presented by8+9盛夏号New Car Impression

商用車、新時代 充実の安全装備と利便性が魅力

プロフィール

現場の声から生まれた最新の商用車

 ホンダから新登場となったN-VAN。同社の軽商用車としては19年ぶりの新車であり、開発にあたっては、宅配業者、設備関連会社、移動販売事業者など、日常的に車を使っている人たちからの声を集め、それを生かしたという。かつての商用車に欠落していた「快適性」をしっかりと実装した上で、痒いところに手が届く大小様々な機能を搭載している。

 一番の特徴は、左側のセンターピラーをなくしたことによる大開口。これはドアインピラー構造(助手席ドアとスライドドアにピラー機能を内蔵することで、両ドアを閉めた際に剛性を確保)によって実現している。加えて特許技術センタータンクレイアウト(燃料タンクを前席下に設置)によるフルフラットシートも魅力だ。さらにホンダが誇る安全運転支援システム「Honda SENSING」が全車標準装備されていることにも驚かされる。

ベーシックな商用のほか、多目的用途に使えるグレードも揃う

 グレードはベーシックなG/Lと、カジュアルな+STYLE FUN/同ターボ、+STYLE COOL/同ターボの6種。G/L/+ STYLE/同ターボはハイルーフ、+STYLE COOL/同ターボはロールーフである。各グレードにFFと4WDが設定され、ターボ車はCVT、ターボ以外はCVTと6速マニュアルが用意されているので、バリエーションは全18種となる。ハイルーフとロールーフの全高差は、FF/4WDともに95mm。荷室高はハイルーフが1、365mm、ロールーフが1、260mmで、その差は105mmとなる。

 +STYLE FUNと+STYLE COOLの違いは他にもあり、外装色ではプレミアムイエローパールⅡが前者の専用色、プレミアムベルベットパープル・パールが後者の専用色となる。また前者のヘッドライトはプロジェクタータイプのLED、後者はマルチリフレクターハロゲンとなっている。+STYLE FUNと+STYLE COOLは遊び心、お洒落心がふんだんに盛り込まれたことで様々なライフスタイルに対応できるグレード。カタログにはフリーマーケットに車ごと乗り入れてその場で開店したり、キャンプ、サーフィン、サイクリング、天体観測などのアウトドアレジャーを楽しんだり、バイクを搭載したりといったイメージが掲載されている。

ホンダ N-VAN詳細写真

インプレッション

まさに「使える」優秀なパッケージ

 エクステリアデザインは、「これぞ四角形!」と言わんばかりに四角い。ガラスを含めたサイド面は垂直に近い角度で立っているが、エクステリアの角という角が丸みを帯びているので、いかにも商用車といった無骨さや味気ないイメージはない。むしろ可愛らしく愛嬌のある顔つきは癒し系である。

 四角いおかげで室内は非常に広い。天井いっぱいまで使い切ることができるので、一般的な段ボールのみかん箱は71個、ビールケースは40個という積載能力を誇る。これを実現している機能の一つはダイブダウン機能付きの助手席。ヘッドレストを外して助手席ドアに設けられた専用ポケットに収納。背もたれを前方へ倒し、シートを座面ごと足元に収納ですることでフラットになる。

 また使い勝手を大幅に向上させているのは、やはりセンターピラーレスの大開口とフルフラットになる荷室。一度でも荷室から大量のモノを出したり積んだりしたことのある方であればご理解いただけると思うが、リアハッチだけだと意外や出し入れが面倒だ。複数名いても同時に出し入れできないので、あまり効率は良くない。また奥にある荷物は取り出しにくいし、大きな箱ものであれば、横のドアを開けてもなかなか出し入れが難しい。リアハッチと大開口部があればすべての悩みは解決できる。運転席/助手席ともドアが垂直近くまで開くのでなおさらである。

