presented by2019.12+2020.1冬将軍号New Car Impression

すべてのイメージを一新する大英断! 日本を代表するベーシックカー「カローラ」が、新開発手法を導入し登場!

プロフィール

誰もが知ってるトヨタの看板ブランド!

日本に居住し、そこで運転免許を取得し、日常的にクルマを運転している日本国民の中に「カローラ」を知らないというドライバーはほとんどいないだろう。それくらい「カローラ」は日本人の生活に溶け込んできたし、クルマ社会に欠くべからざる存在となっているのだ。その初代が発表されたのは1966年11月。この時期、他のメーカーからも次々と意欲的なファミリーカーが発表され、日本のモータリゼーションが一気に花開いた時代であり、そのなかで最も成功したのがカローラだった。

 それは、トヨタの販売戦略が的を得ていたのは当然として、その後のトヨタ車の代名詞ともなる「80点主義+α」、つまり常にユーザー指向を把握し、それに応えるべく合格点エリアの回答を引き出したうえで、さらにプラスαの魅力を盛り込むという手法を取り入れたことが大きかった。

 当初はエントリーカーのパブリカと、1500tのミドルクラスであるコロナとの間を埋めるクルマとして企画されたカローラだったが、その両者を超える存在となってゆく。

 発売初年度から、大衆車ではライバルの日産サニーを蹴散らしてトップ、その3年後にはすべてのジャンルを超えて国内販売台数の首位に浮上する。さらにそこから33年間にわたってその地位を保持し続けるという快挙、まさにトヨタの屋台骨を支える看板ブランドだといえるだろう。

海外人気も圧倒的!

 初代からトヨタのトップブランドとなったカローラ、2代目となったTE20系が1974年には車種別の世界生産台数1位を記録、この時点でカローラは世界有数のファミリーカーとなる。さらに1990年には年間生産台数が30万台を超え、それは2010年に同じトヨタのプリウスに破られるまで国産車の最多記録を誇り、その後も11回にわたり年間生産20万台をクリアするという成果を残している。

 2015年には、1966年の発売以来、国内販売台数累計1、000万台を達成しているが、実は海外での販売台数はそれ以上。カローラは世界の16か所の拠点でその国に合わせた仕様を生産し、世界中の154か国で販売されている。2013年には世界生産台数累計4、000万台を超え、これはトヨタが創業以来生産したクルマの4台に1台はカローラであり、1966年の生産開始以来、現在でも世界中で10秒ちょっとの間に1台のカローラが生まれているわけだ。

 現在でもその好成績は続き、2018年に世界で最も売れたクルマはフォードのピックアップトラックであるFシリーズ、続いての2位がカローラであり、乗用車での世界1位の記録を更新中なのだ。その総販売台数は93万台にも及び、日本国内では軽自動車やコンパクトカー、クロスオーバーカーに押されているが、世界的にはカローラこそがトヨタ最高のブランドといえるだろう。

 それを支えてきたのは実用性を加えた高級感とスポーツイメージと地域に合わせた仕様。カローラには初代からスポーツイメージを持ったグレードが存在した。初代には2ドアクーペのスプリンターがあったし、2代目からはDOHCエンジンを搭載したTE27レビンが生まれ、それはボーイズレーサーとして今でも絶賛される5代目のAE86を頂点として、その後も8代目のAE111までレビンは存在した。

 この間、数々のモータースポーツイベントに参戦し、カローラは単なるファミリーカーではなく、レーシングマシンとしての実績も積み重ねてきた。そして生産車のほとんどがATミッションという状況の中、カローラは現在でもラインナップの中に乗る楽しさを追求したマニュアルシフト車を存在させている。それが国内外での評判をさらに向上させる大きな要素ともなっているのである。

TNGAに沿った世界基準の構築へ!

