presented by2018.12+2019.1冬将軍号New Car Impression

シエンタに5人乗りがラインアップ 新しい可能性を拓くクルマ

プロフィール

トヨタ最小ミニバンとして重要な存在

 5ナンバーのコンパクトミニバンとして人気のシエンタがマイナーチェンジ。これに伴う大きなトピックは、これまで3列シート7人乗り(4WDは6人乗り)のみだったラインアップに、FUNBASEというサブネームを与えられた2列シート5人乗りが追加されたことである。

 シエンタは03年に初代モデルがデビュー。コンパクトながら7人乗車が可能な上、両側スライドシートを備えた非常に使い勝手の良い設計で、ファミリーカーとしてはもちろん、それ以外の様々な用途に活躍した。他車であまり見ることのなくなっていた丸型ヘッドライトを採用したキュートな外観も好評で、11年のマイナーチェンジを挟み15年に現行型に移行するまで、約12年という長期間にわたって販売されたのも頷ける。

 現行型の2世代目は「ユニバーサルでクールなトヨタ最小ミニバン」をテーマに掲げて開発された。大きなインパクトを持っていたのはそのエクステリアデザインで、従来の「ミニバン=四角いハコ型」という概念から脱し、「トレッキングシューズ」をイメージして機能性と動感を表現したものだった。テレビCMにコロンビアの人気サッカー選手ハメス・ロドリゲスを起用したことも目新しく、鮮明に記憶されている方も多いことだろう。

 今回のマイナーチェンジで最も大きなトピックである、2列シート5人乗りのFUNBASEに試乗しながら、細部をご紹介していきたい。

圧倒的な室内空間が最大の魅力

 3列シート7人乗りと2列シート5人乗りの大きな違い。それがシートの数と乗車定員であることは言わずもがなだが、3列目シートがなくなるということは、ラゲッジスペースが拡大するということとイコールである。3列シート車の場合、大きな荷物や長尺物を収納しようとすると3列目/2列目シートを折りたたむ必要がある。ダイブイン格納機能(3列目を2列目の下に潜り込ませることができる)によって、かなりの有効スペースを確保しているが、カタログ値によると、リアハッチからの有効荷室長は1,430mm。一方の2列シート車では、2列目シートがフラットに折りたためるので、有効荷室長が2,065mmとなる。

 もちろん毎日これほど広大なラゲッジスペースを必要としない方も多いだろう。あくまでもいざという時のためのアドバンテージであり、この考え方は3列シートにおいても同じである。つまり年に数えるほどしかない機会であっても、圧倒的な室内空間を生かせる、あるいは最大7名乗車できるという、いずれのアドバンテージを優先するかという選択になる。

カスタマイズ自在な万能車

 FUNBASEはキャンプや釣り、アウトドアスポーツ、楽器など、趣味に不可欠なトランスポーターとして最適。さらに日常的なショッピングや、配送などのビジネスパートナーとしても大いに有効だ。

 そして荷室を自在にカスタマイズすることで、使い勝手をさらに向上させてくれるのが、多彩なオプションパーツ類。荷室左右には予め各9個のユーティリティホールが設けられており、ユーティリティフックを用いれば物を吊り下げたり、ネットを張ることができる。またシステムバーを使えば、積み込んだ荷物を固定したり、アッパーボード(小物入れ)をセットすることができる。

 キャンプ用のオプションもあり、リアハッチを上げた状態でタープを張れるキットや、ユーティリティホールに設置するテーブルなども用意されている。釣り好きな方にはフィッシングロッドを荷室天井に5本収納できるホルダー、自転車好き向けには、荷室左面に1台搭載&固定できるサイクルホルダーまで揃っている。まさに「自分のカーライフに合わせたカスタマイズ」が可能なのだ。徹底的に趣味車に仕上げるもよし、ある程度の汎用性を考慮して普段使いと使い分けるもよし。3列目シートをなくしたことで、かなり優秀な万能車となったのがFUNBASEなのである。

トヨタ SIENTA詳細写真

インプレッション

バランスのとれたトランスポーター

 エンジンはガソリンとハイブリッドの2種。すべてFFで、GとXの2グレード構成となっている。ガソリン車は109ps/13.9kgm。ハイブリッドも同じ排気量ながら、エンジン単体での出力/トルクは抑えられ、モーターへの依存度を高くしている。

