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変化するモビリティ社会へトヨタの新たな提案!「カローラ」が“新世代ベーシック”として、イメージを一新する大変革を遂げて登場!

プロフィール

トヨタの新たな指針表明!

 6月26日、トヨタは「THE CONNECTED DAY」と題した新型クラウン、カローラの発表会を全国7地区で開催したのだが、このイベント、単なる新車発表会ではなかった。東京台場メガウェブのメイン会場には、トヨタの代表取締役である豊田章男社長が登場し、“盟友”友山茂樹副社長と共にトークショーを開催。その映像は全国各地の会場に集まった、ディーラー関係者のみならずトヨタ車ユーザーにも同時配信されるという、これまでにないイベント構成であったのだ。

 そのトークで、豊田章男社長は、とうとう達成した「ル・マン24時間レース」での総合優勝の喜びと感謝の言葉からスタートし、そのレースカーにも搭載されている技術に話を進められた。曰く、「これまでのクルマは“走る”、“曲がる”、“止まる”を中心に開発されてきた。しかしここからは、その3要素に“つながる”が加わる。これによってユーザーにより細かいサービスを届け、クルマが単なる交通手段ではない関係が構築されるのだ。トヨタは自動車メーカーだけに終わらず、新しいモビリティ社会を創造する“交通形態”や“運送”、“移動手段”、“通信”など、そのすべてに関わる有力企業として、存在していく!」と表明された。

 これからのクルマは、“通信”を活用して、ユーザー・ディーラー・メーカーがより結びつきを強固なものとし、新しい関係を築いていく。そのトヨタの新しい“コネクティッドカー”という方向性を表す第一号のクルマとして選ばれたのが、誕生から長い歴史を持ち、日本人にとっては圧倒的な存在感を持つ「クラウン」と「カローラ」であったことは当然の帰結だったのだろう。

初代からトヨタの"主役"というポジション!

 初代カローラが誕生したのは昭和41年11月のこと。同じ年の4月には日産サニーが、そして5月にはスバル1000が発売されている。その2年前には東洋工業からファミリアも登場しており、まさにこの時期は日本の“大衆車”が大きく花開いた時代なのである。池田内閣が“所得倍増計画”をぶち上げ、その政策が幸運にも流れに乗り、その10年間で国内自動車生産台数が12倍以上にもなるという、自動車製造が国の基幹産業として確立された時期だったのである。

 各メーカーから次々と発売された大衆車のなかで最も成功したのが「カローラ」だった。他車より排気量を100cc大きくしたエンジンと、ユーザーの上級指向に合わせたデラックス感がその要因なのだろうが、日産サニーとの熾烈な販売合戦を勝利し、瞬く間にトヨタの“看板車種”にのし上がっていった。初年度から大衆車部門ではトップを奪い、発売3年後の昭和44年にはすべてのジャンルを超えて国内販売台数トップに浮上。その後、33年間にわたってその地位を維持し続けるという、まさにトヨタの屋台骨を背負って立つ銘柄に成長していったのである。

 その圧倒的優位に立っていたカローラだが、2000年を迎える頃には販売台数が徐々に鈍化してゆく。カローラには派生車種が数多くあり、トータルの販売台数ではワゴンタイプの「フィールダー」などで、「世界のカローラ」の面目を保っていた。今回、トヨタの「カローラ」に対する基本方針、クルマづくりのコンセプトはまったく違っていた。6月26日に発表された「カローラスポーツ」は「プリウス」や「CH-R」と同様にトヨタの新たな「もっといいクルマづくり」構想であるTNGAから生まれたFF車用プラットフォームを採用。大胆なデザインとスポーツ性を持たせ、新たな顧客層に斬りこんでゆける強烈なアピール度を持ったクルマに仕上がっていたのである。

トヨタ COROLLA SPORT詳細写真

インプレッション

3ナンバーボディ採用を決断!

 現車を見ての第一印象は「幅広い!」という驚きであった。小型乗用車、つまり大衆車の“証明”である5ナンバーを捨て去り、3ナンバーカーとなっていたのだ。50年も前のことだが初代カローラは車幅1、485mmと今の軽自動車とほぼ同じサイズだったのだから、その拡大には驚かされた。ただこれには大きな理由があったようだ。実はカローラ、同じ名称を与えられてはいるが、日本国内(アクシオ・フィールダー)とヨーロッパ仕様(国内ではオーリス)、さらにアメリカ仕様と違うプラットフォームを使い、実質的には3車種あったのだ。それを統一し、グレードを上げようというのが今回のスポーツグレード追加投入の要点だったのだろう。

 フロントデザインは大きく下方に向けて口を広げたグリルと、左右に引き上げたアイラインという最近のトヨタのトレンドを踏襲。リアは中心に向けて集約してゆくような、C-HRを思わせる造形美。これまでの「カローラ」からは考えられないほど大胆なデザインとなった。サイドビューだが、余計なプレスラインなどは使わないシンプルさは好印象。ただ、FFベースであるから、フロントオーバーハングが長く、リアとのバランスを考えると、この先、おそらく発売されるであろう、トランクルームを持ったセダンの登場に期待したい。

