presented by4+5陽春号New Car Impression

ドライブの愉しさを思い起こさせるプジョー渾身のフラッグシップ

プロフィール

スポーティな新フラッグシップ

 プジョーのフラッグシップモデル508が第二世代となって新登場した。エクステリア/インテリアともに、プジョーの新時代デザインを感じさせる非常に魅力的なものとなった。

 先代プジョー508は2011年にデビュー。同年で製造を終えた407と、2005年に国内販売終了となったかつてのフラッグシップモデル607を統合するカタチで誕生したモデルである。旧508までのプジョー車は比較的大きいつり目ヘッドライトが特徴だったが、現行ラインアップではコンパクトの208から最上級SUVの5008に至るまで、いずれも精悍な異形ヘッドランプを持つ。今回登場した508は薄目で、精悍さにスポーツマインドが加わった顔つきとなっている。

 何より大きく変わったのは、セダンがファストバックとなったことだ。一見すると4ドアセダンだが、独立したトランクではなく、リアウインドウごとハッチバックとして開く。この構造によりデザインの自由度は大きく広がり、フロントは精悍、サイドビューは流麗、リアはブラックアウトされたコンビネーションランプによって高級感とオリジナリティを── というように、他に類を見ないエクステリアデザインが生み出されている。特に強調されているのはスポーティさ。まさに大人のスポーツマインドを刺激する一台と言うことができる。

まさにヨーロッパの主流エンジン2種を搭載

 ラインアップは3種。ベーシックなAllure(アリュール)、中間グレードのGT Lineの2種は1,600ccの直列4気筒ターボ。そして最上級のGT BlueHDiは2,000ccのターボディーゼルである。ご存知の通りヨーロッパではダウンサイジングターボとクリーンディーゼルが主流で、このエンジン構成はそれを象徴している。車格を考慮すると3,000ccクラスを積んでいてもおかしくない。現に607には最大で3,000ccのV6も搭載されていた。しかし現在はエコと安全性の時代。ターボの特性を逆手にとって、過給されない回転域ではエコドライブを、過給されてからは十分な動力性能をというダインサイジングターボが多い。そしてクリーンディーゼル。一定の速度で長距離を移動する機会が多いというヨーロッパの交通事情を背景に、車種によっては新車販売の50%をクリーンディーゼルが占めることもあるほど普及している。ただしヨーロッパメーカーがEV開発を怠っているわけではなく、そう遠くない未来に少しずつ変化していくと予想される。ガソリンに比べて割安で低域から太いトルクを発生するディーゼルエンジンをいま手に入れておくという選択は大いにありだと思う。

 組み合わされるミッションは8速AT。さすがだなと思うのはギヤ比で、1,600ccと2,000ccでは微妙に異なる。最終減速比も同様で、2,000ccの方がレンジが広くとられている。5速であればトルクの太いディーゼルではギヤ比を高くするところだが、8速となると自由度が高い。もちろんディーゼルとガソリンでは最大出力/トルクを発生する回転域が異なるので、各々の特性に合わせた最適なギヤ比としている。その結果、ガソリン車では14・7km、ディーゼル車で18・3kmという優秀なリッターあたり燃費を実現している。ガソリンは無鉛プレミアム対応なので、ディーゼルの方がランニングコストは安くなるだろう。

オリジナリティ溢れるインテリア

 インテリアで注目されるのはi-Cockpitと呼ばれる、ダッシュパネルからハイセンターコンソールに至る計器類と各種コントロールパネル。その目指すものは情報の集約と使いやすさ、そしてドライバーが目線を大きくそらすことなくそれらを把握できることで安全運転につなげるということである。視認性向上のためにステアリングを小径とし、さらに上下をフラットにしている点も興味深い。

 i-Cockpitを構成するのは12.3インチフルデジタルのインストルメントパネルと、センターに位置する8インチタッチスクリーン、その下に並ぶトグルスイッチ、独自の形状のシフトレバーである。そしてそれらを結びつけているのがクローム、レザー、カーボン調パネルといった素材。適度な囲まれ感があって、まさにコックピットというに相応しいデザインである。プジョーではこのインストルメントパネルをヘッドアップと呼んでおり、フロントウインドウに投影されるシステムとは異なる。ステアリングの隙間から計器類が見えるのではなく、完全に目視できるよう、ステアリングの上部に配置されるディスプレイという認識である。こうしたデザインに積極的に挑戦するのがプジョーのすごいところ。しかもフルデジタルなのでドライバーがカスタマイズすることもできる。必要な情報を見やすく表示し、目線の移動も最小限で済む。理路整然とした新しいデザインには、なるほどと頷くばかりである。