 試乗したのはハイブリッドモデル。まずはエネルギーインジケーターを表示させながら走ってみたが、かなりの頻度でモーター走行となり、回生ブレーキも効率よく働いているように思える。その恩恵で、ハイブリッドのJC08モード燃費はリッターあたり28.8km。ガソリン車も同20.2kmと、かなり高水準のエコカーである。

 驚いたのはハンドリングを含めた全体の走行フィール。基本的には柔らかめの乗り心地なのだが、コーナリングではしなやかさが顔を出してくる。もちろんスポーツカーのようにタイトではないものの、ソフト一辺倒でもなく、適度に踏ん張りも効くし、大げさなロールもない。この味付けはトランスポーターとしては新鮮だ。というのも、他メーカーのミニバンでは、重量物が増えることを想定して、わずかに固めの足回りに仕上げていることが多いからである。逆に柔らかい場合は、人や荷物の重量が増えた分サスペンションが縮み、そこから先の余力が乗り心地や走行フィールの評価になる。残念ながら試乗は一人乗車で行っているので、フル乗車/フル搭載での印象まではわからないが、一つ二つコーナーを抜けたり、スラローム走行を行ってみた上での印象では、ステアリング操作に対するボディのレスポンスが非常に素直で、乗り心地とコーナリング性能のバランスが非常に良いと感じられた。

 従来の7人乗りも含め、今回のマイナーチェンジでは安全装備も進化している。一つ一つの装備と機能をすべて説明するには字数が足りない上、各装備はグレードによって標準だったりメーカーオプションだったりするため、詳細はWEBサイトなりカタログなりでご確認いただきたいが、トヨタの誇る安全運転支援機能は、その総称を「トヨタ・セーフティ・センス」という。パーキング・予防安全・プリクラッシュセーフティと、シチュエーションごとに各機能が揃っており、「事故を起こさないクルマ」「万一事故が起きても、乗員と歩行者へのダメージを軽減するクルマ」を目指して日々開発が進められている。

 これまで、7人乗りであることが理由でシエンタが候補に入らなかった方も多いと思う。しかし5ナンバーサイズで広大な室内空間を有するエコカーは、実はあまり多くない。セダンやミニバンがサイズアップ傾向にある中で、シエンタの存在自体、非常に貴重なもの。まして、2列シートのFUNBASEが追加されたことにより、選ばない理由はなくなった。ショールームでカタログを手にする際には、忘れずにアクセサリーカタログにも目を通していただきたい。新しいカーライフの可能性のために。

ディーラーメッセージ

札幌トヨタ自動車 北光支店
新車課販売係長
齋藤 淳寛さん

 とり回しが良いボディサイズながら車内空間が広く、しかも低燃費が人気のシエンタ。2列シート5人乗りモデルが追加されたことで、カーライフの可能性が広がり、様々な趣味やニーズを求めるお客様にも魅力的な選択肢となりました。マイナーチェンジも施され、最新の安全装備「トヨタ・セーフティ・センス」もより充実しています。イメージカラーであるエアーイエローを始め、2トーンも選べる外装色ラインアップは健在。広大な車内スペースから生まれる多彩なカーライフを、ぜひお楽しみください。

主要諸元(FUNBASE X ハイブリッド車)

全長×全幅×全高:4,260×1,695×1,675mm
ホイールベース:2,750mm
トレッド:前/1,480mm 後/1,480mm
車両重量:1,380kg
最小回転半径:5.2m
エンジン:1,496cc 直列4気筒DOHC
最高出力:74ps/4,800rpm
最大トルク:11.3kgf・m/3,600〜4,400rpm
最高出力:61ps
最大トルク:17.2kgf・m
JC08モード燃費:28.8km/L
ミッション:CVT
ブレーキ:前/ベンチレーテッドディスク 後/ディスク
タイヤサイズ:185/60R15
駆動方式:FF
乗車定員:5名
車両本体価格:2,209,680円(税込)

テキスト:横山 聡史(Lucky Wagon)、Photo:青柳 健司(フォトライター)
取材協力:札幌トヨタ自動車 北光支店 ℡(011)711-7191

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