presented by8+9盛夏号New Car Impression

歴史と伝統を自ら塗りかえる 未来へつながるクラウン、登場

プロフィール

歴史と伝統を超越し、未来へつながる存在

 クラウンがフルモデルチェンジを受け、15代目となった。基本コンセプト、プラットフォーム、グレード体系、走行性能と安全性能など、あらゆる面で大幅に進化しており、トヨタの並々ならぬ気迫が伝わってくる。

 クラウンは55年に販売が開始された歴史と伝統のある高級車。今でこそレクサスブランドが存在するものの、「いつかはクラウン」(83年/7代目)、「かつてゴールだったクルマが、いまスタートになる」(03年/12代目)といったキャッチフレーズが語る通り、常に時代をリードする日本の高級車であり続けてきた。そして今回の新型は「未来とつながるか。CROWN BEYOND」がキャッチフレーズ。BEYONDは「~の向こう」「超越」という意味を持つので、これまでのクラウンを超越した存在、そして自動車の未来を切り開く存在というニュアンスと言える。そして「つながる」ことも重要なキーワードになっている。新型に搭載された新機能や装備は数多く、その多くが新時代へ向けたもの。カタログも100ページ近い厚みがあり、まさに入魂の一台と言えそうだ。

まるでニューモデルのような変革

 まず大きな変革はバリエーションに見られる。5代目以降、最高級グレードとして設定されてきた「ロイヤルサルーン」、7代目で特別仕様車として登場し、11代目でスポーティグレードとして設定された「アスリート」、9代目以降、上級グレードとして設定された「マジェスタ」という3つのグレードがなくなった。3・5LのV6ハイブリッド、2・5Lの直4ハイブリッド、2・0Lターボという3種のパワーユニットがあり、RS、Gと言ったグレードと駆動方式(FRと4WD)によって、全21のラインアップを形成する。

 訴求テーマは「ニュルで鍛えた、新次元の走りへ」「一台で守る安全から、街とともに守る安全へ」「相棒のように話せるクルマへ」「世界を良くするモビリティへ」という4つが掲げられている。1つ目のニュルとはもちろん、世界で最も過酷と称されるサーキット、ニュルブルクリンク。ここで走りこんで鍛え上げたことからも分かる通り、新しいクラウンは走りが第一の売りである。走行性能については後述するが、高級車=ラグジュアリーという図式だけではクラウンを説明しきれない。スポーティでいて安全、快適、そしてエコ。そもそものコンセプトが従来モデルと全く異なる。2つ目の安全性においては、トヨタの誇る第2世代の予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」が全車に標準装備されている。高速道路でのレーントレーシングアシスト、レーダークルーズコントロール、ミリ波レーダーと単眼カメラにより、自動車だけではなく歩行者や自転車をも検知するプリクラッシュセーフティほか、最新テクノロジーがフル搭載されている。ロードサインアシストとレーダークルーズコントロールの作動状況はドライバー正面のマルチインフォメーションディスプレイに表示される。

未来を見据えた構想の第一歩を担う

 「街とともに守る安全」と3つ目の「相棒のように話せるクルマへ」は、コネクティッドカー(=つながる)というキーワードに集約され、フルモデルチェンジにあたっての、第2のポイントである。まずはオペレーターサービス。専用の契約は必要ながら、飲食店や宿泊場所の検索や予約、天気予報やニュースの案内などに24時間365日対応してくれる。また音声認識を備えたナビ、スマートフォンのLINEを介してクラウンと対話できる機能、走行中に警告灯が点灯した場合などに対処法を教えてくれるeケアなど、クラウンはドライバー、街、社会とつながることで、様々な角度から安全性と快適性をサポートしてくれる。

 4つ目の「世界を良くするモビリティへ」も「つながる」に関わることだが、例えば通信によって車速や燃費データなどが蓄積されれば、渋滞の解消や事故の低減などに役立つ情報になる。またびっくりしたのは走行データに基づいて自動車保険の査定が出来るという仕組みで、より実情に即した的確な保険契約につながる。またクラウンのみならず、個々のクルマが様々なカタチでつながることは、いずれやってくる自動運転や輪禍ゼロの実現に向けて、極めて重要となる。トヨタは未来を見据えた上で、壮大な構想を新しいクラウンに託したのである。