事故に遭わない社会を目指して

 ホンダが推進している安全運転支援システム『Honda SENSING』については、搭載するモデルを取材させていただく都度書いてきたが、ここでも少し紹介しておきたい。その開発目標は「事故に遭わない社会の達成」というもの。「ぶつからないため」の衝突軽減ブレーキ、「飛び出さないため」の誤発進抑制機能、「歩行者への配慮」としての歩行者事故低減ステアリング、「はみ出さないため」の路外逸脱抑制機能、「適切な車間距離を保つため」のアダプティブ・クルーズ・コントロール、「ふらつかないため」の車線維持支援システム、「発進をお知らせ」する先行車発進お知らせ機能、「みのがさないため」の標識認識機能という8つの機能に加え、さらなる安全のために「不意の後退を防ぐため」の後方誤発進抑制機能(MT車を除く)、「良好な視界確保のため」のオートハイビーム(G/Lを除く)も用意されている。こうした安全運転支援機能は今後、様々な車種で標準化されていくと予測されるが、冒頭に記したように、商用車であっても手を抜かないという姿勢は高く評価されて良い。週に一度しか乗らない自家用車より、毎日走っている商用車の方が、むしろ積極導入するべきと思われる機能である。

商用車を追求した結果生まれた、マルチ・パーパス・ビークル

 お借りしたのは+STYLE FUN。ノンターボなので、爽快な加速こそ望めないものの、街中で流れに乗って走ることはたやすい。大量の荷物を積んで走ることを考慮すれば、むしろ乗り心地やボディバランスの方が重視されるが、その点とても落ち着いた走りっぷりを見せてくれる。タイヤが145/80R12であるため、さすがにクイックなハンドリングではない。しかしボディ剛性といい、ステアリングに追従するリアのマナーといい、非常に運転しやすく仕上がっている。もしタイトな走りを望むなら、ホイールをインチアップするのが良いだろう。足がしなやかなので、扁平率40などの極端なタイヤをチョイスしない限り、乗員にも積載物にも優しい乗り心地を提供してくれるはずだ。

 最後になったが、ホンダが如何に多くの声に耳を傾けてきたかがわかるポイントに、アクセサリー類の充実が挙げられる。商用車オーナーの多くがDIYで棚やポールなどを設置し、使いやすいように工夫していることがわかった。そこでホンダでは、それらをオプションとして用意することで、ニーズに応えようとしている。アクセサリーカタログには「運送・宅配」「建築・設備」「水産・農産」というように業種別に分かれたフック、ポール、ラックなどが大量に掲載されている。荷室の左右壁面とテールゲート内部にはナット(M6のネジ穴)が28個(+STYLE COOLのみ26個)設定されていて、アクセサリー類は加工せずとも装着可能だ。またフルフラットにした際、シート裏に全8か所のタイダウンフックがあるため、固定が必要な荷物もしっかりと止めることができる。

 厳しい環境で使用されるミリタリーファッションをもとにアウトドアファッションが生まれるように。アウトドアファッションにデザイン性を足してカジュアルファッションが生まれるように。N-VANは徹底的に「働くクルマ」を追求したことで、本来の用途はもちろん、レジャーの相棒としての魅力も拡大させた。これを「面白い!」と捉えることができる人にこそ乗っていただきたい一台と言える。

ディーラーメッセージ

Honda Cars 北海道 月寒羊ヶ丘店
営業主任
村井 隆喜さん

 N-VANの大きな魅力はセンターピラーレスによる大開口の実現と、フルフラットシートによる圧倒的な積載量です。様々な職業、様々な積載物を想定し、オーナーさまがどのような動線で使用されるかを考慮した結果、カタチになったモデルです。アクセサリーが充実しているので、即戦力の商用車としてお使いいただけるほか、趣味をサポートするクルマとして、あるいは日常の足としても便利にお使いいただけると思います。また先進の安全装備も充実していますので、ぜひ現車をご覧ください。

主要諸元:

全長×全幅×全高:3,395×1,475×1,945mm
ホイールベース:2,520mm
トレッド:前/1,310mm 後/1,310mm
車両重量:960kg
最小回転半径:4.6m
エンジン:658cc 直列3気筒DOHC
最高出力:39kW(53ps)/6,800rpm
最大トルク:64N・m(6.5kgm)/4,800rpm
JC08モード燃費:23.8km/ℓ
ミッション:CVT
ブレーキ:前/ディスク 後/リーディングトレーリング
タイヤサイズ:145/80R12
駆動方式:FF
乗車定員:4名
車両本体価格:1,560,600円(税込)

テキスト:横山 聡史(Lucky Wagon)、Photo:川村 勲(川村写真事務所)、取材協力:Honda Cars 北海道 月寒羊ヶ丘店 ℡(011)856-3311

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