した、格調高い黒木目調の意匠も用意されている。アイボリー系のフラクセンとブラックの2パターンのカラーがあるシートは、グレードに応じてファブリック、ファブリック+合革、本革、セミアニリン本革と分かれ、いずれもシックで落ち着きのある雰囲気造りに貢献している。

 ガソリン車種の一部グレードの助手席には、1160mmスライドするスーパーロングスライドシートが採用されており、助手席側に最大2150mmの積載スペースを生み出すことができ、またそのほかのグレードでも多彩なシートアレンジが可能。3列目シートのスライド機構下に最大148Lもの床下収納スペースを設けるなど、ユーザーのライフスタイルにベストマッチな空間を作り出すことができる。

 同時に、ステップ高を50mm下げたことにより、先代モデルよりさらに乗り降りが容易になり、子供や高齢者のいるファミリーにも優しい設計となっている。

先進技術を惜しみなく

 機能面においては、先進技術が満載だ。衝突回避を支援するプリクラッシュセーフティーシステム、アクセルの踏み間違いや踏み過ぎを緩和するインテリジェントクリアランスソナー、ウインカー操作やステアリング操作と連動して点灯することで両端の視認性を確保するLEDコーナーリングランプ、対向車や歩行者を認識すると自動的にハイビームからロービームに切り替わるオートマチックハイビーム、ドライバーのアクセル、ステアリング、ブレーキの操作量と車両の挙動との差を算出しドライバーの理想とする走行へとクルマを制御するVDIMなどを、標準またはオプションで搭載。また、ナビ画面に車両を上から見たような映像と、フロント、サイド、バックの映像のいずれかを同時に映し出すパノラミックビューモニターや、駐車スペースを検知しステアリング操作をアシストしながら誘導するインテリジェンスパーキングアシストも一部グレードに標準で備わり、そのほかの車種もオプション搭載が可能。強力な安全運転支援システムで、ドライバー自身と同乗する大切な人々を不測の事態から守ってくれる。

 グレード構成は、2・5Lバージョンがハイブリッドシステム搭載車とガソリン車の2種となり、ベーシックな「x」を基本にインテリアや装備に応じて大きく3タイプに分かれ、その中でもパッケージングや搭乗人数により3段階に分けられる。また、ハイブリッド車には最上級のインテリアを装備した「エグゼクティブ・ラウンジ」が用意されている。3・5Lバージョンはガソリン車のみの設定で、こちらは、エグゼグティブ・ラウンジを含む3タイプ。いずれのグレードも駆動系はFFと4WDがある。

トヨタ VELLFIRE  ALPHARD詳細写真

インプレッション

納得の乗り心地

 試乗車はどちらも、2・5Lハイブリッド4WDバージョンのエグゼクティブ・ラウンジ。シートカラーの違いこそあれ、インパネデザインも含めてインテリアは同一だ。その中でも、約100mm拡幅し広くゆったりとした2列目シートの豪華さと機能の充実ぶり、そして伸縮量140mmのパワーオットマンによる座り心地の良さは特筆ものである。VIP送迎用の一台としても、ユーザーに大きな恩恵をもたらすだろう。

 パワートレインは、最大出力152ps/5700rpm、最大トルク21・0kgm/4400〜4800rpmのガソリンエンジンと、143psを発生するフロントモーターおよび68psを発生するリアモーターを搭載。それぞれのモーターが独立して4輪駆動を制御する、E-Four方式が採用されている。ちなみに、先頃登場したクラウンハイブリッド4WDに初搭載されたフルタイム4WDシステムとは異なる方式である。

 このハイパワーとシステム効率により導かれる走行性は、発進・加速とも極めてスムーズだ。2600㎏を超える総重量を持つヘビー級の車体を、ドライバーが意識する場面は「全くない」と評して決して良い過ぎではない。登坂路も連続コーナーも、ノンストレスで実に軽々とクリアしていく。走り好きなユーザーにとって嬉しいのは、ボタン操作ひとつでインパネにタコメーター(ハイブリッド車のみ)が表示できることだろう。スーパーインテリジェント6速オートマチックの「S」ポジションでマニュアル感覚のシフトワークを楽しむ場合に併用すると、スポーティーなドライビングの気分を一層盛り上げてくれる。特に、2000回転から3000回転の領域で味わう加速フィールは、滑らかでありながらも迫力十分で、クルマの高いポテンシャルをリアルに感じることができる。

 旋回時の安定感も低速高速問わず申し分無く、構造用接着剤の採用や効果的なスポット溶接などによって高められたというボディ剛性と、高性能サスペンションの相乗効果を実感する。特に、リアにダブルウィッシュボーンを配した設計に間違いはなかったと感じた。ただし、足回りに関しては、上質の乗り心地を追求したエグゼクティブ・ラウンジ専用のチューニングが施されていることを、念のためお断りしておきたい。

