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コンパクトなのに頼もしい!! 大ヒット確実な最適サイズSUVがダイハツから登場!

プロフィール

日本初の発動機製造メーカーとして誕生!

 時代は110年以上も遡る。明治37年に始まった日露戦争はロシア側に巻き起こったロシア第一革命の影響もあって、日本には幸運な勝利に終わり日本国内は戦勝ムードに沸き立っていた。しかし、「富国強兵」を掲げて列強先進国に肩を並べようとしていたこの時期、工業化は明らかに遅れていた。工業生産に必須の原動力である発動機がすべて外国からの輸入製品であり、国産発動機は一台もなかったのである。

 この現状を打破しようと立ち上がったのが大阪高等工業学校の技師や研究者だった。熱い意志を持ち、意気軒高だった彼らは、1907年、日露戦争の終結から2年後の明治40年に「発動機製造株式会社」を設立、初の国産エンジンである6馬力のガス吸入発動機を発表する。この快挙、ここから日本のエンジン開発の歴史がスタートしたのである。

 ただ、この先、発動機を製造する会社が次々と設立され、同じような会社名が林立する状況となってしまう。そのため、いつの間にか顧客の間で、それぞれの会社を所在する地域で判別するようになり、パイオニアであった「発動機製造株式会社」は大阪にあったため「大阪発動機」が一般的な呼称となってゆく。そして、その大阪の「大」と発動機の「発」を取った「ダイハツ」が一般的な通り名だったことから、昭和26年にとうとう「ダイハツ工業」が誕生するのである。その創業が明治40年に設立されたという経緯からして、「ダイハツ」こそ日本最古のエンジンメーカー、そして自動車メーカーと言っていいだろう。

初代ロッキーは硬派な小型4WDカーだった!

 昭和50年代に入る頃、日本国内の4WDカー市場はランドクルーザー等の大型本格派か、軽自動車のジムニーかという、その中間が存在しない極端な構成となっていた。昭和49年、その状況に一石を投じようと登場したのがダイハツ「タフト」だった。軽量な小型車ボディに1リッターエンジンを搭載した「タフト」は大評判を勝ち得る。それが起点となりダイハツは以降も、強固なラダーフレームに4輪リーフリジッドアクスルサスペンションを装備し、エンジンは縦置きでセンターデフも装着するという本格的な小型4WDカーを、40年以上にわたって生産し続けるのである。

 それはダイハツがトヨタグループの中にあって軽自動車、小型車を担当する重要な役割を負い続けてきたことの証明でもある。トヨタの豊田章男社長は、「小さな車を作る難しさを痛感していた。従来のトヨタの小型車開発を変えてゆく中で、ダイハツの力を借りることが何より有効だった」と語っている。この言葉からも、ダイハツが持っている、使い勝手がよくコストパフォーマンスに優れた小型車の開発能力、その車両パッケージ提案力が業界内でいかに高い評価を受けているかが分かるではないか。

 そのダイハツ小型4WDカーの歴史の中で、平成2年には初代「ロッキー」が誕生する。当然それは、昨今はやりのFFセダン用プラットフォームを流用したクロスオーバーSUVではなく、頑丈なラダーフレームを持つ“硬派”な本格的オフロードカーだった。無骨さの中にも、樹脂製のルーフを外すとオープントップになるスポーツ性もあり、今から考えても魅力的なクルマだったのだが、残念ながら平成14年に販売終了となってしまう。

 それから17年、今年の10月24日から開催された第46回東京モーターショー、筆者も幸いにして会場を訪れることができたのだが、そのダイハツ展示ブースには、その最も目立つエリアに一台のSUVが置かれていた。車名の表示はなく、単に「新型コンパクトSUV」と紹介ボードに書かれていただけ。ただ、その完成度の高さ、さらに小型車サイズにもかかわらず、上級車種を上回る圧倒的な存在感は誰の目にも明らかだった。そして、モーターショーが閉幕した翌日、ダイハツから発表、発売となった新SUV「ロッキー」こそ、その展示車両そのものだったのである。

ダイハツ ROCKY詳細写真

インプレッション

コンパクトながらも存在感は充分!

 第一印象というものは、さほど間違ってはいないものだ。東京モーターショーで初めて見た時の「おっ、これはいいかも!」と感じた好印象は、実際にナンバーが付き、いつでも市街地へ走り出せるようになったロッキーに乗り込んだ時もまったく変わらなかったのである。昨今は小型車もボディサイズの拡大化が当然のように進み、あのカローラでさえ3ナンバーとなってしまったが、長年にわたり軽自動車・小型車を作り続けてきたダイハツにそんな考えは全くなかった。5ナンバー枠という厳しい規制はあるが、それを持てる技術力のすべてを駆使することでクリア、存在感のあるボディデザインと充分な室内空間を確保してみせたのである。

 大きく口を広げた、押し出し感のある六角形のフロントグリルは印象的だし、その両脇にあるLEDヘッドランプもサイドに切れ上がり、“やんちゃ坊主”を思わせる若々しい雰囲気。ボディ中央も“塊り感”のある凝縮されたもので、それが黒い樹脂製のホイールアーチトリムによって大径タイヤをさらに大きく見せる演出もあって力強さを主張している。また基本プラットフォームはFFベースなのだが、前後のオーバーハングのバランスが優れているため、クロスオーバーカーらしさが薄められている。そのあたり、初代ロッキーが持っていたオフロードスポーツ性を現代的に、より洗練された形で引き継いでいるのだろう。