トヨタ CROWN詳細写真

インプレッション

走りが楽しい高級車

 試乗したのは2・5LハイブリッドのRS。ラインアップ中、4WDの設定があるのは2・5Lだけなので、北海道では売れ筋のグレードである。走り出してすぐに感じたのは「軽快」ということ。かなり驚かされたが、加減速もハンドリングも軽快なのだ。重量1・8t超ながら軽快に走るのは、エンジンとモーターの特性はもちろんのこと、TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)と呼ばれるクルマづくりの新しい方向性に基づいた、新開発のFRプラットフォームの恩恵である。そして前後の重量比は50:50に近いという。ステアリングを切った分だけ曲がり、アクセルを踏んだ分だけ走る。この操作感は非常にダイレクトで、頭では理解していても、どこかに旧態然としたラグジュアリー一辺倒な高級車のイメージを捨てきれずにいたことを反省するほどだった。

 ワインディングに足を踏み入れてみると、軽快さは頼もしさに変化した。ステアリング特性はニュートラルから弱アンダー付近。下り坂でも的確な減速とブレーキ操作を行えば、鼻先はスッとインを向き、オーバースピードの場合でもリアがわずかに出た直後にラインをトレースするという、まさに運転を楽しめる味付けだ。しかも全く破綻する気配がない。そしてボディからは不快な振動やねじれ感が一切なく、プラットフォームの高い完成度を体感することとなった。

トヨタの理想をカタチにしたクラウン

 インテリアの質感も良い。先進的なメーターパネルは、様々な情報を素早く把握できるよう配慮されている。ハイブリッドモデルにはタコメーターがないかわりに、チャージ/エコ/パワーとゾーン分けされたハイブリッドシステムインジケーターが備わる。この動きがエンジンに連動しているので、タコメーターの必要性を感じなかった。スポーティで十分な運動性能を持っていながら、低燃費にも配慮しているのだ。

 現在、エコ性能と安全性能は、車選びの重要なファクターとなった。いずれもこれまではオーナーにとって重要だったが、トヨタが目指すのはクルマ社会全体のエコとセーフティ。その理想を、象徴的な車種であるクラウンで具現化したという点が最大のトピックだと思う。クラウンで得られるデータやオーナーの声は、やがてミドルクラス、スモールクラスへと反映され、国内外に広がっていく。クラウンはフルモデルチェンジという枠組みさえも超え、自動車の未来像を語る上で極めて重要な第一歩として、世に送り出された革新的モデルであると言える。

ディーラーメッセージ

札幌トヨタ 琴似支店
販売主任
飯沼 雄司さん

 現車が到着する前から、大きな反響とともに多数のご予約をいただいた新型クラウン。世界トップクラスの走行性能・エコ性能・安全性能を体験していただくために、ぜひステアリングを握ってみていただきたいと思います。ご試乗の際は、お住いの環境に近いルートを設定することで、取り回しやサイズ感を把握していただけるよう配慮しておりますので、お気軽にお申し出ください。これまでクラウンを乗り継いでこられた方はもちろん、初めてご検討されるという方もご来店を心よりお待ちしております。

主要諸元:

全長×全幅×全高/4,910×1,800×1,465mm
ホイールベース/2,920mm
トレッド/前1,550mm 後1,550mm
車両重量/1,860kg
最小回転半径/5.7m
エンジン/2,487cc 直列4気筒
最高出力/135kW(184ps)/6,000rpm
最大トルク/221N・m(22.5kgm)/3,800~5,400rpm
モーター/1KM
最高出力/105kW(143ps)
最大トルク/300N・m(30.6kgm)
JC08モード燃費/21.0km/ℓ
ミッション/電気式無段変速機
ブレーキ/前ベンチレーテッド・ディスク 後ベンチレーテッド・ディスク
タイヤサイズ/225/45R18
駆動方式/4WD
乗車定員/5名
車両本体価格/5,638,680円(税込)

テキスト:横山 聡史(Lucky Wagon)、Photo:川村 勲(川村写真事務所)、取材協力:札幌トヨタ 琴似支店 ℡(011)621-1111

[Carpia CELHOME]詳しくはこちらをクリック!

最近チェックしたクルマ

最近検索した条件
     

このページを印刷する

キーワード検索

検索