 各種安全装備も抜かりなく採用されている。マルチファンクションカメラ、2台のビデオカメラ、赤外線カメラ、レーダー、12か所の超音波ソナーを備え、全方位での安全性を確保。被害軽減ブレーキ、アダプティブブラインドスポットモニターシステム、レーンキープアシストなど、国産車でもお馴染みの機能が詰め込まれている。安全性能はグローバルスタンダードであると同時に、自動運転支援機能の第一段階なのである。

プジョー 508詳細写真

インプレッション

毎日を輝かせるスポーティファストバック

 ステアリングはかなり小径。これを握るだけで、思わずニヤリとしてしまうようなスポーツ感覚だ。そして走り出してみると、非常に太いトルクに驚かされる。もとよりディーゼルのメリットに低い回転域からトルクを発生する点が挙げられるが、2,000回転を超えたあたりからターボが加わって、とても2Lとは思えない加速感を味わえる。エンジン音はよく抑えられており、車内は極めて静か。車外ではやや大きめにエンジン音が聞こえるが、ディーゼル然としたカラカラではなく、走りたいと主張するような音である。

 足回りはやはり良い。一般道の凹凸やマンホールを踏んでも、しなやかに受け流してくれる。ドライブモードがエコ・コンフォート・標準・スポーツ・カスタマイズの5種用意されており、標準とコンフォートでの走行は快適そのものだ。表情を変えるのはスポーツモード。アクセルへの応答性も、ステアリングへの追従性もキビキビ感が増し、ワインディングでは水を得た魚のようにスポーティな挙動になる。パドルシフトを駆使しながら走れば、スポーツ走行も難なくこなす。しかもそれが非常に面白い。ただ安定しているのではなく、ドライバーを刺激するような挙動なのだ。フラッグシップ車にこの味付け。予想をはるかに超えた「プジョーらしさ」であり、乗る者をその気にさせてくれる刺激に満ちたクルマであると言える。

 Dセグメントには魅力的な競合がひしめいている。今や国産車もそこに加わり、SUV全盛時代においても、クルマの基本はセダンだと言わんばかりの充実ぶり。そんな中で508は一際目立つ。華があるのだ。ラグジュアリーすぎないし、スパルタンすぎることもない。毎日乗り込むたびに「あ、良いな」と思わせてくれる適度な立ち位置。508を選ぶ人は、きっとスポーツマインドを忘れていない素敵な大人に違いない。

ディーラーメッセージ

プジョー札幌南
山下 耕一さん

 ファッショナブルな車が欲しい・乗り心地の良い車が欲しい・走りが楽しい車が欲しい。プジョーをお選びいただく理由はお客様一人ひとりで異なりますが、プジョーのどのモデルにも、それらのニーズを満たす魅力があると思います。新しい508はスポーティで美しいファストバック。フラッグシップでこうしたクルマ作りを行うのも、プジョーらしいと言えます。乗る者を高揚させ、ワクワク感をあたえてくれる508は、多くの車好きを納得させるだけの魅力に溢れています。

主要諸元(GT BlueHDi)

全長×全幅×全高:4,750×1,860×1,420mm
ホイールベース:2,800mm
トレッド:前/1,595mm 後/1,590mm
車両重量:1,630kg
最小回転半径:5.5m
エンジン:1997cc 直列4気筒DOHCターボディーゼル
最高出力:177ps/3,750rpm
最大トルク:40.8kgf・m/1,650rpm
JC08モード燃費:18.3km/l
ミッション:8AT
ブレーキ:前/ベンチレーテッドディスク 後/ディスク
タイヤサイズ:235/45ZR18
駆動方式:FF
乗車定員:5名
車両本体価格:4,920,000円(税込)

テキスト:横山 聡史(Lucky Wagon)、Photo:有岡 志信(SAフォトワークス)
取材協力:プジョー札幌南 ℡011-820-2400

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