 コクピットに乗り込むと、まずそのシートの質感に驚かされる。メーカーオプションという赤い本皮と黒いウルトラスエードで作られたシートはホールド性充分で、レースカーのバケットシートに近い感覚を与えてくれる。そのシートの座面を低く下げ、上下はもちろん前後にも移動するチルトステアリングを調整すれば、スポーツドライビングに最適なポジションが得られるのだ。皮巻きステアリングホイールも、下端を水平にしたタイプではなく円形を保ち、小径でグローブにしっかりフィットする。シフトレバーも存在感を主張し、単なるスイッチに終わってはいない。

 リアシートはスポーツユース故に、当然大柄な大人が3名乗車するにはあまり余裕を持たせていない。とはいえ、、子供連れのファミリーユースであればさほどの問題とはならない。

 フロントシートに身を沈め、ウインドウに目をやれば否応なくダッシュボードに屹立したセンターディスプレイが視界に入る。このディスプレイ、広く前方視界を確保しているのは、トヨタが推進するクルマの第4の要素である「つながる」のためには必須であり、装着ポジションもすべてのパッセンジャーが見られるダッシュボード上でなければならなかったのだろう。

 その「T-Connect」の利便性を高めるため、カローラスポーツにはDCMという専用通信機が装備された。今回の大きなポイントはカローラのような大衆車クラスにそれが標準装備されたこと。DCMによりクルマとトヨタスマートセンターが通信でつながっている。

 そこからクルマの故障の通知や対応アドバイス、専任オペレーターと会話できる機能、さらにカーナビやスマートフォンと連動させればクルマの状態や目的地の情報、天気、距離など必要な情報提供の幅が拡大される。

 確かにこのような機能を不要とするドライバーもいるがしかし、この先の自動運転技術を向上させるにはどうしても通らなければならない道程だったし、それを「カローラ」という広いユーザー層を持つ車種に全車標準装備したトヨタの決断こそが評価されるべきなのだろう。

必要にして充分なスポーツ性とパワー!!

 カローラスポーツにはハイブリッドとターボの2車種が設定されている。今回、試乗用に用意していただいたのは1・2リッターターボの4WDだった。このエンジンはオーリスに搭載されているもので、ボディサイズから見ても、カローラスポーツはオーリスのフルモデルチェンジ版とも言えよう。さらに4WDはC-HRなどと同様、ハイブリッド車には設定がなく、北海道での4WD人気を考えると、ハイブリッド4WDの登場が待たれる。

 コクピットに座り、ドライブモードを選択する。それは「ECO」、「NORMAL」、「SPORT」の3段階あり、それによってエンジンやステアリング感覚が穏やかになったり、鋭くなったりするのだが、ここは当然「SPORT」に入れる。そうするとその瞬間にスピードメーターの外枠の色が青から赤に変わるのだ。この「ヤル気」を起こさせる“演出”も心地よい。

 1500回転からフラットに最大トルクを発生させるエンジンは、一般公道上での走行に何らの不足はない。ワインディングロードでの加減速にもしっかりエンジン回転は追従してくれ、フルブレーキングからの加速も不満はない。コーナリングでも余程ラフなアクセル操作をしない限り、アンダーステアが出ることもなく素直なラインをトレースしてゆく。

 10速のシーケンシャルシフトは楽しめた。実際のミッションはCVTであり変速ギヤなど実際には存在せず、あくまでも擬似的体験なのだが、面白さは充分。「スポーツ」と銘打った意味がここにもあるのだ。

 ちなみに、MT車が8月2日から発売された。カローラスポーツは全ガソリン車のうち、構成比20%でMT車が売れているという。

 いずれにしてもこれまでのイメージを完全に一新して登場した「カローラスポーツ」、そのターゲットとしている20~30歳代の心を射止めることができるのか、ユーザーの反応を楽しみに待ちたいと思う。

ディーラーメッセージ

トヨタカローラ札幌本店
販売スタッフ
及川 司さん

 カローラは長年乗り続けてくださるお客様が多数いらっしゃいますが、そのお客様からも今回のカローラスポーツは「かっこいいね!」という感想をお聞きします。特にターボ車はスポーティな走りも出来ると好評です。デザインも一新されて、私はリアのデザインは最高にステキだと思います。さらにDCM(専用通信機)が搭載されたことで、より充実したサービスも提供できます。自信を持ってお勧めできる今回のカローラ、試乗車も常時用意しておりますので、実際に乗ってその魅力を感じてください。ご来店、お待ちしております。

主要諸元:

全長×全幅×全高/4,375×1,790×1,490mm
ホイールベース/2,640mm
トレッド/前:1,530mm 後:1,535mm
車両重量/1,370kg
最小回転半径/5.3m
エンジン/1,196cc 直列4気筒DOHC直噴ターボ
最高出力/116ps:5,200rpm
最大トルク/18.9kgm:1,500rpm
JC08モード燃費/17.2km/ℓ
ミッション/Super CVT-i
ブレーキ/前/ベンチレーテッド・ディスク 後/ディスク
タイヤサイズ/225/40R18
駆動方式/4WD
乗車定員/5名
車両本体価格(札幌地区)/2,640,600円(税込)

テキスト:天野 克彦(BIBIMBA天野)、Photo:川村 勲(川村写真事務所)、取材協力:トヨタカローラ札幌本店 ℡(011)820-1212

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