 1997年には世界累計販売台数でフォルクスワーゲン・ビートルを抜き去り、ギネス登録もされたカローラ、トヨタ車のなかでも圧倒的な販売台数であり、カローラこそがトヨタの世界戦略の第一線にいるのだ。そのためにカローラはそれぞれ世界各地の地域に合わせて仕様変更され販売されている。もちろんそれこそがカローラの最大のセールスポイントであり、世界のベストセラーカーへと押し上げられた要因なのは明らか。

 ただ、そのために地域別仕様変更の枠組みが際限なく拡大したのも事実。最大販売地区であるアメリカ、そしてヨーロッパ、驚異的なほど販売台数が増加している中国、さらにベースである日本と、クルマの基本構造であるプラットフォームが3種類もあるほどに拡大してしまった。プラットフォームが違えば、それはまったく別物のクルマであり、それを同じ「カローラ」という名称で一括りにしているのが現状だったのである。

 この状況はトヨタが推し進めている「TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャ)」という新しいクルマ作り理論に反することはいうまでもない。「TNGA」は単に開発や制作にかかわる費用を削減するだけではなく、必要以上に多種多様化した車種を見直し、基本性能や商品力の飛躍的な向上を目指しているのだから。

 トヨタはカローラを企画開発、生産している世界各地の担当者を連携させ、「ワンチーム」とすることで新しいカローラに対する意見をすり合わせ、それを設計に反映させていったのである。基本プラットフォームを統一し、ボディデザインも共通のアイデンティティを持たせ、その上でそれぞれの地域に合わせた的確な変更点を盛り込んでゆくことを目指し、コストの削減にも成功するのだ。

 その第一弾として、昨年の6月に発表されたのがハッチバックタイプの「カローラ・スポーツ」だった。プラットフォームは、プリウスにも使われている、TNGA理論から開発された新しいFF車用プラットフォームである「GA─C」とした。それをベースにセダンやワゴンの開発に着手し、それが今回発表されたセダンタイプの「カローラ」、ワゴンタイプの「カローラ・ツーリング」に結実するのである。

トヨタ COROLLA詳細写真

インプレッション

日本専用のボディサイズを選択!

 予備知識なしに昔からのカローラユーザーが現車を目にしたとき、相当に驚くはずだ。なにしろ今回のカローラ、先代のアクシオとはまったく違ったイメージを持っており、50年を超えるカローラの歴史の中でこれほど大きな変化は初めてだと思われるほどなのだから。それほど今回のモデルチェンジ、トヨタが全力を挙げて意欲的に取り組んだことの証明なのだろう。

 最近のトヨタ車のアイデンティティである大きく口を開けた台形状のフロントグリルから、低く抑えて空気抵抗が少なそうなボンネット、そこからスムーズなルーフライン、リアエンドに落ち込むボディ。その若々しいダイナミックさは特筆ものだろう。ただ、もう少しリアエンドへのラインが長くスムーズであればセダンらしさはさらに強調されるはずなのだが、このデザインこそ今回のモデルチェンジの大きなポイントである。3ナンバーボディとなったカローラだが、狭い道路もある国内事情や、これまでのカローラが持ち続けてきた取り回しの良さを生かすには、できる限り5ナンバーサイズに近づけたいという意向が海外仕様との差となっているのだ。それが日本国内では最も知られたクルマである“カローラ”のこだわりなのだろうし、多くのユーザーが慣れ親しんできたこれまでのカローラの良さを守り続けるかたちなのであろう。

 コクピットに乗り込むと、白いシートが出迎えてくれる。これはオプション設定なのだが、シート前端とシートバックの肩から上が白なのだ。若々しくスポーティ感覚の室内は、ちょっと地味だったアクシオとは全く違った印象で、ユーザー層の幅を広げるには有効なはず。室内幅もアクシオと比較して80oも拡大したが、車体幅の拡大はドア断面やウインドウ角を工夫することで50oに抑えている。そしてそれも車体全長と同じく国内仕様のみの設定なのだ。

 TNGAという大戦略に沿って統一を目指したカローラだが、実は日本国内仕様には数々の専用設計がなされている。このあたり、トヨタが如何にカローラというブランドを重要視しているかをうかがい知ることができよう。

イメージを損ねないドライブ感覚!