 高級ミニバンゆえに、当然ながら「静粛性は高くて当たり前」という認識を持って乗り込んだのだが、実際のところその静かさは期待を超えるものだった。路面からの突き上げ音が気になるような場面はほとんどなく、そろばん状の雪道などで車体が揺さぶられる場合でもドライバーに不安感を与えるほど大きく上下動するようなことはまずない。高速走行時には風切り音などが神経に触ることも皆無に等しく、稚拙な表現を承知で言うならば快適のひと言である。しかも、オールコンディションで車内の快適性を保ってくれるのだ。運転に集中しているハズのドライバーはともかく、同乗者、特に2列目に座る人にとっては、ゆりかごさながらのリラックス気分に浸れること必至で、寝ている間に気がつけば目的地に着いていたなんてことが日常的におこることだろう。

志向にジャストフィット

 ルックス以外は、エンジンシステム、機能、装備ともに同一の新アルファードとヴェルファイア。共に、グレードやパッケージ仕様が多様で、オプションも多彩に用意されており、車両本体価格帯は324万9622円〜706万2611円と幅広く、予算はもちろん求める機能や用途によって細かく、そして納得のいく選択が可能だ。冒頭で触れた通り、どちらに乗るかは単純に見た目だけで判断して構わないだろうが、どちらにしたとしてもユーザーの志向にしっかりと忠実な一台をセレクトできることに違いはない。

ディーラーメッセージ

札幌トヨペット札幌店
営業グループ主任
三井 貴将さん

新しいアルファードのインパクトの強いデザインは、今まで以上にお若い方々にも好評いただいております。低床化が図られ、シートアレンジ次第でより多くの荷物が楽に積めるようにもなりましたので、ファミリー向けの一台としてもどんどんおすすめしていきたいと思います。エグゼクティブ・ラウンジに関しましては、丁寧に造り込んでおりますので、納車までお時間をいただかざるを得ない状況ですが、VIP送迎用としてニーズが益々高まっていくと期待しております。

ネッツトヨタ道都 中央店
営業スタッフ
松館 健太さん

運転していて楽しく、また静かで乗り心地も一層向上しましたので、この新ヴェルファイアをぜひたくさんのお客様に試乗していただきたいですね。個人的には、車内に17個ものスピーカーを設定して臨場感溢れる音空間を実現させたJBL社製のプレミアムサウンドシステムが、エグゼクティブ・ラウンジに標準搭載され、またオプションでそれ以外のグレードにも搭載できることを、できるだけ多くの方々に知っていただきたいと思います。

主要諸元:(アルファード エグゼクティブ・ラウンジHYBRID4WD)

全長×全幅×全高/4,915×1,850×1,950mm
ホイールベース/3,000mm
トレッド/前:1,600mm 後:1,595mm
車両重量/2,605㎏
最小回転半径/5.6m
エンジン/2493cc 直列4気筒DOHC
最高出力/152ps/5,700rpm
最大トルク/21.0kg・m/4,400〜4,800rpm
モーター最高出力/フロント143ps・リア68ps 最大トルク/フロント27.5kgm・リア14.2kgm
JC08モード燃費/18.4㎞/ℓ
ミッション/電気式無段変速機
ブレーキ/前:ベンチレーテッドディスク 後:ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ/225/60R17
駆動方式/4WD
乗車定員/7名
車両本体価格(札幌地区)/7,062,611円(消費税込)

主要諸元:(ヴェルファイア エグゼクティブ・ラウンジHYBRID4WD)

全長×全幅×全高/4,930×1,850×1,950mm
ホイールベース/3,000mm
トレッド/前:1,600mm 後:1,595mm
車両重量/2,605㎏
最小回転半径/5.6m
エンジン/2493cc 直列4気筒DOHC
最高出力/152ps/5,700rpm
最大トルク/21.0kg・m/4,400〜4,800rpm
モーター最高出力/フロント143ps・リア68ps 最大トルク/フロント27.5kgm・リア14.2kgm
JC08モード燃費/18.4㎞/ℓ
ミッション/電気式無段変速機
ブレーキ/前:ベンチレーテッドディスク 後:ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ/225/60R17
駆動方式/4WD
乗車定員/7名
車両本体価格(札幌地区)/7,062,611円(消費税込)

テキスト:青柳 健司(フォトライター)、Photo:川村勲(川村写真事務所)、取材協力:札幌トヨペット 札幌店 TEL(011)511-8181、ネッツトヨタ道都 中央店 TEL(011)631-3183

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