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最新のハイブリッドシステムとHonda SENSING ホンダの最上級ミニバンが新たな魅力を武器に登場

プロフィール

ホンダの最上級ミニバンがハイブリッドで魅力アップ

 現行オデッセイは2013年9月にフルモデルチェンジされた第5世代。それから2年半ほどの時間を経て、待望のハイブリッドモデルが追加された。そもそも第5世代は様々な面で大きな変化がもたらされたモデルである。それを明確にするために、先ずは簡単にオデッセイの歴史を記しておこう。

 初代モデルの誕生は1994年。乗用車的なプロポーションが、如何にもゴツい他社ミニバンとの差別化に成功し、大ヒットを記録する。エンジンは直4、'97年にはV6も追加された。第二世代は'99年発売で、よりスポーティな方向へシフトさせた。'01年のマイナーチェンジ時に、スポーティグレード「アブソルート」が追加され、それ以降、常に設定されることになる。'03年の第三世代以降は、低床・低重心を鮮明に打ち出し、エンジンは直4の2・4リッターに絞られる。この時期ホンダは、オデッセイの上位にあたるエリシオンを発売しており、V6エンジンはこちらに搭載されていた。

 現行オデッセイにV6はないが、エリシオンが'13年に製造終了したことから、オデッセイはそのスタンスを格上げされたことになる。それが顕著に分かるのは全高だ。これまで1,500〜1,600ミリ台に抑えられてきたが、第5世代はついに1,700ミリを超えた(4WD車)。つまり名実共にホンダミニバンの最上位モデルになったのである。その話題性に更なる起爆剤として発表されたのが、今回のハイブリッドということになる。

モーター主体のマルチモードドライブ

 さて本題のハイブリッド・システムである。筆者はインサイト('09年発売の第2世代)に乗っていた時期があり、HONDA IMA(Integrated Motor Assist)と呼ばれるシステムが搭載されていた。エンジンが主体で、モーターはアシストという関係性であった。オデッセイに搭載されるのは、アコードとも共通する「スポーツハイブリッド・i-MMD(Intelligent Multi Mode Drive)」で、「エンジンは主に発電に用い、広い領域をモーターで走る」というもの。IMAとi-MMDは、搭載される車格によって全く異なる方向性を持っているのが面白い。

 それ故にモーターは強力だ。走行用と発電用2つのモーターを持ち、走行用モーターは184㎰/32・1kgf・mの最高出力/最大トルクを発生する。しかもモーターの最大トルクはゼロから2,000rpmまでという低速域で発揮されるため、フルサイズのボディを軽々と、そして上品に前へと押し出す。手動で「EVモード(エンジンを使わず、モーターのみで走行)」に切り替えるスイッチも装備されており、バッテリー蓄電量や空調の稼動状況など一定の条件下であれば、電気自動車として走行することが可能だ。モーターとエンジンを統合的に制御することによって、EVモード、ハイブリッドドライブモード(エンジンで発電しながらモーター走行)、エンジンドライブモードと3種のモードで走行することができるシステム、それが「マルチモードドライブ」の意味である。そして3リッターV6並みの出力/トルクを誇るこのシステムに、大型エンジン/高出力エンジンは全く必要ない。

徹底的にEVモード/HVモードを優先するシステム

 早速乗り込んでみよう。全高は高くなったが、低床プラットフォームは従来通り。むしろフロア下の燃料タンクや排気系などを極限まで薄くしたり、配置を最適化することで、「超低床」となった。車内には広大な空間が生まれ、ファミリーや友達どうしでの快適なドライブをイメージさせてくれる。

 内装は上質で落ち着いたまとまりを見せる。上質でありながらスポーティであり、シンプルながら使い勝手の良い装備が嬉しい。他にあまり類を見ないほどビッグサイズの運転席アームレストも、一旦左手をおいてみると安定感・安心感ともに極めて良好だ。

 そして2列目、3列目シートも圧倒的な開放感に包まれている。特に3列目は上下左右に窮屈感を感じず、きちんと成立させている点が良い。歴代で初採用となった両側スライドドアも乗降性を考慮した設計となっていて、3列目へのアクセスはスムースだ。超低床の恩恵で、前席両サイドと後席スライドドア、どこから乗り降りしても不自由を感じることは全くないだろう。