 少し握りが太めのスポーティなステアリングホイール、そこから左手を下すとピッタリの位置にあるシフトノブ。ただ、ハイブリッドのため、シーケンシャルシフト機能を持たず、走り出すとほとんどシフトノブに触れることはない。使い勝手の良さそうなシフトノブなだけにちょっと残念である。メーターパネルは左にタコメーター、右に燃料計と水温計、中央にデジタル表示(アナログ表示に切替可能)のスピードメーターという配置で、大変見やすい。

 このメーターパネルの中央には様々な情報表示がされるのだが、面白いのが「エコジャッジ」だろう。これはその時点でのエコ運転状況が点数で示されるのだ。EVや、1000回転以下での運転では90点以上なのだが、エンジン回転が上昇すると60点台に落ちてしまう。こう表示されると「よし、エコ運転するぞ!」という気持ちになるのだから不思議なものである。

 そして、ダッシュボード中央には大きなディスプレイがあるのだが、これが国内販売トヨタ車としては初めて標準装備されたディスプレイオーディオ。今や生活の一部ともなっているスマートフォンとの連携を可能にしたのだ。いつもはスマートフォンから聞いている音楽ソフトや、マップ、電話やメッセージなどがそのまま大きなディスプレイ上で直接操作できる。移動手段としてのクルマと通信の融合、これは大きな進化といえよう。

 走り出してすぐに感じたのは乗り心地の向上である。アクシオはプラットフォームがヴィッツと共通であり、ハイブリッドシステムもアクアと共通。しかし今度のカローラはプラットフォームもパワーユニットもプリウスと共通。つまり、基本構造はコンパクトカーから3ナンバーのミッドサイズセダンに“昇格”したわけで、そこから走りの安定感と質感が大きく向上したのだろう。

 高速の左右ジグザグのスラロームや、アクセル全開からフルブレーキングでターンインという極限に近い走りも試してみたが、サスペンションとタイヤの接地感に乱れはなかった。確かに総装備重量が1・7トンであり、そこにシステム最高出力が122馬力程度のパワーユニットなのだから力強いスポーツ走行は望めない。しかし、運転しやすさや一体感は充分であり、ファミリーユースではまったく問題ない。かえって全車に標準装備された支援システム「Toyota Safety Sense」とのマッチングを考えると、この扱いやすいパワーユニットは安全性の向上にもより役立っているのである。

 カローラとしての世界統一を目指し、プラットフォームとパワーユニットを同一化。ただ日本国内仕様には様々な心配りも施され、デザインも若々しいスポーティさで登場したカローラ、その成果が大いに楽しみである。

ディーラーメッセージ

トヨタカローラ札幌ジョイック美香保
スタッフ
酒井 秀忠さん

「フルモデルチェンジされたカローラ、今までになかったスタイル。ヨーロピアンテイストを盛り込みながら日本にも合うようアレンジされています。3ナンバーとなりましたが、小回りは効くし、使い勝手はこれまでとまったく変わりありません。長くお付き合いいただいているユーザー様はもとより、若い世代の方にもご満足いただける仕上がりになりました。“遊び心”と“クルマの基本性能”が見事に両立されている新しいカローラ、試乗車も常時ご用意していますので、新しいその魅力を確かめに、ぜひ一度ご来店ください、お待ちしております」

主要諸元(HYBRID W×B E-Four)

全長×全幅×全高:4,495×1,745×1,435mm
ホイールベース:2,640mm
トレッド:前/1,510mm 後/1,520mm
車両重量:1,440kg
最小回転半径:5.3m
発電用エンジン:1,797cc 直列4気筒DOHC
最高出力:98ps/5,200rpm
最大トルク:14.5kgm/3,600rpm
フロントモーター
最高出力:72ps
最大トルク:16.6kgm
リアモーター
最高出力:7.2ps
最大トルク:5.6kgm
JC08モード燃費:28.4km/L
ミッション:電気式無段階変速
ブレーキ:前/ベンチレーテッド・ディスク 後/ディスク
タイヤサイズ:215/45R17
駆動方式:E-Four(電気式4輪駆動方式)
乗車定員:5名
車両本体価格: 2,965,600円(税込)

テキスト:天野 克彦(BIBIMBA天野)、Photo:川村 勲(川村写真事務所)
取材協力:トヨタカローラ ジョイック美香保 ℡(011)721-8131

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