 その基本プラットフォーム、ロッキーにはダイハツが独自に企画・開発を進めてきた新しいクルマ作りの構想である「DNGA(ダイハツ・ニュー・グローバル・アーキテクチャ)」による小型車用プラットフォームが初めて採用されている。DNGAは創業以来ダイハツがこだわり続けてきた『世界中で愛されるスモールカーづくり』というテーマをさらに一歩も二歩も進化させた方策であり、そこから生まれた小型車第一号であるロッキーがダイハツの自信作であることは言うまでもない。

 コクピットに乗り込むと、細かい柄がきれいな黒地と、赤いステッチラインが入ったシートが出迎えてくれる。この赤のステッチライン、ドアハンドルなどにも入り、なかなかスポーティ。また、シート座面が地面から665ミリもあるためドライバー視点が高く、適正な位置にあるピラー、Cピラー後方のウインドウと相まって、良好な視界確保がなされている。リアシートも大人2名が楽に座れるスペースが確保されており、実用性は充分。

 ラゲージルームも369リットルもの容積を確保し、さらにその下にはアンダーラゲージも設置されている。5ナンバーという限られたサイズの中に、文句なしの乗車スペースと荷室エリアを作り出したロッキー、まさに小型車づくりのエキスパートであるダイハツの面目躍如という仕上がりではないか。

充分な運動性能と素直な4WD感覚!

 ドライバーズシートに腰を落ち着け、エンジンスタートボタンを押すと、正面にフル液晶風のメーターディスプレイが表示される。このメーター、表示が4パターンあり、どれを選んでもタコメーターが中央にあり、スピードは数字がデジタルで見やすく表示される。さらに、平均燃費の他、瞬間燃費の表示もあり、アクセルオンでは低下し、フラットな定速走行では数字が下がってゆく。燃費走行を心掛けているドライバーには「よし、燃費走行するぞ!」という気になり有効だろう。またサイドブレーキが電子式のボタン操作や足踏み式ではなく、普通に左手を下した位置にレバーがある。運転操作や危険回避にサイドブレーキを使うドライバーはそう多くはないだろうが、筆者のような古いタイプのドライバーにはありがたい処置である。

 アクセルオンで走り始めると、スムーズにエンジン回転が上がり、決してビッグパワーではないが、通常走行には充分なパワー感がある。このエンジン、すでに同じダイハツのトールなどにも搭載されている3気筒DOHC1リッターターボ。1リッターながら1・3リッターと同等のパワーと、1・5リッター並みのトルクを発生する。長い間、小型車用エンジンを作り続けてきたダイハツ自信作であり、なんら不安はない。

 試乗当日は前日からの雪が路面にあったのだが、市街地路ではステアリングホイールから左手を下すとちょうどいいポジションにあるシフトレバーをシーケンシャルに設定して、まるでマニュアルシフトのように楽しくスポーツドライビングができる。さらにロッキーのトランスミッションはダイハツが独自の技術で開発した「D─CVT」と呼ばれるCVTにギアを組み合わせたもの。高速域になるとCVTと同時にギアによっても駆動力が伝えられる。アクセルを踏み込んだ時のダイレクト感があり、エンジン回転も下がり、それが燃費にも結びつくという“優れモノ”なのだ。

 次は4WDシステムである。そこで、積雪の残るダートロードに踏み入れてみた。ロッキーはクロスオーバーSUVであるから基本はFFである。しかし、スタート時や路面状況に応じて、しっかりと後輪にも駆動力が配分される。それはメーターに表示される4WD作動状況で把握できる。ダートロードでアクセル全開にするとその表示が4輪にすべてに表れ、フロントタイヤがクルマを引き上げ、リアタイヤが強力に押し上げる感覚がしっかりと伝わってくる。そのあたり、初代のロッキーが持っていた本格的フルタイム4WDテイストを思い出させるほどに安定した走破性を持っていた。

 ダイハツが持てる技術のすべてを投入し、男女や年齢を問わず、すべてのユーザーを満足させるべく作り上げた新時代のコンパクトSUVであるロッキー。その完成度の高さは予想以上だったのである。

ディーラーメッセージ

ダイハツ北海道販売 東店
カーライフアドバイザー
嵯峨 大太さん

「今回のロッキー、ダイハツ車の販売に関わるすべてのスタッフが待ちに待ったクルマなんです。日常生活にも、レジャーにも、どんな使い方にもピッタリ決まる魅力たっぷりな、ダイハツらしいクルマだと思います。5ナンバーサイズながら室内や荷室の広さは充分ですし、力強い走りとともに、ダイハツが独自に開発した予防安全機能『次世代スマートアシスト』も装備しました。発売からまだあまり時間も経っていませんが予約状況は好調で、年齢層の高いお客様も多数いらっしゃいます。私たちダイハツマンが自信をもってお勧めできるロッキー、試乗車もご用意していますので、ぜひ一度ご来店ください、お待ちしております」

主要諸元(G 4WD)

全長×全幅×全高:3,995×1,695×1,620mm
ホイールベース:2,525mm
トレッド:前/1,475mm 後/1,470mm
車両重量:1,050kg
最小回転半径:5.0m
エンジン:996cc 直列3気筒DOHCターボ
最高出力:98ps/6,000rpm
最大トルク:14.3kgm/2,400~4,000rpm
JC08モード燃費:21.2km/L
ミッション:D-CVT
ブレーキ:前/ベンチレーテッドディスク 後/リーディング・トレーリングドラム
タイヤサイズ:195/60R17
駆動方式:電子制御4輪駆動
乗車定員:5名
車両本体価格:2,224,200円(税込)

テキスト:天野 克彦(BIBIMBA天野)、Photo:川村 勲(川村写真事務所)
取材協力:ダイハツ北海道販売 東店 ℡(011)783-2368

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