 イグニッションボタンを押すと、インパネはオンになるがエンジンはかからない。そのままDレンジに入れてアクセルをゆっくり踏むと、一切の振動を伴わず、モーター駆動でスムースに走り出す。ファーストドライブのこの瞬間は、EVやHVに慣れていない方には驚きの体験に違いない。そのまま巡航速度に達しても、「走るラウンジ」と呼ばれるプレミアムな空間は静寂に包まれたまま。試乗当日は好天で雪融けが進んでいたため、他車が水を跳ねる音が気になったほどだ。

 マルチインフォメーション・ディスプレイでHVシステム状況を表示させながら走行してみると、走行状況に合わせてかなり細かく制御されていることが分かる。そして予想以上にEVモードとHVモードが多く、エンジンドライブモードは少ないことに驚かされた。また手動でEVモードに設定した場合、蓄電量が減ったり、アクセルを踏みこんだ際などは自動的にHVモード/エンジンドライブモードに移行するが、この制御が絶妙で、体感的なショックは一切ない。こうした一連のスムースな制御に、ホンダのハイブリッドシステムが大きく進化し、熟成されていることを感じる。車両重量が1・8t前後にも関わらず、クラストップの燃費26・0㎞/ℓを達成しているのは、こうした技術の積み重ねなのである。

ホンダ ODYSSEY詳細写真

インプレッション

ハイブリッドオデッセイが、ミニバンの新たな歴史を創る

 ラインアップは装備によって細かく設定されている。これまで通り標準グレードとアブソルートの2本だてで、ハイブリッドは2リッター、ガソリンエンジンは2・4リッター。大分すると、標準グレードのハイブリッドとガソリン、アブソルートのハイブリッドとガソリンという4グレードということになり、ガソリンに設定のある4WDやHonda SENSINGと呼ばれる安全運転支援システムの有無、さらには乗車人数が7名か8名かによって、全12グレードが展開される。

 そのHonda SENSINGだが、極めて完成度が高くなってきた。対象物の位置や速度測定に強いミリ波レーダーと、対象物の大きさや形状識別に強い単眼カメラを併用することで、より正確な周辺状況の認識が可能となった。これを中心に、衝突軽減ブレーキ、路外逸脱制御機能、歩行者事故低減ステアリング、誤発信制御機能、ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)、先行車発進お知らせ機能、車線維持支援システム、標識認識機能など、最先端の安全技術が盛り込まれている。

 日本でミニバンが認知され始めてから30年ほどになる。多人数での乗車や大荷物の運搬が可能というメリットの一方で、燃費や取り回し性の悪さがデメリットとされてきた。しかしHVやEVが主流となり、ついにミニバンにもその技術が導入されたことで、ミニバンのデメリットの多くは解消されつつある。SUVやクロスオーバーといったカテゴリーが誕生してきている昨今、日本を代表するミニバンであるオデッセイが最新のハイブリッドシステムと安全支援システムを装備して登場した意味はとても大きい。

ディーラーメッセージ

Honda Cars 北海道 環状通東店
営業チーフ
佐々木 志朗さん

素晴らしい車に仕上がりました。まさに革新です。試乗されたお客様から「もの凄く静かで、極めてスムース!」という感想を多く戴いています。内外装ともに上質な質感に、安全運転支援システム「ホンダSENSING」を搭載し、低床プラットフォームと高効率のハイブリッドシステムを高次元で追求しています。年齢や性別を問わず、これまで以上に安心して運転して戴ける一台です。ぜひ驚きの試乗体験をどうぞ。

主要諸元:

全長×全幅×全高/4,830×1,820×1,685mm
ホイールベース/2,900mm
トレッド/前:1,560mm 後:1,560mm
車両重量/1,820kg
最小回転半径/5.4m
エンジン/LFA-H4(1,993cc 直列4気筒DOHC + ハイブリッドシステム)
エンジン最高出力/145ps/6,200rpm
エンジン最大トルク/17.8kgm/3,400rpm
モーター最高出力/184ps/5,000〜6,000rpm
モーター最大トルク/32.1kgm/0〜2,000rpm
JC08モード燃費/25.2㎞/ℓ
ミッション/CVT
ブレーキ/前/ベンチレーテッドディスク 後/ディスク
タイヤサイズ/215/60R16
駆動方式/FF
乗車定員/8名
車両本体価格(札幌地区)/3,780,000円(消費税込)

テキスト:横山 聡史 (Lucky Wagon)、Photo:川村 勲 (川村写真事務所)、取材協力:Honda Cars 北海道 環状通東店  ℡(011)784-3661

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